リウマチを知ろう!

関節リウマチ

生活の注意

適度な安静を心がけましょう

関節リウマチは関節だけでなく全身が慢性的に消耗する病気です。そのため全身と関節の安静が必要です。十分な睡眠をとり、疲れたら休憩や昼寝など休息を積極的にとることが大切です。心身の疲れを溜め込みすぎないように心がけましょう。お酒を飲まれる方は、関節症状が落ち着いている場合には適度なら問題ないですが、飲みすぎないように注意し、また関節症状が落ち着いていない場合には控えましょう。

病初期では薬剤による病気のコントロールが重要です。ただし一般的に関節リウマチの治療薬はその効果がしっかりと現れるまで1~3カ月かかることが多いので、治療薬の効果が現れるまでは激しい運動や重労働、重い荷物などを長時間持ったり、長時間の歩行など関節に負担がかかる作業はなるべく避けるようにしましょう。 また病気の活動性が高いときには微熱が出て疲れやすくなります。炎症の強い関節には腫れや熱感・痛みが出ます。安静にしていても痛み(自発痛)が生じ、関節を動かすと一層痛みが強くなります(運動時痛)。疲れや痛みなどの症状がなかなか引かない時には無理は禁物です。関節に腫れや熱感があるときは、内服だけでなく冷湿布をして安静にすることも必要です。

関節を冷やさないようにしましょう

関節を冷やすと痛みが強くなったり、関節が動かしづらくなったりすることがあります。寒い時期だけでなく、夏も冷房の風が直接あたるのを避けて長袖や長ズボン、ブランケットなどで症状のある関節の保温を心がけましょう。また逆に関節が腫れて熱感があるときは、関節の炎症が起きている可能性もがありますので、その際は温めないようにしましょう。

適度な運動を取り入れましょう

関節リウマチの方々に、適度な運動は推奨されています。治療薬により病気のコントロールが良くなり、関節の状態が落ち着いてくれば各種のストレッチや運動を行うことは勧められます。運動の強さは運動後一時間程度の休息で次の活動が問題なくできる程度にしましょう。翌日以降に疲れや関節痛が残るようであれば、運動の強さや時間を抑えましょう。身体の状態は日々変化していますので、その日の状態にあった、適度な運動の量や強さを調節することが大切です。
 また「安静」は大切ですが、「安静」は「全く動かさない」」ということではありません。全く運動しないと、関節を支える筋肉の力が低下して筋肉が萎縮し、結果として関節が硬くなってしまって動かせなくなってしまうこと(拘縮;こうしゅく)が起こることがあります。手足の筋力や関節の可動域(動かせる範囲)を維持するために運動を行うことは、とても重要なことです。主治医に相談をしながら運動を上手に取り入れていきましょう。

関節を保護する動作を心がけましょう

上肢の関節

コップは両手で持つようにしましょう

料理をするときには重い鍋などは、手関節への負担を軽くするために必ず両手で持つようにしましょう。鍋つかみなども必要に応じて使いましょう。コップや食器は手関節炎がある方には負担となるので、両手で持つようにしましょう。

下肢の関節

椅子等を使ってこまめに休みましょう

下肢の関節に炎症がある方は、無理に歩行距離を延ばすより、歩かずに自宅で出来る運動もありますので、主治医に相談しましょう。料理や家事でも長時間作業する場合には、高さのある腰掛椅子などを使ってこまめに下肢を休めましょう。

脊柱の関節

うつむいた姿勢を長くとることは控えましょう

脊椎(頸椎・胸椎・腰椎)はすべて関節で結合しています。脊椎の関節にもリウマチの炎症が起こることがあります。首や腰の痛みがある場合は、うつむいた姿勢(PC作業や読書など)を長くとることは控えましょう。また、脊椎の症状が続くようなら、主治医に相談して評価をしてもらいましょう。

参考サイト

リウマチ体操:https://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/rheuma/gymnastics/