リウマチQ&A
- Q.29関節リウマチと診断され15年以上たちます。メトレート2mg x 5錠を飲んでいます。CRP、腎機能、肝機能は正常値ですが手首の腫れと時々痛みがあります。先生は生物製剤を使用すると腫れもひくというのですがCRPが正常値でも生物学的製剤を使用するべきでしょうか?
手首の腫れと程度にもよりますが、「時々痛む」ということと、CRPが陰性であることから、リウマチの活動性はコントロールされているように思われます。したがって、現時点では生物学的製剤の追加は必要ないと思います。特に、「片方の利き手の手首が時々痛む」という場合は、使い過ぎによる影響もありますので、そのような心当たりがあるなら、手首への負担を軽減するようにして、局所の湿布や外用薬で対応しても良いと思います。しかし、腫れが著明で、関節レントゲンで以前より骨破壊の所見が進行しているとか、関節エコーやMRIなどで滑膜炎が明らかにある場合は、仮にCRP陰性でも、現在の治療が不十分と判断することがあります。そのような場合は、生物学的製剤やJAK阻害薬などの治療を追加することはあります。念のため、関節エコーなどで確認するなど、本当にリウマチが悪いのか、主治医にご判断していただくのが良いと思います。 (令和2年10月)
- Q.3030歳で関節リウマチと診断され、それからリウマトレックスとエンブレル注射(25mg)を投与しています。今年に入り、体重減少、疼痛増強、手の指の腫れが出現、朝のこわばりも一段と酷くベッドからの起床が困難になっています。リウマチの症状悪化なのでしょうか? 更年期障害や他の病気の可能性もありますか?
関節リウマチ(RA)として現在、リウマトレックス(MTX)とエンブレル(25mg)皮下注による積極的治療が行われていますが、担当医は貴方のRAの病状についてどう評価しておられるのでしょうか。RAのコントロールが不十分であるなら、現在の治療薬を変える必要があります。そのような場合には、エンブレルの効果不十分と考え、他の生物学的製剤(エンブレルとは作用点の異なる薬剤)ないし経口薬であるJAK(ジャック)阻害剤などが選択されます。一方、RAが現在の治療で十分コントロールされていながら、RAの悪化のような症状がある場合には、他の病気の併存を考慮する必要があります。記載の症状から、RAと合併することのある病気として、多発性筋炎やリウマチ性多発筋痛症(一般には高齢者が多いですが)、あるいは線維筋痛症などの併存の有無について検討が必要です。そこで、現在の担当医によく相談されてはいかがでしょうか。
(令和2年10月)
- Q.31関節リウマチの血液検査の数値が低いとMRIでも異常はないのでしょうか?
MRI検査は関節リウマチにおける骨の変化を通常のX線検査に比べて、より早い時期から検出できる検査です。また、関節内の炎症をみることができます。一般的には血液の炎症の反応が高いほど、MRIでの炎症の所見がみられる可能性が高いと考えられます。しかし、MRIだけで診断するわけではなく、関節やその他の診察所見、血液検査を参考に総合的に診断します。関節リウマチ以外の病気がないか調べることも重要です。画像検査では関節の超音波検査が行われることがあり、こちらも早期の診断に役立ちます。
(令和3年1月)
- Q.321ヶ月半前ごろから、股関節のだるさ 足の裏、踵の痛み足首の痛み腫れが続いてます。治っては違う場所が痛くなるのを繰り返しており、熱や体のだるさなどはありません。整形外科に受診し、レントゲンでは骨の異常なし。採血はCCP抗体陰性 CRP2.16 α1、α2、β1グロブリンは上昇してました。CCP抗体陰性のため、インフリー(100)2錠朝夕内服して様子をみています。痛みはましですが、詳しく関節リウマチの検査をしなくても大丈夫ですか?関節リウマチにかかってないのでしょうか?
CCP抗体は関節リウマチの診断の上で重要ですが、関節リウマチの患者では必ずしも陽性になるわけではありませんし、これだけで関節リウマチではないと診断できるわけではありません。念のため関節エコーやMRIなどで確認する必要はあります。また関節リウマチに近い他の病気、たとえば脊椎関節炎などの病気の可能性を考えることも必要です。
(令和3年2月)
- Q.33痛みがひどく、2回の血液検査で抗CCP値が陽性で400値でしたが2回とも他の炎症反応の検査には異常がなく、線維筋痛症かもしれないと言われました。そこで、質問なんですが、線維筋痛症でも抗CCP値は陽性と出ますか? また、抗CCP値が陽性と出た時点で関節リウマチなのでしょうか?
線維筋痛症では、関節リウマチ(RA)の診断に重要な検査である、抗CCP抗体、リウマトイド因子(リウマチ反応)、CRP、赤沈さらにMMP-3などに異常がないことが特徴です。
そこで今回の質問の方の病状で考えられることは、これほど抗CCP抗体が明らかに高い値ですので、今後の経過で関節リウマチを発病してくる前段階の時期である可能性です。抗CCP抗体はRA発症前から陽性になると言われているからです。しかし、現在の身体の痛みは炎症反応が基準値を越えていないことから、担当医から説明があった線維筋痛症の可能性もあります。
実際にRAの約10%に経過中に線維筋痛症とRAとが併存することがあります。したがって、現時点でRAは発症前かも知れませんが、先に線維筋痛症が発症していることもあります。
治療としては線維筋痛症に対する治療を受けながら、RAの発症の有無を慎重にみることが大事です。また、念のために痛みが関節にある場合は、CRP,赤沈などの炎症反応が上昇するほどでない関節炎の有無を関節エコー検査で評価することが重要です。エコー上、関節炎がわずかでも確認できるなら、早期RAとしての積極的治療が必要だからです。このような点について、担当医とご相談ください。(令和3年2月)
- Q.11通院のたびに血液検査と尿検査があります。尿検査は毎回必要なのでしょうか?
どのような病気なのか、どのような薬剤を使用しているかで検査する頻度は異なります。主治医の先生にお伺いください。
(令和4年12月更新)
- Q.12関節リウマチの検査ではRFやCRP・抗CCP抗体など数種類の項目がありますが、予防・早期発見目的での検査項目はどの項目でしょうか?または組み合わせでしょうか? 人間ドックを比較していた際に医療機関によって違っていたので疑問に思いました。
関節リウマチの20‐30%ではリウマトイド因子(RF)や抗CCP抗体が陰性となります。また、指などの小関節の関節炎ではCRPがあまり上昇しないことがあります。これらの検査は、関節痛やこわばり、関節の腫れなどの関節症状があった場合に測定して診断のために用います。特に関節炎(関節の腫れと痛み)があって抗CCP抗体が陽性の場合には関節リウマチの可能性がかなり高くなります。関節超音波やMRIも早期診断に役立ちます。予防についてですが、禁煙や歯周病の治療などはリウマチの発病予防に役立つ可能性はありますが、残念ながらはっきりとした予防法はありません。
(令和5年6月更新)
- Q.1人間ドックの検査結果で、リウマトイド因子(RF)が陽性とありました。 経過観察との結果ですが、家族が関節リウマチでしたので遺伝的要素もあるのではと気にしています。
リウマトイド因子(RF、RAテストと書くものもある)は関節リウマチ患者さんの70~80%で陽性となりますが、これが陽性だからといって関節リウマチを発症しているとか、これから必ず関節リウマチになるとかいうことではありません。シェーグレン症候群や全身性エリテマトーデス(SLE)などの他の膠原病の患者さんでも30%以上が陽性となりますし、実は年齢によっても異なりますが、20%くらいの健康な人でも陽性となることがあります。
したがって、それが病的な意味をもっているのかどうかは、症状や他の検査所見を参考に判断する必要があります。家族が、関節リウマチであったとのことですから、一応、専門医を受診され、詳しい検査を受けられたら良いと思います。
(平成29年12月更新)
- Q.3左手中指の第2関節の痛みがひどくなってきたので、採血、レントゲンをしました。結果、レントゲンは異常なし、CRP 0.1未満、MMP-3 22.9、RF3で、全て陰性でした。 関節痛はありますが、主治医より腫れはないといわれました。見た目は腫れてないのですが、手首も痛く、むくみがあるので、自分では腫れてるように感じます。 関節リウマチでも血液検査に出ないこともあるようですので、今後1か月毎に採血するようにいわれましたが、毎月必要でしょうか?またこのような結果でも関節リウマチの可能性はあるのでしょうか?
関節リウマチのはじまりはご質問者のような症状のこともあります。できるだけ早期に正確に関節リウマチを診断し、積極的な関節リウマチ治療を行うことが、関節の破壊・変形予防にきわめて重要です。そのような意味からも、ごく早期の関節リウマチの可能性も十分にあります。
したがって、症状のある関節の超音波検査(エコー検査)やMRI検査で早期の関節炎を検出する必要がありますし、血液検査でも抗CCP抗体のような早期の関節リウマチに有用な検査があります。また、血液検査で異常がなくても超音波検査やMRI検査で診断できる場合もあります。
このような点からも、症状が続くのであればもう少し検査をしたほうがよいかもしれません。リウマチの専門医、日本リウマチ財団登録医などのもとで定期的経過観察を行てください。(平成23年7月/平成29年12月更新)
- Q.42年前、産後に手の腫れがあリ、リウマチの検査をしました。RAは陽性、CCPは陰性と診断されました。その後手の腫れも収まりましたが、定期的に検査を勧められていたこともあり、今年RA検査をしました。RAは数値が20台から40台に上がっていました。痛みや腫れはないため様子見となりましたが、CCP検査は定期的に行う必要はありますか。
ご質問のなかのRAというのはリウマトイド因子(通称リウマチ因子、専門的にはRFと記載されます)のこと、CCP検査は抗CCP抗体のことだと思いますので、その観点から回答します。
RFという検査は、一般に関節リウマチの患者の70%〜80%で陽性となる一方で、関節リウマチではない人が陽性になることが20%くらいあります。つまり、質問者の様に、何の症状もない健常者でも陽性となることがときどきあります。
一方抗CCP抗体は関節リウマチ患者さんの約80%で陽性、関節リウマチではない患者さんでは90%以上が陰性で、より正確な検査とされています。
したがって、関節リウマチかどうかを判断する場合は、従来のRFより抗CCP抗体のほうが、少しですが優れている検査といえます。ただし、抗体が陽性であるというだけでは、治療はしません。実際には関節の腫れや痛みなどの症状が出てから医療機関を受診してRFや抗CCP抗体などの検査を受ければ十分だと思いますし、定期的に抗CCP抗体を測定する必要はありません。(平成24年2月/平成29年12月更新)
- Q.5皮膚筋炎/多発性筋炎は筋生検や筋電図は確定診断には必須なのでしょうか?
皮膚筋炎/多発性筋炎は臨床症状や複数の検査所見を元に総合的に判断し診断します。検査としては、筋肉が炎症でダメージを受けた際に血液中に流出するクレアチンキナーゼやアルドラーゼの量を血液検査で調べます。また、筋炎の患者さんの20%程度に陽性となる抗Jo-1抗体という自己抗体の有無も血液検査で調べます。
その他に、筋力低下の原因が筋肉の障害なのか神経の障害なのかを区別するための針筋電図や、筋炎の拡がりを把握するためにMRI検査を施行しますが、これで筋炎の確定診断には至りません。診断確定には筋生検を行います。筋生検は、患者の同意がなければできませんが、筋ジストロフィーや糖原病などの他の筋疾患との鑑別診断のために重要です。(平成26年8月)
- Q.6人間ドッグを受けたところリウマトイド因子(RF)の数値が高かったため、リウマチの専門医を受診しました。血液検査をし、RF133、抗CCP抗体48.1、MMP-3 13.1、赤沈1時間値8でした。今後発症する可能性はあるが、現在関節痛などの症状がないため、定期的に血液検査をして経過観察することになりました。 血液検査のみしかしてませんが、ほかの検査は必要ないでしょうか?このまま経過観察でいいでしょうか?
健診でリウマトイド因子(RF)が陽性となり相談に来る人は少なくありません。関節リウマチの診断は、血液検査だけではできません。
実際に自覚症状があるかどうかが重要になります。赤沈、CRPといった炎症反応検査の動きがなく、自覚症状がまったくなければ、他の検査は必要ないと思われます。
もし一部の関節が腫れたり、痛い関節があるのであれば、血液検査よりも鋭敏といわれている関節の超音波検査(エコー検査)やMRI検査が行うことができます。また、シェーグレン症候群など、ほかの疾患がないかについても確認する必要があります。
(平成29年5月/平成29年12月更新)
- Q.7ここ10年ほど、ときどき関節が痛むので、そのつど検査をしてきましたが、「リウマトイド因子(RF)の数値は高いが治療はまだ必要ない」との診断でした。現在も冬場に関節がたまに痛むくらいで、腫れや炎症はありません。 最近の検査ではRFが102で陽性、抗CCP抗体が、29.7で陽性、CRP0.28、抗核抗体が40でしたが、主治医より「現在即治療の必要はない。様子をみましょう」といわれ安心しています。しかし、これからも関節リウマチになりませんか。
リウマトイド因子(RF)、抗CCP抗体が確実に陽性であり、すでに関節症状が出ていますので、関節リウマチの可能性が高いと思われます。積極的な治療が必要かどうかは、関節痛を認める関節に滑膜性の関節炎があるかによりますので、関節の超音波検査(エコー検査)やMRI検査による評価が必要でしょう。
関節リウマチは、早期であればあるほど、治療効果が十分に期待できます。
(平成29年12月更新)
- Q.81ヶ月前から朝の肩こりと手の指の強張りが激しかったため、最寄りの膠原病・リウマチ内科にかかりました。 血液検査の結果、リウマチではないとの診断でしたが、抗CCP抗体の検査がありませんでした。更年期によくある症状とのことで、漢方薬を処方され飲み始めたところ、朝の手の強張りは軽くなりました。 抗CCP抗体の検査は必須と考えてよろしいでしょうか。
リウマトイド因子(RF)、抗CCP抗体がいずれも陰性でもリウマチの場合がありますので、まずは症状が大事です。RFが陰性で、抗CCP抗体が陽性のリウマチ患者さんの割合は高くありませんが、手や指などの関節に腫れや、痛みが持続しているようであれば、抗CCP抗体を測定したほうがよいと思います。症状がよくなっているようなら、とくに測定の必要はなく、もし今後、関節症状があったときに測定を依頼することで宜しいかと思います。
(令和3年12月更新)
- Q.9これまで整形外科では3ヶ月か半年での血液検査でしたが、リウマチ専門医に通うようになり、毎月毎月のように血液検査があります。症状は寛解状態でとても元気です。骨の破損変形ありません。関節リウマチ治療を早期に始め10年以上MTXでコントロールできています。 血液の頻度は毎月必要なのでしょうか?
定期的な血液検査は必要ですが、必ずしも毎月必要とは限りません。
主治医の先生とご相談ください。
(令和3年12月更新)
- Q.10関節リウマチ診察時、当日の血液検査結果がわかる医院と、前回の検査結果しか分からない医院があると思いますが、当日の検査結果は重要ではないのでしょうか? 病状によって異なるとは思いますが、当日に結果がわからなくても問題はないのでしょうか?
結果が当日わかるのは大病院など施設内に測定する検査機器が揃っているからです。特殊な検査などはどの病院も他の研究施設に運ぶことになるので、すべての検査結果がわかる施設はないと思います。もちろん診察にあたり検査結果は新しいものがあった方がよいでしょう。治療薬開始後などは当日に血液検査結果がわかれば、より安心かと思いますし、その日の関節リウマチの状態(疾患活動性)もより正確に把握できると思います。但し、実際には後日の結果でも診療に大きな支障をきたすことは少ないため、ご推察の通り、施設の設備上、結果は後日ということも少なくないと思います。
(令和4年8月更新)
- Q.2腫れもあり、時間差で次々に左右対称に痛みが出てきており、リウマトイド因子(RF)が陽性でCRP3.7ですが、レントゲンでは変形は認められず、鎮痛剤を処方してもらってます。こわばりや安静時痛もありますが、関節リウマチとは確定できないようです。 発症初期に治療したいのですが、初期とはどれくらいの期間までなのでしょうか? また、この関節痛は、MRI検査やCT検査で別の病因である可能性もでてきますか? CRP3.7は高いのですか? (平成29年12月更新)
C反応性蛋白(CRP)の3.7は、基準値0.3とした場合、中くらいに高い値だと思います。レントゲンで変化がないとのことですが、リウマトイド因子(RF)が陽性であることと症状を合わせてみますと、発症早期関節リウマチである可能性は高いように思います。
日本リウマチ学会や欧米のリウマチ学会の治療ガイドラインでは、関節リウマチと診断されてから3か月以内に薬(抗リウマチ薬;DMARDs)による治療を開始するよう勧めています。
関節の超音波検査(エコー検査)やMRI検査で別の原因がわかることもあれば、まだ気がついていない骨びらんや骨浮腫といったこれから進行するであろう病巣をみつけることができますので、なるべく早く診断を確定することが重要かと思います。
(平成29年12月更新)
- Q.56関節リウマチで治療していますが熱が下がりません。CRPも高くありません。そういうものなのでしょうか?
関節リウマチでは炎症が強いと発熱がみられることがありますが、通常はCRPが上昇します。高熱がでることはありません。発熱が続くようなら、何か別の原因がないか、主治医もしくは内科医にご相談いただいたほうがよいかと思われます。
(令和5年2月)
- Q.55関節リウマチと高血圧は関係ありますか?
治療薬でステロイドを長期に使用したり、腎機能が悪化したりした場合は高血圧になることがありますが、関節リウマチとは直接的には関係ありません。
(令和5年2月)
- Q.54RF定量200以上、CCP200以上、関節リウマチの診断ですが、2年前と数値は変わっていません。5年前から1年のある時期だけ痛む、年によって痛むところは違い、収まるので治療はしていません。今年は5ヶ月の間に痛むところは手、足、アキレス腱など多く場所が変化しています。リウマチで期間ごとに症状が収まることはありますか?膠原病科で他の膠原病の検査もしたほうがいいでしょうか。
関節リウマチで特に早期には周期的に症状がでることがあります。
炎症がなく、レントゲン検査でも関節リウマチの進行がなければ、治療は必要ないと考えられます。
可能であれば、念のため他の膠原病の検査(血液検査)もしていただいたほうがよいかと思われます。(令和4年8月)
