この病気は、人種により発生頻度は多少異なりますが、全人種に見られます。発生頻度は、やや欧米の白人系に高い傾向が報告されています。正確な発生頻度は明らかでありませんが、日本では皮膚疾患である乾癬患者さんの2〜4%くらい、欧米では乾癬患者さんの約7%といわれています。
この病気の好発年齢は25〜30歳で発症はゆっくりです。男女比は、ほぼ1:1で性差はありません。
この病気の原因は不明ですが、炎症の病気で免疫の異常によっておこると考えられます。
家族性発症が多いことから、何らかの遺伝的素因があるものと思われています。HLA検査でHLA-CW6、HLA-B38、B39、B16などがこの病気と関連があるといわれています。また手指などの関節炎の強いタイプではB27、DR4などが関連しているといわれています。
皮膚疾患である乾癬が先行することが多いとされています。その後、関節炎、指炎、付着部炎、腱鞘炎、脊椎炎など関節症状がでてきます。その他爪の変形、眼症状(ブドウ膜炎や結膜炎)などもみられることがあります。症状の特徴から5のタイプに分類されます。手指の先端の関節(DIP関節)が主に侵される関節炎型、関節の破壊の強いムチランス型、対称性多関節炎型、少数の関節のみが侵される寡関節型、および強直性脊椎炎型があります。
関節炎の治療は、炎症と痛みに対し痛み止め(非ステロイド抗炎症薬)を用います。抗リウマチ薬も用いられ、特にメトトレキサートは関節炎と皮疹に効果的であるともいわれています。最近腫瘍壊死因子(TNF)の阻害薬であるインフリキシマブ(商品名レミケード)とアダリムマブ(商品名ヒュミラ)が保険適応となりました。これらの製剤で、多くの患者様で関節症状はもちろん皮疹にも今までにない画期的な効果がみられます。感染症などの副作用が問題となることがありますので使用する場合は専門医にご相談するべきです。
関節リウマチとほぼ同じ様な関節炎を中心とするものは、徐々に関節の破壊が生じ変形が進行します。脊椎強直を来すタイプでは、脊椎が固まると多くの場合痛みは消失しますが、首や腰の動きは制限されます。関節の変化は徐々に進行しますが、通常生命予後には変化はありません。しかし先述のTNF阻害薬の使用によって、関節の破壊や脊椎病変の進行を抑え、関節変形や脊椎強直などを防止できます。副作用として重症感染症をおこすと生命に危険な場合もありますが、専門医の管理の下できちんと治療を受けていれば通常は大丈夫です。