リウマチを知ろう!

リウマチQ&A

Q.5関節リウマチの影響で低ナトリウム血症はおこりますか? また、ナトリウムを食事に添加したりしてもナトリウム値が改善されません。

ナトリウムは種々の原因で低下しますが、関節リウマチと低ナトリウム血症とは直接関係はありません。しかし、関節リウマチの患者さんの一部でシェーグレン症候群という膠原病の合併がある場合、頻度は高くはありませんが腎臓の尿細管という部分が障害されてナトリウムが腎臓から失われることがあります。この場合は副腎皮質ステロイドなどで尿細管に起こっている炎症をとることが治療につながります。また、関節リウマチの患者さんがしばしば使用する非ステロイド抗炎症薬(いわゆる解熱鎮痛薬)の使いすぎで腎障害がおこることがあり、同様にナトリウムが腎臓から失われ低ナトリウム血症になります。この場合は原因薬を止めることが先決です。まれですが、腫瘍や、感染症などが引き金になって抗利尿ホルモンというホルモンが過剰に産生され、からだに過剰な水分がたまって血液が薄められる結果低ナトリウム血症になります。この場合、原因がある場合はその治療をしますが、とりあえずは水制限が基本であり、急激なナトリウムの摂取は逆にむくみなどの症状を悪化させたり、中枢神経障害をきたしたりします。したがって低ナトリウムの改善のためには、その原因を調べる必要があります。ナトリウムが低いからどんどんとればいいという発想は間違いであり、時に逆効果で危険です。

Q.4怪我が原因で関節リウマチを発症するようなことはありますか。 また、膝関節など大きな関節は、手首や指などの小さな関節より発症が遅いといわれますが、同時に発症するようなことはあるのですか。

関節リウマチの発症に怪我(外傷)が誘因になることは一般的には認められていません。ただ実際には因果関係ははっきりしませんが、怪我がきっかけで関節リウマチが悪くなったり、関節リウマチではなくても、別の関節が痛くなったりすることはあります。また、関節炎の部位に関する質問ですが、確かに手首や指などの小さな関節に炎症が起こりやすいのですが、膝関節などの大きな関節に発症することもまれではなく、また同じころに発症することもあります。関節リウマチは、動かせる関節(可動関節)にある滑膜の炎症から始まるので、どの関節でも発症する可能性があります。

Q.3リウマチに種類というものはありますか?また、「不治の病」なのでしょうか? 以前、がんの摘発手術を受けたことがあるのですが、がんとの関係で、一概には言えないかとは思うのですが、何か気をつけることはありますか?

リウマチと言う名の病名はありません。しかし、骨、関節、筋肉などの体の運動に関連した部位に障害をもたらす病気をまとめてリウマチ性疾患と呼んでいます。これには沢山の種類がありますが、その代表的なものが関節リウマチです。一般の方はしばしばこの両者を混同してリウマチと呼んでいる傾向があります。お尋ねの”リウマチ”はおそらく”関節リウマチ”のことであろうと思われます。現在では大変効果的な薬も開発され、寛解といって病気を押さえ込んだ状態に持ち込むことが高い確率で成し遂げられるようになり、不治の病ではなくなったといえます。
病気の発症と癌との因果関係は無いと考えて良いと思います。
一般的に言われている心身ともに健康的な生活を営むことで良いと思います。

Q.2リウマチ患者の末期について教えて欲しい。 リウマチ患者が、骨折により入院し、退院も決まっていたところ、ある日様態が急変し、内臓疾患から死を宣告される事はありますか?また、各部位が数日間で壊疽の心配をしなくては成らない事はありますか?

今は治療法の進歩により、専門医の適切な治療を受けていれば、関節リウマチによって末期の状態になることはないと思います。しかし様々な合併症によって予期しない突然の変化が起こることは残念ながらどのような病気でも考えなければなりません。