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リウマチ性多発筋痛症

1. リウマチ性多発筋痛症とは? (定義)
2.この病気の患者さんはどのくらいいるのですか?(疫学・頻度)
3.この病気はどのような人に多いのですか?(男女比・発症年齢)
4.この病気の原因はわかっているのですか?(病因)
5.この病気ではどのような症状がおきますか?(症状)
6. この病気はどのように診断するのですか? (診断)
7.この病気にはどのような治療法がありますか?(治療)
8.この病気はどういう経過をたどるのですか?(予後)
9.よく聞かれる質問とこたえ(FAQ)

 


 

1. リウマチ性多発筋痛症とは?(定義)
  リウマチ性多発筋痛症(Polymyalgia rheumatica :PMRと略されます)は、他に原因のない肩、腰周囲の筋肉痛を起こす病気で、血液でCRP高値、血沈亢進などの炎症反応を認めるのが特徴です。しかし、これといった決め手になる検査がないため、診断は、関節リウマチなどの他の膠原病や感染症などを否定しながら総合的に行われます。

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2.この病気の患者さんはどのくらいいるのですか?(疫学・頻度)
 

リウマチ性多発筋痛症は、関節リウマチの十分の一以下と考えられます。アメリカでは、人口10万人で18.7〜68.3 人、とくに50歳以上の人口10万人に対しては年間50人ほど発病するとされています。日本人は欧米人よりもずっと少ないとされていますが、大変稀な病気ということでもありません。



 

3.この病気はどのような人に多いのですか?(男女比・発症年齢)
 

リウマチ性多発筋痛症は50歳代以上の方に多く、発症時の平均年令は65歳くらいです。男女比は1:2とやや女性に多いといわれています。


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4.この病気の原因はわかっているのですか?(病因)
 

はっきりした病因はわかっていませんが、症状が似ていることや免疫の異常があることがわかっていて、関節リウマチや膠原病の病気のひとつとされています。



 

5.この病気ではどのような症状がおきますか?(症状)
 

リウマチ性多発筋痛症では、全身の症状、筋肉の症状、関節の症状3つが主な症状です。全身症状としては、あまり高くならない発熱(80%)、食欲不振(60%)、体重減少(50%)、全身倦怠感(30%)、抑うつ症状(30%)などがみられます。筋肉の症状としては、両側の肩、くび、腰、臀部、大腿などに痛みやこわばりがでます。半数以上の人ではこの肩周囲の症状が最初に現れます。しかし一般に筋力が低下することはありません。関節の症状として朝の手のこわばりや関節痛がみられます。とくに夜の痛みが多く、睡眠時の体動で痛みが起こり、目が覚めてしまうことがよく起こります。手関節などが関節リウマチのように腫れることはあまりありませんが、全くないわけでもありません。元気がないことから初老期うつ病と間違えられたり、肩の痛みから五十肩と誤診されることもあります。

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6.この病気はどのように診断するのですか? (診断)
 

症状が他の病気にも見られること、検査で特にこの病気で特別に認められるものがないことから、診断は簡単ではありません。他の関節痛や筋肉痛を起こす病気ではないことを調べないと、最終的な診断にはなりません。特に後で述べる巨細胞性動脈炎を合併していないことの確認は重要です。

診断基準としてはいくつか知られていますが、下に一つ紹介します。

欧米の診断基準
1ヶ月以上続く、首、肩、骨盤周囲のうちの2つの部位の両側性の痛みとこわばり
1時間以上の朝のこわばり(手)
プレドニゾロン20mg以下で劇的な改善
その他のリウマチ疾患が除外できること
50歳以上であること
血沈が40mm以上であること
   
これらの全ての症状が揃ったものをPMRとする
(Healey, 1984)

 


 

7. この病気にはどのような治療法がありますか?(治療)
  リウマチ性多発筋痛症には、ステロイド薬がとてもよく効きます。しかも、比較的少量で劇的な効果が期待されます。しかし簡単に減量したり中止してしまうと、再び病気が悪くなりますので、必ず医師の指示通りの服用をすることが大切です。
 



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8. この病気はどういう経過をたどるのですか?(予後)
  リウマチ性多発筋痛症は、上記で述べたようにステロイド薬に対する反応が良好なことで知られ、薬を飲みはじめてすぐに、症状が軽快しはじめます。しかし、薬をすぐに中止すると再発することがありますので、慎重に薬の量を減らしていかなければなりません。また巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)という、もっと重症の病気があり、この病気では失明するなどの危険があります。この巨細胞性動脈炎の患者さんの半分はリウマチ性多発筋痛症を合併していることが知られています。逆にリウマチ性多発筋症から巨細胞性動脈炎になることは15〜27%といわれています。巨細胞性動脈炎の場合には頭痛などの他の症状をともない、少量のステロイド薬では病気を抑えることができず、もっと大量のステロイド薬や免疫抑制剤の併用が必要です。
 




 

9.よく聞かれる質問とこたえ(FAQ)
 

Q1:

リウマチとは、どう違うのですか
 
A1:
リウマチ性多発筋痛症は、関節リウマチと違い、関節、特に、その周囲を被っている滑膜に炎症が及ぶことは少ないといわれています。従って、関節の破壊や変型が起こることもあまりみかけません。また、この病気では、血液検査でリウマトイド因子(RF)は陰性です。
  Q2: 何がきっかけでリウマチ性多発筋痛症から巨細胞性動脈炎になるのでしょうか
 
A2:

巨細胞性動脈炎とは、病気で障害された血管に、巨細胞という特徴ある細胞が見られることからこの名前が付けられました(詳しくは難病情報センターの巨細胞性動脈炎をご覧ください)。血管を取り出して、顕微鏡で検査し、そこに巨細胞が見つかればこの病気の診断は確定します。多くが、こめかみのところを走る側頭動脈に病変があるため側頭動脈炎とも呼ばれます。リウマチ性多発筋症から巨細胞性動脈炎に移行することが、はじめからそうなる例は決まっているのか、あるいはなにかのきっかけでリウマチ性多発筋症の一部が移行するのか、具体的にはわかっていません。しかし、リウマチ性多発筋痛症がコントロールされていれば、巨細胞性動脈炎への移行は少ないことから、リウマチ性多発筋痛症のコントロールに十分注意を払う必要があります。


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【情報更新日】平成23年1月20日


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