リウマチQ&A
- Q.33若年性特発性関節炎(リウマドイド因子陽性多関節型)の娘がいます。15歳で見つかり現在18歳です。 メトトレキサートとアクテムラを3年間使用していて、ある程度コントロールできています。 美容への意識の高いの年頃で、市販の美顔器や医療脱毛に興味があります。ほとんどの市販の美顔器は、免疫抑制剤使用中の人は控えてください、と書いてあります。医療脱毛も、不可の病院と要相談の病院があります。 主治医にお聞きすると、このような質問を受けたことがないという回答でした。小児膠原病の先生なので守備範囲ではなさそうです。 実際のところ、美顔器や脱毛は諦めさせたほうが良いのでしょうか?皮膚が荒れたりしたら元も子もないのでお聞きした次第です。
メトトレキサートの副作用として、頻度は不明ですが光線過敏症があります。これは、光やレーザーに対して皮膚が過敏に反応する状態のことです。レーザー脱毛や美顔器の種類によっては光線過敏症を引き起こす可能性がありますので、主治医の先生にご相談いただき、皮膚科のある病院(できれば膠原病内科のある病院)に紹介状を書いてもらい、専門の先生に相談してみてはいかがでしょうか。諦めるのではなく安全な方法で実施できることを願っています。(2025年12月掲載)
- Q.3224歳でリウマチを発症し、ヒュミラ を導入してようやく痛みが落ち着きました。30歳で妊娠を機に病状が安定したので休薬しました。産後も休薬できていましたが、2年後の妊娠を機に痛みが出始めました。しかし、CRPやMMPは正常で、RFが治療中は一桁まで落ち着いていましたが、 61.CCP抗体が136.5で抗核抗体が1280倍でした。予後不良郡で悪化してからでは遅いからとタクロリムスが開始となりました。しかし、授乳中なので、炎症反応がないのに治療をいますぐする必要があったのかなと思っています。指の関節は腫れて痛みがあり、膝関節症と扁平足の痛みもあり肩が上がらない日もありましたがレントゲンは異常なしでした。
関節リウマチは早期に治療することで関節破壊の進行を最小限に抑えることが可能であり、将来的な機能障害を防ぐためにも非常に重要なことですので、主治医の先生の方針は間違ってはいないと思います。また、タクロリムスは乳汁への移行性は非常に低く(RID:0.1~0.53%)、これまでの報告でも母乳中濃度は非常に低いかほとんど検出されず、児の有害事象も認められていないことから、専門家やガイドラインの多くが母乳哺育は問題ないとしています。(薬物治療コンサルテーション 妊娠と授乳改訂4版より)RID:母親の薬物投与量に対する乳児の摂取量の割合を示し、 一般的に、RIDが10%以下であれば、授乳しても問題ないとされてます。(2025年12月掲載)
- Q.31妊娠初期にエタネルセプトとタクロリムスは継続すべきでしょうか。 CRPとMMPの数値は落ち着いてますが、たまに手首の痛みを感じる時があります。生物学的製剤だけでも続けるべきですか?流産や、子供の奇形の心配があります。
現在ご使用のエタネルセプトやタクロリムスについては、欧米の学会などでも先天異常の発生率を有意に増加させないという考え方が主流となっています。また、妊娠中にお母さんのリウマチの勢いをしっかり抑えておくことが、赤ちゃんへの悪影響を防ぐ面からも重要とされています。しかしながら、どのような妊娠であっても、病気や薬の服用がなくてもある一定の割合で先天異常は起こり得るものです。万が一の時に、因果関係が明らかでなくとも「あの薬のせいではないか」とご自身を責めてしまうことがないよう、主治医の先生と改めてお薬の継続についてしっかり相談し、安心して治療と妊娠を続けられることをお勧めいたします。(2025年12月掲載)
- Q.205リウマチ治療中ニューモシスチス肺炎になりバクタを服薬しましたが発疹が出てバクタは中止になりました。サムチレール等で肺炎を治癒し、このたびバクタ減感作療法を行い毎日半錠を予防内服することになりました。調べると予防服薬は1日1錠との記載が多く半分の量で大丈夫なのか少し不安です。
毎日半量のバクタ(スルファメトキサゾール200mg/トリメトプリム40mg)でもニューモシスチス肺炎の予防効果があることは、過去の多くの報告をまとめた最近の研究でも明らかになっています。減感作療法でアレルギーを克服されたのであれば、少量でも継続するのが良いと思います。ただ、メトトレキサートとの併用では副作用が出やすい、という報告もありますので、慎重に使用して頂く必要はあります。(2025年12月掲載)
- Q.73一時アクテムラを月に2回注射していたのですが、夜に微熱が出たり注射した部位(両上腕部、両腹部)に耐え難い痒みの湿疹が出るようになって毎日泣くほど辛くなってしまったので、2023年の5月にはオルミエントへ変更しました。ですが2年経った今も、夜になると過去に注射した部分のどこかに湿疹が出て痒くなります。アレグラを飲むと痒みや湿疹が治るので処方してもらっているのですが、この湿疹はいつまで出るのでしょうか?またアレグラで治るという事は、この湿疹はアレルギー反応で出ているという事であってるのでしょうか?
アクテムラを2年前にやめているとのことですが、アレグラの効果があるとのこともあり、遅延型アレルギー反応が長期間持続している、あるいはそれに加えて温度や他の要因が加わっている、などが可能性としては考えられますが断定はできません。一度、皮膚科の先生にご相談されることをお勧めします。(2025年12月掲載)
- Q.11槌指による足裏のタコの痛みに対処するには手術しかないでしょうか。
足の裏のタコ(胼胝=べんち)のご相談ですね。歩くときに体重がかかると痛いのではと推察します。原因は足の中足骨という骨の頭の部分がずれることにあります。手術以外でも装具や靴の工夫で痛みが和らぐ場合もありますので、リウマチを専門とする整形外科、その中でも足の外科の医師の診察を受けることをお勧めします。(2025年12月掲載)
- Q.32リウマチになる前は不採用になる事もなく仕事をしていました。しかし、発症してからは採用される事が難しく、膠原病である事を伝えて採用されたとしても「周りの人に負担がかかるから」となり辞めざるを得なかったりとあります。どのようにしたら仕事に就けますでしょうか。今まで介護の仕事をしていたので介護に関わる事務で探していますが、なかなか難しいので他に膠原病でも大丈夫な仕事はありますでしょうか。又、今まで住んでいた環境が変わる事は良いのでしょうか。地域差がありますが、独り暮らしで治療費込みでどれくらいの収入があれば生活できるのか教えていただけると嬉しいです。不安です。
リウマチや膠原病は、薬できちんとコントロールされていれば、通常の日常生活を送ることができますし、余程の肉体労働以外であれば可能です。多少環境の変化があったとしても飲み薬で調整できますので、影響はそんなに考えなくてよいと思います。仕事につけない理由は、雇用主の理解不足か年齢など他の要素の可能性があるかもしれません。今後の治療費の見込みは、安定していれば現状の額程度と予想できますが、年齢を重ねますと違う病気になることも十分あり得ますので具体的にお答えすることができず申し訳ございません。(2025年12月)
- Q.204リウマチを発症して25年が経ちます。昨年6月メトトレキサートからメトジェクトを勧められ変更(症状安定していたのに)。メトトレキサート服用時から、特に紫外線を浴びるとかゆみと発疹が出るためエピナスチンを服用。メトジェクトに変更して接種5日後、その後一カ月事に強いかゆみと湿疹とアナフィラキシーになり昨年11月にメトトレキサートに戻りました。今アダリムマブを勧められいますが大丈夫でしょうか。
メトジェクトで副作用が出たのですね。今の時点で、新しい薬を試すのが不安になってしまう気持ちはよく理解できます。そもそも元のメトレートに戻って症状はまた安定したのでしょうか?症状が安定しているとすれば、アダリムマブを新しく始める理由を、主治医としっかり確認してみてはいかがでしょうか?(2025年12月掲載)
- Q.72年末から足の動きが悪く、年があけて2月に病院に行ったが原因がわからずあちこちの病院に行きリウマチと診断されたのが昨年の5月でした。現在はMTX週6錠と昨年11月からアダリムバブを2週に一度うっています。足首の痛みと腫れが引きません。動いた後は特に痛いです。全身の関節にも症状あり意見を聞かせ下さい。
リウマチと診断され、現在MTX週6錠とアダリムマブを使用中でも足首の痛みと腫れが引かないとのご相談ですが、おそらくレントゲンの所見で何らかの骨・関節の変化がある状態かと思います。仮に足関節(足首の関節)にレントゲンでの変化を認めないない、あるいは軽度の変化のみの状況でしたら、一方で全身の関節の症状もあるとのことですので、薬物治療の強化(薬の増量や追加・変更)が必要かもしれません。また足関節への関節注射療法(ステロイドなど)やリハビリテーションによる可動域訓練・足関節周囲筋力増強訓練も有用です。
もし既に関節破壊が一定以上の悪化した状態でしたら、足関節の固定術や人工関節置換術などの手術治療も考慮されます。手術を希望される場合には内科系のリウマチ医では対応が困難の場合もありますので、整形外科系のリウマチ医に相談されることをお勧めします。(2025年12月掲載)
- Q.3127歳で訪問看護師をしています。2か月前に早期の関節リウマチと診断されました。現在メトトレキサートとジセレカ他薬剤を内服中です。四肢のこわばりやしびれ、脱力感、肘の痛みなどが症状としてあり、車のブレーキを両足で踏んだりすることもある状態です。因子は1ですが、血液検査には反映されないこともあると先生から話がありました。診断されてからまだ時間がたっていないこともあり、これからの生活や仕事、人生が不安です。 先日上司に病気の相談をしたところ、会社として突然のリスクを背負いきれないことや、突発的な疼痛で仕事ができなくなるのではと懸念され、併設する施設での入浴介助などの業務変更提案をされました。 仕事場を変更したとしても、今以上に看護師としての仕事はできなくなるのか、また現在病気と向き合いながら仕事をされている方はどんな仕事についている方が多いのか、看護師としての細かい業務が難しくなっていくなら職業ごと変えたほうがいいのかなど、すごく悩んでしまいストレスが溜まっていました。そんな時にこのサイトをみかけたので相談させていただこうと思いました。少しでも何かアドバイスなどありましたらお願いいたします。
関節リウマチと向き合いながら、看護師として働いている方をたくさん知っています。リウマチだからといって、看護師の仕事をあきらめる必要など全くありません。それに、施設での入浴介助のような手首や膝に負担のかかるお仕事への配置転換というのも、ちょっと腑に落ちませんね。今、あなたのすべきとこは、自分にあったリウマチのお薬と出会うことだと思います。因子というのはリウマトイド因子(RF)のことですね。確かにリウマチの症状と検査値がリンクしない場合もあります。発症早期なので関節の破壊が進行する前に、リウマチを寛解状態にすることも十分可能です。ぜひ看護師としてご活躍ください。あなたのそのご経験はきっと同じ悩みを持つ方たちへの希望になります。(2025年8月掲載)
- Q.30現在両足の小指の骨破壊があり、手首の関節の隙間はかなり狭く、手の甲の骨は本来なら8個にわかれているようですが隙間がなく全部くっついてしまっていてバイオ治療中です。立ち仕事なのですがこのまま続けても大丈夫でしょうか?仕事で箱を積み重ねたりしていて重い物もたまに持つのですが骨破壊の所にどうしても痛みがでます。 あまり関節に負担のない仕事に変えた方がよろしいでしょうか?
立ち仕事でかつ箱を積み重ねるなど、膝と手首に負担のかかるお仕事のようですね。まず、原則として、膝や手首に負担のかかるお仕事はなるべく避けてデスクワークを行うことをお勧めします。しかし、現実的にはそんなことを言える状況ではないのかもしれません。そこで、次の3点を考えてみてください。①現在のリウマチの状態はいかがですか?血液検査でCRPといった数値は落ちついていますか?もしリウマチ自体が落ち着いていないのなら、まずはお薬でリウマチの状態を改善させましょう。②立ち仕事とデスクワークのバランスをとりましょう。リウマチは午前中の方が調子が悪いので、例えば午前をデスクワークに、午後を立ち仕事にといった仕事の調整をなさってみてはいかがでしょうか?③立ち仕事の際に膝と手首にサポーターをつけて、関節を保護しましょう。今より楽に作業ができると思います。以上3点試してみてください。(2025年8月掲載)
- Q.51当初PMR(リウマチ性多発筋痛症)のような症状でリウマチクリニックを受診しました。プレドニン20mgを処方されてCRP 13->3まで1週間で改善しました。痛みはまだ強かったので30mgまで増量して、1週後にCRP 0になりました。症状も消えましたが、すぐにプレドニン30mgは多すぎるということで20mgに減量となりました。その後、痛みがもどりCRPは0.5程度に。痛みがあると訴えましたがプレドニンは15mgまで減量され大学病院を紹介されました。大学病院ではMRIなどの結果から、PMRではなく血清検査陰性のRAという診断でプレドニン増量は認められませんでした。大手の大学病院なのですが、PMRではないという判断の説明が理解・納得できずにいます。代わりにMTXなど処方されていますが改善はしていません。PMRであればプレドニン治療が基本となると思いますが、別の病院にセカンドオピニオン求めるべきでしょうか。
RA(関節リウマチ)かPMR(リウマチ性多発筋痛症)の鑑別についてのご質問ですね。プレドニンが著効するのは、PMRでもRAでも当てはまりますので、判断がなかなか難しい場合があります。PMRであれば、プレドニンの減量のペースをどのくらいにするのか。RAであればプレドニンを減量する過程でどんなリウマチ薬を使うのかが問題になります。ただ、患者さんが病院に通う目的は、正しい診断をつけてもらって、早期かつ適切な治療を受けることです。従いまして、今の症状がとてもお辛いのであれば、思い切って別の病院にかかることもひとつの選択肢なのかもしれません。(2025年8月掲載)
- Q.17TNF-αを血液検査等で数値を測ることはできないのでしょうか?
関節リウマチの診断と治療のなかで、血液中のTNFαを測定することは、現時点の保険診療では認められておりません。(2025年8月掲載)
- Q.203関節リウマチ歴20年です。最初は飲み薬、その後痛みが酷くなり手首の関節が腫れてきたので生物学的製剤エンブレムとリウマトレックスを併用して7年過ごしましたが、痛みが徐々に出てきました。アクテムラを2週間に1度使用し、M TXを併用しましたが脂肪肝になりM T Xの使用やめアクテムラを週1に切り替えました。その後、3年くらい経った頃から肩関節、首顎やあちこちの関節の疼痛と腫れがあり遂に痛み止めを処方してもらいました。しかし、腎臓に負担がかかるからと医師の勧めで服用をやめました。それからは、朝は全身の痛みにより気力さえなくなります。これが最善の治療なのか教えてください。
エンブレルやアクテムラも効果がないような肩や首の痛みはリウマチによるものではありません。まずは原因を確かめる必要があります。通常は頸肩腕症候群という筋肉の凝りなどが原因ですので軽い体操や湿布などので対応するしかありません。リウマチの薬剤を変更したり増やしたりしても無駄だと思います。肩の痛みについては肩板断裂や関節唇の損傷など整形外科的な病変のことがありますので MRIで確認されるのが良いでしょう。鎮痛剤の服用は、主治医の先生のご指摘通り、腎臓に良くないのでできるだけ控えた方が良いと思います。(2025年8月掲載)
- Q.202関節リウマチになって30年近くなります。その間に両膝左肘の人工関節置換術をし、MTX・エンブレルを使用してきました。悪性腫瘍が見つかりアクテムラに変更したのですが、だんだん効きかなくなっているような気がして、次にJAK阻害に変更しようかという話が出てきているのですが悪性腫瘍の既往歴のある人がJAK阻害を使用した場合再発リスクが上がったりはしないのでしょうか?
JAK阻害薬は、関節リウマチの炎症を抑える効果のある新しい飲み薬です。ただし、免疫の働きにも影響するため、悪性腫瘍(がん)の既往がある方では、再発の可能性について注意が必要と考えられます。
再発のリスクは、がんの種類や治療後の経過期間、現在の病状などによって異なります。はっきりと「使ってはいけない」というわけではありませんが、安全かどうかは一人ひとり条件が違います。そのため、使用するかどうかは、悪性腫瘍の種類や治療からの経過期間、もともとの再発リスクの高さ、他の治療薬での効果や副作用の状況などを総合的に考慮し、JAK阻害薬を使うかどうかは、リウマチの状態とがんの再発リスクの両方を考え、主治医や必要に応じてがん専門医とよく相談して決めることが大切です。(2025年8月掲載)
- Q.20113歳のころから40代の現在まで長い間リウマチを患っています。過去に整形の薬で肝機能を悪くしたこともあります。昨年食道炎を併発しました。その際医師にタケキャップが一番効能があると処方されましたが、ジセレカを服用し出してから体が硬くなったり胃腸の調子が悪かったり、痛み・発心、疲労感や服用後の急激な眠気などさまざまな不調がでています。タケキャップとリウマチ薬は併用しても問題ないでしょうか?3年前からリウマチの値は落ちついていますが手の指全体がくの字に内側に曲がっていて苦労しています。ひらこうとすると痛いです。医師にリウマチの飲み薬は2つしかないといわれましたが本当でしょうか?副作用は人によって違いますか?
長年にわたり、リウマチと向き合って来られたのですね。大変なことだと思います。
タケキャブとリウマチ薬の併用に関しては原則として問題はないと思います。リウマチの血液データは落ち着いているが、指が変形し伸びないということですが、これについては、整形外科系のリウマチ専門医(手の手術を専門とする方がいいと思います)にご相談されることをお勧めします。(2025年8月掲載)
- Q.204年前に関節リウマチと診断されプレドニンやメトトレキサートを服用していたのですが、2年前ニューモシスチス肺炎にかかり今では、生物学的製剤のオレンシアの点滴とニューモシスチス肺炎のサムチレールを服用してるのですが、医療費が高く年金生活では医療費が支払いできません。福祉課に相談したのですが、年金が生活保護者より多くあるからと断られました。どこに相談行けば良いですか?このままでは治療を諦めないといけないですか?
医療費は年齢や所得などにより異なります。まず、患者様がお住いの市町村での相談窓口がどこかを含め、現在通院されている医療機関の担当の方にご相談下さい。入院施設のある医療機関には「医療連携室」や「患者さん相談窓口」などに、医療費や社会保障制度についての専門職である医療ソーシャルワーカー(MSW)がおられることが多いと思いますが、おられない場合でも、医事課などの担当者で相談できる方がおられると思います。もし分からなければ、看護師などスタッフにお尋ね下さい。具体的な状況を詳しく伝え、利用できる制度がないか、どのように手続きを進めればよいか相談してみてください。
また、自己負担額が一定額を超えた場合、超えた分の金額が払い戻される高額療養費制度があります。年齢や所得区分に応じて自己負担限度額が設定されており、事前に「限度額適用認定証」を医療機関の窓口に提示すれば、窓口での支払いが自己負担限度額までとなります。これらの制度については、加入されている公的医療保険の方でご相談いただくことができ、お問い合わせは、保険証の「保険者名」と書いてあるところになります。また、後期高齢者医療制度は75歳以上の方が対象となりますが、一定の障害があると認定された65歳以上の方でも対象となることがありますので、これについては各都道府県の後期高齢者医療広域連合にご相談下さい。
お一人で悩まず、医療費を考慮しながらでも最適な治療を受けることができるように主治医や看護師など医療スタッフにもご相談ください。(2025年6月掲載)
- Q.2007年前にシェーグレン症候群と診断され、近隣のリウマチ内科クリニックに通院しています。今のところ主にドライアイ、ドライマウスの症状ですが、逆流性食道炎、甲状腺も経過観察の状態です。また先日は顔に湿疹ができ、蝶形紅斑ではないかと思える程の赤ら顔になり心配で急遽診察してもらいました。 以前にも少しの体調の変化で不安になり診てもらうことが多々ありました。少し神経質になり過ぎているのかもしれませんが、ここでまた担当医が変わることもあり、シェーグレン専門の先生がいらっしゃる病院に移るべきか悩んでおります。 アドバイスを頂けましたら幸いです。
シェーグレン症候群は、ドライアイやドライマウスなどの症状が長く続くことに加えて、体調の変化が不安につながりやすい病気です。皮膚の発疹や消化器症状、甲状腺の異常などがみられることもあり、ご自身の体調に敏感になられるのは、ごく自然なことです。
診療体制が変わるときや、これまでの診療に不安を感じる場合には、「他の医師の意見も聞いてみたい」と感じることは珍しくありません。そうした際には、まず今の主治医にお気持ちを伝えてみることをおすすめします。必要に応じて、専門的な診療を行っている医療機関を紹介してもらうことも可能です。
また、必ずしもすぐに転院を決める必要はありません。今後の体調や不安の程度に応じて、「一度相談だけしてみる(セカンドオピニオン)」という形もあります。
何よりも大切なのは、ご自身が安心して相談できる環境を整えることです。遠慮せず、ご自身の気持ちを主治医にお話しされることをおすすめします。(2025年6月掲載)
- Q.199リウマチと診断され10年になります。当初はメトトレキサートを処方されましたが吐き気に悩まされ断念、生物学的製剤に切り替わりました。アクテムラは痛みにとても効いていたのですが、血液検査の数値が悪化し、それからは数種類の生物学的製剤を試みていますが安定しません。この度JAK阻害薬を医師から勧められましたが、副作用の話を聞き使用に踏み込めません。直近に身内の不幸がありとても精神的に苦しく更に痛みが増していますが、痛みと心理的な事は関係ありますか。また、JAK阻害薬についての見解を教えてください。
痛みと心理的な状況との関連は以前からよく知られていることで、線維筋痛症がその代表的な疾患です。血液や画像検査では何の異常も認められないのに、全身のあちこちが痛む、という症状があり、ストレスによって悪化します。最近は専門的ですが「痛覚変調性疼痛」と言われ、脳の痛覚(痛みを感じる部分)が過敏になっているためと考えられています。
今回ご相談のケースでは、「血液検査の数値が悪化した」とのことですので、詳細は分かりませんが、痛覚変調性疼痛ではなく、関節リウマチの悪化だと思われます。JAK阻害薬は生物学的製剤に効果不十分な場合でも効果が期待できることが臨床試験で証明されていますので、試みる価値は十分にあります。副作用は、パンフレットには稀なものまで色々と書かれていますが、はっきりしているのは「帯状疱疹などウイルスの感染症の頻度が他の治療薬より高い」ということです。その他の副作用は、患者さんの状況(年齢、肺や腎臓の合併症、家族歴で癌の方が多い、併用薬など)によります。50歳代の方で、リウマチ以外に特に合併症がない場合は、JAK阻害薬のリスクは少なく、生物学的製剤効果不十分の場合、経済的に許せばぜひ使用してみることを勧めます。(2025年6月掲載)
- Q.19SLEです。治療によって症状が落ち着いている場合、難病の更新時に重症基準が満たさないことで申請が通らないことはありますか?
おっしゃる通り、指定難病では疾病ごとに確立された診断基準と重症度分類が設定されています。指定難病と診断され、さらに次に該当した場合は難病法による医療費助成を受けることができます。(1)重症度分類に照らして病状の程度が一定程度以上 もしくは(2)軽症高額該当といって重症度分類を満たさないものの(所得に応じて)自己負担額の上限額が定められ、ある金額を超える負担が免除される制度です。ご質問のケースに話を戻すと、SLEの場合(1)の基準は、SLEDAIスコアという重症度分類で4点以上です。したがって、治療によって症状が落ち着いている場合には、(1)の医療費助成の対象から外れてしまう可能性があります。ただ、ご自身の収入に応じてですが(2)の制度には該当するかもしれません。主治医やかかりつけの病院の窓口にもご相談ください。(2025年6月掲載)
