02.検査について

Q.10 今年2月に人間ドッグを受けたところRF値が高かったため3月にリウマチの専門医のいる病院に行きました。血液検査をし、RF133 抗CCP抗体48.1 MMP-3 13.1赤沈1H8でした。
今後発症する可能性はあるが現在関節痛などの症状がないため、定期的に血液検査をし様子観察になりました。
血液検査のみしかしてませんが、他の検査は必要ないでしょうか?このまま様子観察でいいでしょうか?
A. 検診でリウマチ因子が陽性で相談に来られる方は少なくありません。関節リウマチの診断は血液検査だけではできません。また関節の腫れや痛みがないのに治療をすることはありません。癌とは異なり、全く症状がないうちから治療する必要はありません。安心して定期的に診ていただければと思います。(平成29年5月)
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Q.9 膠原病の症状がかなりある状態ですが、いまだに皮膚筋炎等では筋生検や筋電図は確定診断には必須なのでしょうか?最近では検査後の後遺症もあるので批判される患者さんが多く、MRIで診断されているとも伺っています。
A. 皮膚筋炎/多発性筋炎は臨床症状や複数の検査所見を元に総合的に判断し診断します。検査としては、筋肉が炎症でダメージを受けた際に血液中に流出するクレアチンキナーゼやアルドラーゼの量を血液検査で調べます。また、筋炎の患者さんの20%程度に陽性となる抗Jo-1抗体という自己抗体の有無も血液検査で調べます。その他に、筋力低下の原因が筋肉の障害なのか神経の障害なのかを区別するための針筋電図試験や、筋炎の拡がりを把握するためにMRI検査を施行しますが、これで筋炎の確定診断には至りません。診断確定には筋生検を行います。正しい診断をつけるためには、筋生検はいまでもとても大切な検査ですが、癌のように特異的な確定診断になるものではない例もしばしば経験します。今後の染色法や標識抗体の存在、またMRIの精度などの技術革新で、診断法が変わる可能性は十分あります。(平成26年8月)
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Q.8 2年前産後で手の腫れがあリ。リウマチ検査をしました。RAは陽性<20>、CCPは陰性と診断されました。その後手の腫れも収まりましたが定期的に検査を勧められていたこともあり今年RA検査をしました。RAは数値が20代から40代に上がっていました。痛み腫れはないため様子見となりましたが、CCP検査は定期的に行う必要はありますか?
A. ご質問の中のRAというのはリウマトイド因子(通称リウマチ因子、専門的にはRFと記載されます)のこと、CCP検査は抗CCP抗体のことだと思いますので、その観点から回答します。RFという検査は、一般に関節リウマチ(RA)の患者のだいたい80%で陽性となり(感度80%)、RAではない患者では80%が陰性(特異度80%)と言われています。つまり、ご質問の方の様に、何の症状もない健常な方でも陽性となることが時々ある訳です。一方抗CCP抗体はRA患者の90%以上で陽性(感度90%)、RAではない患者では90%以上が陰性(特異度90%以上)で、いわゆる感度と特異度が高い検査とされています。したがって、RAかどうかを判断する場合は、従来のRFより抗CCP抗体の方が少しですが優れている検査と言えます。検査費用が若干高いという問題はありますが、RAになるかどうかが心配で定期的に検査を受けるなら抗CCP抗体の方を行う方がよいと思います。ただし実際には関節の腫れや痛みなどの症状が出てから医療機関を受診してRFや抗CCP抗体などの検査を受ければ十分だと思います。(平成24年2月)
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平成26年1月更新↓
Q.7 左手中指の第二関節の痛みがひどくなってきたので、採血・レントゲンをしました。結果、レントゲン異常なし、CRP 0.1未満、MMP-3 22.9、RF3で、全て(-)でした。関節痛はありますが、主治医より腫れはないといわれました。見た目は腫れてないのですが、手首も痛く、自分ではむくみがあるので、腫れてるように感じます。リウマチでも血液検査に出ない事もあるようですので、今後1カ月毎に採血するようにいわれましたが、毎月必要でしょうか?またこのような結果でもリウマチの可能性はあるのでしょうか?
A. 関節リウマチのはじまりはご質問者のような症状のこともあります。出来るだけ早期に正確に関節リウマチを診断し、早期から積極的なリウマチ治療を行うことが、関節の破壊・変形予防に極めて重要です。そのような意味からも、超早期のリウマチの可能性も十分にあります。したがって、症状のある関節のMR画像や超音波画像で早期の関節炎を検出する必要がありますし、血液検査でも抗CCP抗体のような早期のリウマチに有用な検査があります。このような点からも、もう少しさらなる検査が必要です。これらでも異常がなければ経過観察でしょう。信頼されるリウマチ医のもとで定期的経過観察を行ってください。(平成23年7月)
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Q.6 老健施設に入所後約5か月経過し、外観や医療面接上入所時と著変ありません。定期的な検査・受診の必要性は?
A. 関節リウマチとの診断を受け、現在リマチルを服用し治療中とのことであれば、病状に変化がない、あるいは訴えがないとしても少なくとも最低2~3か月に一度、専門医を受診し、現在の治療が適切あるかどうか、また、治療薬に基づく副作用が出現していないかどうか定期的な尿・血液検査を受ける必要があります。診断をした専門医が「何をしに来たの?」という対応で診察すらしなかったとのことですが、何か行き違いがあったか、状況が正しく伝わっていない可能性があります。もし施設の方が説明しても理解していただけないのでしたら、面倒ですがご指摘のように別のリウマチ専門医、登録医を受診し、今後の方針について的確な指示を受けられることをお勧めします。
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Q.5 血清検査にてRAの判定結果が「判定不能」となりました。判定不能の原因は何でしょうか?
A. ①検査に必要な血液量が足りないか、または②陽性陰性の境界上にあるのか、あるいは③他の抗体などの影響で反応が疑陽性になったのではないかと考えられる場合であると思われます。
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Q.4 腫れもあり、時間差で次々に左右対称に痛みが出てきており、リウマトイド因子陽性でCRP3.7ですがレントゲンで変形は認められず鎮痛剤を処方してもらってます。こわばりや安静痛もありますが、関節リウマチとは確定できないようです。発症初期に治療したいのですが、初期とはどれくらいの期間までなのでしょうか?またこの関節痛はMRIやCTで別の病因である可能性もでてきますか? CRP3.7は高いのですか?
A. CRPの3.7は基準値0.3とした場合中くらいに高い値だと思います。レントゲンで変化がないとのことですが、リウマトイド因子が陽性であることと症状を合わせてみますと発症早期関節リウマチである可能性は高いように思います。初期の定義に明確なものはありませんが医学専門の論文では多くは3-6か月以内をこのように呼んでいることが多いです。特に世界的な権威といえるアメリカリウマチ学会の治療に関するガイドラインでは、関節リウマチと診断されてから3か月以内にリウマチの薬物(抗リウマチ薬;DMARDs)による治療を開始するよう勧めています。MRIやCTで別の原因がわかることもあれば、また気がついていない骨びらんや骨浮腫といったこれから進行するであろう病巣をみつけることができます。
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Q.3 血液検査の結果、CRPは(-)だが、抗ガラクトース欠損の数値が11.6で服薬治療を開始したところ、4か月後25.5に上昇し、赤沈も6から21に上昇した。主治医は服薬を続けるように言いますが、数値の上昇が気になります。この位の数値の上昇は気にしなくてもいいのでしょうか。主治医は説明してくれません。
A. ご質問の内容は抗ガラクトース欠損IgG抗体(CARF)を測定した結果あなたが受診された医療機関でCARFの基準値である6 (AU/ml)以上の数値であったために主治医の先生が関節リウマチと判断し治療を開始したが、CARFの値がその後も上昇を続けているので不安であるとのことだと思います。さてここで問題になるのはCARFが陽性であるからといって病名が関節リウマチかどうかということです。CARFはいわゆる血液検査のリウマトイド因子が陰性の早期リウマチでも陽性になる検査として注目されましたが、リウマチ以外の膠原病でも15-40%と高率に陽性となります。とりわけ強皮症やシェーグレン症候群で陽性となりやすいとされています。あなたの病気が関節リウマチかどうか再度主治医に意見をうかがってみる必要もあるように思います。次に関節リウマチであった場合、今の状態は、関節リウマチとしてどんどん悪くなっているのかどうかも十分検討してみる必要があります。確かにCARFは従来のリウマトイド因子に比べリウマチの疾患活動性(悪くなる状態)と強く相関するとの報告もあります。しかし、その相関率はCRPに比べて劣るとの報告も多数認められます。関節リウマチとは血液検査だけで判断するものではなく、あなた自身の自覚症状も含めて総合的に診断され、治療されるものであると考えます。あなたの場合CRPは陰性ですので、本当に疾患活動性が高いかどうか判断に苦慮するところでもあります。再度、勇気をもって主治医の考えを聞いてみるべきではないでしょうか?検査された先生は何がしかの意図があって検査されたはずですし、患者であるあなたはその答えを聞く権利があるはずです。
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Q.2 人間ドックの検査結果より質問します。
血清検査項目の中で「RA」が(2+)とあり、結果がリウマチ反応(RA)陽性とありました。様子観察との結果ですが、家族がRAでしたので遺伝的要素もあるのではと気にしています。
A. リウマトイド因子(RF)は関節リウマチ(RA)患者さんの約80%で陽性となりますが、これが陽性だからといってRAを発症しているとか、これから必ず関節リウマチになるとか言うことではありません。シェーグレン症候群や全身性エリテマトーデスなどの他の膠原病の患者さんでも30%以上が陽性となりますし、実は年齢によっても異なりますが10-15%の健康な人でも陽性となるのです。したがって、それが病的な意味をもっているのかどうか判断するためには症状や他の検査所見を参考に判断する必要があります。ご家族が、RAであったとのことですから、一応、専門医を受診され詳しい検査を受けられたら良いと思います。
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Q.1 アメリカではRA患者の検査でRDWが使用されると聞きましたが、RDWとは何の検査のことですか?
A. どこでご覧になったのかわかりませんが、「RDW」という検査は関節リウマチでは思い当たりません。血液学の領域でRDW(Red blood cell Distribution Width)という指標がありますが、末梢血一般検査の自動測定器で自動的に表示されるもので、鉄欠乏貧血の際に上昇すると言われています。RAなど慢性炎症性疾患では、骨髄や炎症部位(RAでは関節)に鉄が分布するため貧血がみられますが、その際RDWの値によって鉄欠乏貧血との鑑別に役立つとされているようです。検査費用の高額なアメリカや発展途上国では有用のようですが、日本では直接血清鉄や貯蔵鉄のフェリチンを測定すればより的確に病態が把握できますので、臨床で重要視されていません。
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