リウマチを知ろう!

リウマチQ&A

Q.14母親が関節リウマチを患ってます。診断されたのは32歳頃だと思います。私も兄弟も親族もリウマチ患者ではありません。隔世遺伝で自分の子供(母親からみて孫)に遺伝する可能性はあるのでしょうか?

関節リウマチは、必ず遺伝する病気ではありません。一卵性双生児は遺伝子が全く同じですが、片方が仮に関節リウマチになったときに、もう一方が関節リウマチになる確率は約30%と報告されています。また関節リウマチの患者さんでご親族内に関節リウマチの方がいるのは1%程度です。

以上から仮に遺伝が関係しているとしても、強いものではありません。隔世遺伝で発病することを全く否定することはできませんが、ご心配になるような高い確率ではないと思われます。

Q.20私は30歳代の女性で、3年前から朝のこわばり、両手指・第2関節・付け根・手首・ひじ・両ひざ・肩の関節の痛みで検査しましたが、異常なしでした。しかし歩きづらくなったため、再度受診。両ひざに水がたまり、変形性膝関節症と診断されました。 リハビリをしていましたが、以前と比べ膝以外の関節の痛みがひどく、車のハンドルが握りにくくなり、両膝が動きにくい時は、ペンギンのようになってしまいます。 MMP3が80と少し高く、リウマトイド因子(RF)は15と正常範囲で陰性ですが、症状がどんどんひどくなります。リウマチかどうか非常に不安です。

年齢から変形性関節症は、考えにくいです。30歳代の女性は関節リウマチがもっとも発症しやすい世代ですし、手指の小関節や手関節(手首)などが多数痛むという症状から、関節リウマチの可能性が高いと思われます。リウマトイド因子(RF)は陰性でも、他の方法(RAHA/RAPA法)や抗CCP抗体などが陽性の場合もあります。これらが陽性ならほぼ関節リウマチといえます。また、MMPが高いことは関節リウマチであることを示すものではありませんが、関節リウマチの可能性が疑われます。

RFや抗CCP抗体が陰性でも、このような関節症状があって、炎症反応(赤沈やCRP)が高いようなら、かなり高い確率で関節リウマチと考えられます。(平成24年2月/平成29年12月更新)

Q.19リウマチ性多発筋痛症と診断され、約1年プレドニンを服用していました。炎症がなくなったということで薬はやめましたが、また最近、両肩・両腕、太ももが痛くなり、特に朝起きるときが一番痛いです。再燃したのでしょうか。痛くても我慢して軽い運動をしていますが、大丈夫でしょうか。

リウマチ性多発筋痛症の再燃が考えられますが、炎症反応(CRPや赤沈)を検査する必要があります。プレドニゾロン(商品名プレドニン)の中止や減量によって病気が再燃することは珍しくはありません。プレドニゾロンなどの副腎皮質ステロイドの再投与が必要です。またリウマチ性多発筋痛症以外の病気も検討すべきです。まずは治療を優先されるほうがよく、無理な運動は避け、主治医に相談してください。(平成23年11月/平成29年12月更新)

Q.18発症から半年、治療に入って4か月になります。現在服用している薬は、プレドニン5㎎/日、週に1回メトトレキサート、そして毎食後ケンタン60㎎です。痛み止めの薬のケンタンは、昼食後の分は飲まなくてもなんとか我慢できそうに感じるのですが、やはり一日3回飲んだ方が良いのでしょうか。 痛みは我慢した方が良いのか、我慢すると骨によくないのか、教えてください。

ケンタンはロキソニンのジェネリック(後発)医薬品で、いわゆる非ステロイド抗炎症薬(ロキソニン、ボルタレン、セレコックスなど)に属する薬物です。これらの薬には、関節リウマチの骨破壊を抑制する作用はなく、症状緩和効果のみで、痛みがなければ無理に服用する必要はありません。

関節炎(関節の腫れや痛み)がまだ残っていて、検査で炎症反応(赤沈やCRP)の高値があるなら、痛みを我慢したり、非ステロイド抗炎症薬で痛みをとるだけの治療をするのでは骨破壊・関節変形が進行することになりますので、抗リウマチ薬を変更したり増量したりするのがよいと思います。具体的には、今服用されているメトトレキサート(MTX)(商品名リウマトレックス、メトレートなど)の増量や、生物学的製剤を追加投与する、などの方法が有効です。(平成23年9月/平成29年12月更新)

Q.179歳の娘がヘノッホ・シェーンライン紫斑病にかかったのですが、長野県安曇野市の児童数670人の学校で、知っているだけでも3人同じ病気にかかりました。共通点は、みんな我が家から1キロ圏内に住んでいること、運動会のリレー選手だったということです。何か原因が考えられるでしょうか?

ヘノッホ・シェーンライン紫斑病の原因は不明ですが、ある種の感染症との関連が考えられています。ご質問の学童が同時期に発症したのであれば、何らかの感染症が引き金になった可能性があるかもしれません。また最近、我が国でインフルエンザワクチン接種後にヘノッホ・シェーンライン紫斑病が発症した症例が報告されています。(平成23年4月)

Q.16レミケードの点滴を行ない、2週間後に2回目の点滴を行いました。左眉に発疹(帯状疱疹)が出てすぐ治療に入りましたが、前頭部、おでこ、目、こめかみに激痛がきて、麻酔科で神経ブロックを行っています。レミケードの点滴は中止しました。 レミケードの副作用なのでしょうか?前例はあるのでしょうか。

帯状疱疹は、水痘(水ぼうそう)と同じウイルスによって起こります。このウイルスは水痘が治っても神経節の中に潜んでおり、その後、身体の抵抗力が落ちたときに再び活動を始め、帯状疱疹を発症します。疲労やストレス、加齢だけでも発症することがありますが、免疫に影響する薬も帯状疱疹を発症しやすくなる要因となります。

関節リウマチや全身性エリテマトーデス(SLE)の患者さんは、副腎皮質ステロイド(ステロイド薬:一般名プレドニゾロン)をはじめとする治療薬の影響により帯状疱疹になりやすい傾向にあります。海外の報告で従来の抗リウマチ薬に比べて、レミケードやヒュミラなど抗TNF抗体製剤は、帯状疱疹の発症率を約1.8倍に上昇させると推測されています。

また、国内の市販後調査では、レミケードを受けた5,000人の患者さんのうち、64名(1.3%)で帯状疱疹の発症がみられています。これまでの報告をみると、エンブレル(TNF受容体製剤)使用時の帯状疱疹の発症は、ほかの抗TNF抗体製剤に比べて少ない傾向にあります。。実際には、帯状疱疹が治った後にレミケードを再開することはよく行われており、患者さんの免疫の状態や帯状疱疹の重症度などを考慮して、ケースバイケースで治療方針を決めているのが現状です。

最近は、特にリスクの高い患者さんに帯状疱疹のワクチンの予防投与が始まっています。また、帯状疱疹が再発してしまった場合には、早期に診断し、早期に抗ウイルス薬による治療を開始することで重症化を防ぐことができます。(平成23年3月/平成29年12月更新)

Q.15私は小2の頃に川崎病を患い、後遺症として冠動脈瘤があり、30年近く経った今も経過観察をしています。リウマチに関しては、原因不明の関節炎が頻発し整形外科のリウマチ医にかかっていますが、症状から早期関節リウマチが疑わしいとは言われるものの、確定診断には至っていません。先日、川崎病の方でCT検査をした結果、冠動脈瘤が非常に肥大していることが分かりました。リウマチの様な症状が出たことで冠動脈瘤が肥大する関係性はあるのでしょうか?また逆に川崎病を患ったことでリウマチの様な症状が出るようになったのでしょうか?リウマチ症状が頻発したのはここ1年くらいのことで、今まで冠動脈瘤の異常を聞いていないだけに、関係性があるのか気になります。

ご質問の川崎病と関節リウマチとは直接の関連はありません。川崎病の急性期に関節炎を伴うことはありますが、現在の関節症状は経過からは早期関節リウマチの可能性が高いと考えます。リウマチ様症状は近医の整形外科で、また冠動脈瘤に関しては、循環器科で経過観察してもらってください。いずれにせよ担当医の先生に良く相談してください。(平成23年3月)

Q.12若年性特発性関節炎(若年性関節リウマチ)によって寿命が縮むということはありますか?

若年性特発性関節炎(若年性関節リウマチ)には関節炎に加え、38℃以上の高熱やリンパ節の腫れ、肝臓や脾臓の腫れなどが出現する全身発症型と大人の関節リウマチによく似た多関節発症型、関節炎が発症6ヶ月以内に4つの関節に留まる少関節発症型に分けられます。このうち全身発症型では心臓や肺を包む心膜や胸膜に炎症が起こったり、心筋の炎症も出現することがあり、このような場合には副腎皮質ステロイドを投与しないと生命を脅かす危険な状態に陥ります。また、いずれの型でも経過中、感染症などの重症な合併症を発症したり、薬の副作用で生命に関わる問題が起こることがあります。また、関節リウマチの患者さんでは心筋梗塞などの発症率が普通の人より高くなることが知られていますが、同じような問題は若年性特発性関節炎の患者さんでも認められると思われます。いずれにせよ場合により内臓に病気を起こすことがありますので何も治療をしないでいれば寿命は縮まるとも考えられますので、リウマチの専門医による適切な治療を行うことが大切です。

Q.1風邪をひいた後、関節に違和感を感じる。また急に寒くなったは、足や背中全体がつっぱったような感覚になるのですが、関節リウマチの症状ですか。

関節リウマチが風邪などで悪くなることもありますが、それとは関係なく風邪の後に関節が痛くなったりすることは一般にもみられることです。ただし、長く続くのであれば診察を受けた方がよいでしょう。感染性関節炎という、細菌が体内に入ってきたために、体が反応して関節が腫れたりする病気もみられますし、ご指摘の症状だけで関節リウマチという判断はできません。(平成29年12月更新)

Q.5関節リウマチの影響で低ナトリウム血症はおこりますか? また、ナトリウムを食事に添加したりしてもナトリウム値が改善されません。

ナトリウムは種々の原因で低下しますが、関節リウマチと低ナトリウム血症とは直接関係はありません。しかし、関節リウマチの患者さんの一部でシェーグレン症候群という膠原病の合併がある場合、頻度は高くはありませんが腎臓の尿細管という部分が障害されてナトリウムが腎臓から失われることがあります。この場合は副腎皮質ステロイドなどで尿細管に起こっている炎症をとることが治療につながります。また、関節リウマチの患者さんがしばしば使用する非ステロイド抗炎症薬(いわゆる解熱鎮痛薬)の使いすぎで腎障害がおこることがあり、同様にナトリウムが腎臓から失われ低ナトリウム血症になります。この場合は原因薬を止めることが先決です。まれですが、腫瘍や、感染症などが引き金になって抗利尿ホルモンというホルモンが過剰に産生され、からだに過剰な水分がたまって血液が薄められる結果低ナトリウム血症になります。この場合、原因がある場合はその治療をしますが、とりあえずは水制限が基本であり、急激なナトリウムの摂取は逆にむくみなどの症状を悪化させたり、中枢神経障害をきたしたりします。したがって低ナトリウムの改善のためには、その原因を調べる必要があります。ナトリウムが低いからどんどんとればいいという発想は間違いであり、時に逆効果で危険です。

Q.4怪我が原因で関節リウマチを発症するようなことはありますか。 また、膝関節など大きな関節は、手首や指などの小さな関節より発症が遅いといわれますが、同時に発症するようなことはあるのですか。

関節リウマチの発症に怪我(外傷)が誘因になることは一般的には認められていません。ただ実際には因果関係ははっきりしませんが、怪我がきっかけで関節リウマチが悪くなったり、関節リウマチではなくても、別の関節が痛くなったりすることはあります。また、関節炎の部位に関する質問ですが、確かに手首や指などの小さな関節に炎症が起こりやすいのですが、膝関節などの大きな関節に発症することもまれではなく、また同じころに発症することもあります。関節リウマチは、動かせる関節(可動関節)にある滑膜の炎症から始まるので、どの関節でも発症する可能性があります。

Q.3リウマチに種類というものはありますか?また、「不治の病」なのでしょうか? 以前、がんの摘発手術を受けたことがあるのですが、がんとの関係で、一概には言えないかとは思うのですが、何か気をつけることはありますか?

リウマチと言う名の病名はありません。しかし、骨、関節、筋肉などの体の運動に関連した部位に障害をもたらす病気をまとめてリウマチ性疾患と呼んでいます。これには沢山の種類がありますが、その代表的なものが関節リウマチです。一般の方はしばしばこの両者を混同してリウマチと呼んでいる傾向があります。お尋ねの”リウマチ”はおそらく”関節リウマチ”のことであろうと思われます。現在では大変効果的な薬も開発され、寛解といって病気を押さえ込んだ状態に持ち込むことが高い確率で成し遂げられるようになり、不治の病ではなくなったといえます。
病気の発症と癌との因果関係は無いと考えて良いと思います。
一般的に言われている心身ともに健康的な生活を営むことで良いと思います。

Q.2リウマチ患者の末期について教えて欲しい。 リウマチ患者が、骨折により入院し、退院も決まっていたところ、ある日様態が急変し、内臓疾患から死を宣告される事はありますか?また、各部位が数日間で壊疽の心配をしなくては成らない事はありますか?

今は治療法の進歩により、専門医の適切な治療を受けていれば、関節リウマチによって末期の状態になることはないと思います。しかし様々な合併症によって予期しない突然の変化が起こることは残念ながらどのような病気でも考えなければなりません。