リウマチQ&A
- Q.2540代の女性です。生物学的製剤皮下注射(IL-6レセプター阻害薬)をしています。抜毛がひどいのですが、関係性がありますか?
医薬品添付文書上、「脱毛症」に関する副作用の発現頻度は、以下の通りです。
アクテムラ皮下注:1%以上
ケブザラ皮下注:記載なし
薬剤との関係性について、全くないとは言い難いですが、再審査・市販後の調査等の結果や医薬品リスク管理計画の内容からも本剤が直接の抜け毛の原因となる注意喚起等の記載は見当たりません。
抜け毛の原因には、ホルモンバランスの乱れや栄養不足、ストレス、卵巣や甲状腺など内分泌系の疾患、
不規則な生活習慣等も考えられますので、専門医に相談することも選択肢の一つとしてご検討ください。 (令和6年8月)
- Q.291人妊娠中、産後、授乳中もシムジアを使用していました。その後シムジアが合わなくなり、オルミエントを使っていましたが、オルミエントは妊娠中には使えないため、次の妊娠をするためにはどうすべきでしょうか? また、生物学的製剤で胎児に奇形が出ることはありますか?
シムジアに対する抗体ができたことが推測されますので、シムジアには戻さず、比較的胎盤移行性が低いことが示されているエンブレルに変更されてはと思います。アクテムラも最近無事出産できたとの報告が増えてはきましたが、より安心して使用できる薬剤となるとエンブレルになります。なお、生物学的製剤で先天奇形が増えることは報告されておりません。
(令和6年8月)
- Q.10発症は16歳。現在57歳で、ボルタレン2錠とタクロリムス3mgとケアラム2錠を服用中。39歳より開始のメトトレキサートは、吐き気と激しい腹痛と下痢で中止。昨秋人工膝関節両側置換術を受けましたが、以降30年近く90度で拘縮し可動域0の両肘と挙手が不可な両肩の痛みが激しくなり、今2月の採血でCRPが3.95と急上昇。自己注射を提案されていますが、金銭的にも、又自身での接種も両手指の変形が酷く無理ですし、何より自己注射の針と副作用も怖いので、人工肘にしたいのですが、人工肘対応の病院はどのように探したらよいでしょうか?
現在は両肩の痛みと両肘の可動域制限が症状の主体とのことですが、全身的なリウマチのコントロールはおそらく生物学的製剤によるものを勧められていると思います。
肘関節の手術についてですが、「30年近く90度で拘縮し可動域0」とのことですので、おそらく“骨性強直(関節が完全に骨で固まっている状態;強直肘)”の状態だと思います。手術としては人工肘関節は確かに1つの候補にはなりますが、一般的に人工肘関節の術後成績は膝や股関節と比較して長期成績が芳しくなく、術後早期のゆるみや術後感染の可能性が高くなります。返答者の施設では人工肘関節は基本的には70歳以上に限って行っています。強直肘では関節周囲の靭帯や筋肉が機能しておらず、急に人工関節を入れても術後にそれらの軟部組織が機能をすぐに回復することはなく、機能回復にかなり長期の時間がかかります。近年では肘関節に対しては関節温存手術も適応が広まっていますが、軟部組織が機能していない状態では術後成績は比較的低いものとなります。
肘関節を専門とする施設は関東圏でもかなり限られます。大学でいえば昭和大学・東邦大学等になります。インターネット等を使って、情報を収集されることをお勧めします。
(令和6年8月)
- Q.6417年前に関節リウマチを発症し、リウマトレックスで治療中です。現在入れ歯を使用していますが、今ある歯を残すためにインプラントにしたいのですが、リウマチ患者は骨が弱いのでインプラントはしないほうがよいのでしょうか?
歯科に関する質問ですので明確なことは申し上げられませんが、一般的には関節リウマチの患者さんに対しての歯科インプラント治療は禁忌(行ってはいけない)とはなっていないと思います。ただ患者さんごとに骨の状態は違うと思いますので、それぞれの担当医にご確認ください。
(令和6年8月)
- Q.181生物学的製剤エタネルセプトBSから同じTNF-α標的のナノゾラを皮下注射していますが(MTXは6ミリグラム)、期待した効果が出てきません。主治医からは、IL6標的の薬剤への変更を提案されましたが、この場合CRP値が抑えられるため、参考にならなくなり、治療の効果判定が難しくなるとの説明を受けました。IL6標的の生物学的製剤にした場合、どのような検査値をみていくのがいいのでしょうか。
抗IL-6受容体抗体を使うと、CRPは確かに全く陰性化されてしまうことが多いです。その際に血液検査値では、MMP-3が参考になります。MMP-3を含め、関節リウマチの治療効果判定の検査に関しては、当HPの関節リウマチの検査の項に記載されていますので、参考になさって下さい。また関節リウマチの活動性は血液検査所見だけで判断するものではありません。患者さんの痛みや腫れ、関節エコーなどから総合的に判断するべきものです。 (令和6年7月)
- Q.14現在リウマトレックス(3錠)を服用中です。 栄養剤の成分表に葉酸と記載があるため、飲用をやめた方がいいのか判断できずにいます。
リウマトレックス(メソトレキサート:MTX)服用中は葉酸と記載があるサプリメントでも栄養剤でも用量に関係なく使用すべきではありません。
(令和6年7月)
- Q.50リウマチの疑いで血液検査をしました。CRP値や抗CCP抗体が低いのに、MMP-3が高くなることはあるのでしょうか。また、そのような場合は関節リウマチとなるのでしょうか。
そもそも関節リウマチの診断は血液検査だけで決めるものではありません。MMP-3は関節の傷害を意味していて、MMP-3 だけ高いこともありますが、それで関節リウマチと診断できるわけではありません。
(令和6年6月)
- Q.180メトトレキサートを飲み忘れてしまったので,翌週にずらすとしてその際、飲み忘れた回の葉酸製剤は飲むべきでしょうか?
葉酸はリウマトレックス(メソトレキサート:MTX)の作用を打ち消してその副作用を抑えるためのものですから、リウマトレックスを全く飲まなかった週の葉酸は原則的には飲む必要はありません。
(令和6年6月)
- Q.9発症30年、57歳の関節リウマチ患者で両肘90度の拘縮、手指趾の変形などあり、両側人工膝関節にしています。最近肩痛で着衣が困難になりました。57歳という年齡では、肩、肘の人工関節は早すぎるのでしょうか?。また逆に私の様な手遅れの者は、もう生物学的製剤の恩恵には預かれないのでしょうか
27歳から関節リウマチに罹患されているとのこと、また関節変形も少なからずお持ちですので、大変な毎日を過ごされていると思います。
さて57歳での肩・肘の人工関節ですが膝や股関節とは異なり、肩・肘の人工関節は現状では耐用年数が短いため、やや早いと言わざるを得ません。おそらく20年持てばよい方だと思いますので、人生100年時代ということを考えますと、最低一度は再置換術が必要になる可能性が高いです。ただ、疼痛や可動域制限で日常生活の支障が大きい場合は、手術が考慮されることもあります。関節の状態にもよりますが、最近では人工関節にはせずに関節温存手術を行う場合もありますので、リウマチの手術を多く行っている施設でご相談されてもよいと思います。
生物学的製剤やJAK阻害薬は効果が非常に高いものの、破壊が進行した関節を基に戻す効果はありません。一方で生物学的製剤やJAK阻害薬は、術後の日常生活動作を維持したり、新たな関節破壊を抑制するなどの恩恵はありますので、病気のコントロールに必要な場合は積極的にその使用を考えて頂いてよいと思います。(令和6年6月)
- Q.179CRPの値は正常値なのに体が痛いです。レミケードを使用しておりますが、薬を変えた方がよいのでしょうか?
体の痛みとは、どこが痛むのでしょうか?また、レミケード以外にどんな薬をお使いでしょうか?詳細な状況がわかりませんので適切はアドバイスはできませんが、考えらえる可能性を申し上げます。例えば、背中や腰の痛みの多くは筋・筋膜性腰痛症、肩から首の痛みは頸肩腕症候群とも言いますが、要は筋肉の凝りで、同じ姿勢を長く続けるような仕事や生活習慣からくるものです。また、精神的なストレスでイライラしたり、悩んだりしてると、痛覚が過敏になって、体には何も悪いことが起きていないのみ痛みを感じる場合があります(痛覚変調性疼痛、と言います)。リウマチや強直性脊椎炎の管理が悪い場合は必ずCRPの値は上がります。従ってCRPが正常なら強直性脊椎炎の方はうまくコントロールされていると思います。筋肉の凝りが原因と思われる場合は、ラジオ体操のような適度な体操・運動をするのが良いと思います。ストレスが原因らしい場合は、ストレスの原因を受け入れて気にしないようにして、薬に頼らないようにした方が良いでしょう。むしろ、強直性脊椎炎のコントロールが良い状態が長く続いてるなら、レミケードを中止して様子を見ても良いかもしれません。
(令和6年6月更新)
- Q.14生物学的製剤を導入する前に感染症の検査を受ける予定ですが、保険はききますか?特にHBc、HBeで気になります。
これは生物学的製剤を開始する医師が前もって検査しなければならない項目です。当然医療保険がカバーされます。
(令和6年6月)
- Q.177いくつかの内服薬が効かず生物学的製剤を試しています。 関節リウマチは治療していても多少の痛みはつき物らしいですが、痛み=関節破壊とも書いてあります。生物学的製剤の効果は2-3ヶ月かかるとのこと。採血はそう度々はやりませんし、痛むということは悪化しているということでしょうか?どんどん変形していきますか?生物学的製剤も効果が無ければ関節の破壊、変形は1年待たずに起こるのかと恐くて仕方がありません。
生物学的製剤を導入しても効果がなければ適宜変更することでほとんどの患者さんは痛みから解放され、また変形を起こさないですみます。痛みが破壊によって起こるのは相当進んでからの話です。変形を起こさないためには痛みが出てきてから2年以内に治療を開始してくださいという話であって、関節リウマチになって1年もしないで変形することはありません。不安になるお気持ちはよくわかりますが安心してリウマチ登録医等、リウマチの専門医の先生に相談してください。(令和6年6月)
- Q.178母はリウマチ性多発筋痛症であろうと診断され、メトトキサートを服用することになりました。 この病気は関節リウマチと何が違うんですか?
リウマチ性多発筋痛症は、関節リウマチ(リウマチ)とは異なる病気です。関節リウマチは関節の破壊や変形が起こる進行性の病気ですが、リウマチ性多発筋痛症は関節症状もみられますが、変形などを起こすことはなく、頚(くび)や肩などの痛みが主な症状となります。治療は関節リウマチではメトトレキサートなどの抗リウマチ薬が使用され、リウマチ性多発筋痛症は主にステロイドが使われますが治療が難しい場合にはメトトレキサートなどが用いられることもあります。この2つの病気は区別が難しいことがよくあります。今回、どうしてメトトレキサートが使われたかは主治医の先生にご確認ください。 (令和6年6月)
- Q.176鎮痛剤ロキソニンなどには、多少なりとも炎症反応CRPを下げる効果はありますか?
以前そのような論文もありましたが、消炎剤としてのCRPを下げる効果はごくわずかで、抗リウマチ薬や生物学的製剤のようにCRPをすっかり下げるような力はありません。(令和6年6月)
- Q.63関節リウマチの痛みを人に伝えるのが難しいです。 とにかく痛い、そんな感じでいい痛みの表し方、表現がわかりません。人に伝えるのに分かりやすい、どんな痛みか表現する言葉はありますか?
耐えられないくらい痛い、という表現をする方がいます。痛くない人に理解してもらう一つの表現かもしれません。(令和6年6月)
- Q.175どうしても耐えられないくらい痛い時があります。痛み止めを飲んでも半分くらいは良くなりますがものすごい痛みです。何かいい対処法はありますか?
リウマチの痛みも今は新薬が出てきて昔のように痛みを我慢することはなくなりました。もちろん全くなくなるとは限りませんが、我慢ができる範囲までには抑えられるように担当の先生に薬を考えていただいてください。(令和6年6月)
- Q.49右手の指、甲、手首が痛くて、特に今は、指が痛いです。関節なのか骨なのか分かりません。整形外科に行くと、関節リウマチなら両手に出ますと言われて、原因不明のままです。腫れも赤みもありません。肘から手首までの筋肉のダルさもあります。ダルいような鈍痛。指は、ズキズキします。血液検査はしていません。以前は仕事柄、腱鞘炎にはよくなっていました。ただの一過性の炎症ならいいですが、関節リウマチだと片手だけにはならないのでしょうか?
関節リウマチの疼痛は以前とは異なり、かなりの部分コントロールされる時代になりました。また必ず両手に出るわけでも対称に出るわけでもありません。むしろ痛みが移動性に変わることも特徴のひとつです。一度リウマチ登録医、リウマチ専門医に診ていただく方がよいと思います。(令和6年6月)
- Q.62手の指が白くなる事があり整形外科に行ったのですが、寒いと白くなるのは当たり前ですといわれました。 指先が白くなる事が、年に3回ほどここ3年あります 病院で検査をした方が良いのでしょうか?
手指が白くなる症状が、血流障害で生じるレイノー症状(現象)かどうか判断する必要があります。過去のエピソードも含め、リウマチ・膠原病を専門とする医療機関への受診をお勧めします。(令和6年4月)
- Q.61風邪を引くと関節リウマチの痛みが悪化するのはなぜですか?
風邪など感染症を合併すると「炎症」が起きますので、推察ですが、炎症性サイトカインが増加してリウマチの痛みを起こす可能性が考えられます。(令和6年4月)
- Q.174関節リウマチ治療でメトトレキサートを服用しています。免疫が下がるので帯状疱疹ワクチンは推奨しますと言われ2回打ちました。1回目は特になかったのですが2回目は翌日、副反応?で発熱~MAX38.5℃となりました。次の日がメトトレキサートの服用日の場合、予定通り飲んでよいでしょうか?もし見送った場合は次はいつから飲んでよいのでしょうか。
帯状疱疹ワクチンを2回接種されたとの情報から、シングリックス筋注用という製剤を接種されたかと思います。本剤の添付文書上の副作用の発現頻度は発熱が16.7%とありますが、ワクチン接種によるものであれば時間の経過とともに治まるため、MTXを決められた日に服用されてもよろしいと思われます。しかしながら、まれに感染症や間質性肺炎が原因で発熱が生じる場合がありますので、そのような場合には主治医にご相談するか速やかに最寄りの医療機関を受診ください。
感染が疑われる際には一時服用を中止する場合があります。(令和6年4月更新)
