リウマチを知ろう!

リウマチQ&A

Q.179CRPの値は正常値なのに体が痛いです。レミケードを使用しておりますが、薬を変えた方がよいのでしょうか?

体の痛みとは、どこが痛むのでしょうか?また、レミケード以外にどんな薬をお使いでしょうか?詳細な状況がわかりませんので適切はアドバイスはできませんが、考えらえる可能性を申し上げます。例えば、背中や腰の痛みの多くは筋・筋膜性腰痛症、肩から首の痛みは頸肩腕症候群とも言いますが、要は筋肉の凝りで、同じ姿勢を長く続けるような仕事や生活習慣からくるものです。また、精神的なストレスでイライラしたり、悩んだりしてると、痛覚が過敏になって、体には何も悪いことが起きていないのみ痛みを感じる場合があります(痛覚変調性疼痛、と言います)。リウマチや強直性脊椎炎の管理が悪い場合は必ずCRPの値は上がります。従ってCRPが正常なら強直性脊椎炎の方はうまくコントロールされていると思います。筋肉の凝りが原因と思われる場合は、ラジオ体操のような適度な体操・運動をするのが良いと思います。ストレスが原因らしい場合は、ストレスの原因を受け入れて気にしないようにして、薬に頼らないようにした方が良いでしょう。むしろ、強直性脊椎炎のコントロールが良い状態が長く続いてるなら、レミケードを中止して様子を見ても良いかもしれません。

(令和6年6月更新)

Q.14生物学的製剤を導入する前に感染症の検査を受ける予定ですが、保険はききますか?特にHBc、HBeで気になります。

これは生物学的製剤を開始する医師が前もって検査しなければならない項目です。当然医療保険がカバーされます。

(令和6年6月)

Q.177いくつかの内服薬が効かず生物学的製剤を試しています。 関節リウマチは治療していても多少の痛みはつき物らしいですが、痛み=関節破壊とも書いてあります。生物学的製剤の効果は2-3ヶ月かかるとのこと。採血はそう度々はやりませんし、痛むということは悪化しているということでしょうか?どんどん変形していきますか?生物学的製剤も効果が無ければ関節の破壊、変形は1年待たずに起こるのかと恐くて仕方がありません。

生物学的製剤を導入しても効果がなければ適宜変更することでほとんどの患者さんは痛みから解放され、また変形を起こさないですみます。痛みが破壊によって起こるのは相当進んでからの話です。変形を起こさないためには痛みが出てきてから2年以内に治療を開始してくださいという話であって、関節リウマチになって1年もしないで変形することはありません。不安になるお気持ちはよくわかりますが安心してリウマチ登録医等、リウマチの専門医の先生に相談してください。(令和6年6月)

Q.178母はリウマチ性多発筋痛症であろうと診断され、メトトキサートを服用することになりました。 この病気は関節リウマチと何が違うんですか?

リウマチ性多発筋痛症は、関節リウマチ(リウマチ)とは異なる病気です。関節リウマチは関節の破壊や変形が起こる進行性の病気ですが、リウマチ性多発筋痛症は関節症状もみられますが、変形などを起こすことはなく、頚(くび)や肩などの痛みが主な症状となります。治療は関節リウマチではメトトレキサートなどの抗リウマチ薬が使用され、リウマチ性多発筋痛症は主にステロイドが使われますが治療が難しい場合にはメトトレキサートなどが用いられることもあります。この2つの病気は区別が難しいことがよくあります。今回、どうしてメトトレキサートが使われたかは主治医の先生にご確認ください。 (令和6年6月)

Q.176鎮痛剤ロキソニンなどには、多少なりとも炎症反応CRPを下げる効果はありますか?

以前そのような論文もありましたが、消炎剤としてのCRPを下げる効果はごくわずかで、抗リウマチ薬や生物学的製剤のようにCRPをすっかり下げるような力はありません。(令和6年6月)

Q.63関節リウマチの痛みを人に伝えるのが難しいです。 とにかく痛い、そんな感じでいい痛みの表し方、表現がわかりません。人に伝えるのに分かりやすい、どんな痛みか表現する言葉はありますか?

耐えられないくらい痛い、という表現をする方がいます。痛くない人に理解してもらう一つの表現かもしれません。(令和6年6月)

Q.175どうしても耐えられないくらい痛い時があります。痛み止めを飲んでも半分くらいは良くなりますがものすごい痛みです。何かいい対処法はありますか?

リウマチの痛みも今は新薬が出てきて昔のように痛みを我慢することはなくなりました。もちろん全くなくなるとは限りませんが、我慢ができる範囲までには抑えられるように担当の先生に薬を考えていただいてください。(令和6年6月)

Q.49右手の指、甲、手首が痛くて、特に今は、指が痛いです。関節なのか骨なのか分かりません。整形外科に行くと、関節リウマチなら両手に出ますと言われて、原因不明のままです。腫れも赤みもありません。肘から手首までの筋肉のダルさもあります。ダルいような鈍痛。指は、ズキズキします。血液検査はしていません。以前は仕事柄、腱鞘炎にはよくなっていました。ただの一過性の炎症ならいいですが、関節リウマチだと片手だけにはならないのでしょうか?

関節リウマチの疼痛は以前とは異なり、かなりの部分コントロールされる時代になりました。また必ず両手に出るわけでも対称に出るわけでもありません。むしろ痛みが移動性に変わることも特徴のひとつです。一度リウマチ登録医、リウマチ専門医に診ていただく方がよいと思います。(令和6年6月)

Q.62手の指が白くなる事があり整形外科に行ったのですが、寒いと白くなるのは当たり前ですといわれました。 指先が白くなる事が、年に3回ほどここ3年あります 病院で検査をした方が良いのでしょうか?

手指が白くなる症状が、血流障害で生じるレイノー症状(現象)かどうか判断する必要があります。過去のエピソードも含め、リウマチ・膠原病を専門とする医療機関への受診をお勧めします。(令和6年4月)

Q.61風邪を引くと関節リウマチの痛みが悪化するのはなぜですか?

風邪など感染症を合併すると「炎症」が起きますので、推察ですが、炎症性サイトカインが増加してリウマチの痛みを起こす可能性が考えられます。(令和6年4月)

Q.174関節リウマチ治療でメトトレキサートを服用しています。免疫が下がるので帯状疱疹ワクチンは推奨しますと言われ2回打ちました。1回目は特になかったのですが2回目は翌日、副反応?で発熱~MAX38.5℃となりました。次の日がメトトレキサートの服用日の場合、予定通り飲んでよいでしょうか?もし見送った場合は次はいつから飲んでよいのでしょうか。

帯状疱疹ワクチンを2回接種されたとの情報から、シングリックス筋注用という製剤を接種されたかと思います。本剤の添付文書上の副作用の発現頻度は発熱が16.7%とありますが、ワクチン接種によるものであれば時間の経過とともに治まるため、MTXを決められた日に服用されてもよろしいと思われます。しかしながら、まれに感染症や間質性肺炎が原因で発熱が生じる場合がありますので、そのような場合には主治医にご相談するか速やかに最寄りの医療機関を受診ください。
感染が疑われる際には一時服用を中止する場合があります。(令和6年4月更新)

Q.173ヒュミラ,リウマトレックス 6年 エンブレルのみ 8年で、妊娠中はエンブレルを中断し、出産後エンブレルを再開したのですが痛みの波があるため違う生物製剤への変更を考えてます。リウマトレックスの吐き気が耐えられないので、IL-6阻害薬をすすめられましたが、もし効かなかった場合、再度TNF阻害薬の生物製剤へ変更できますか。

リウマトレックス (MTX)による吐き気が強いなら中止して、IL-6阻害薬(アクテムラ、ケブザラ)を単独で試みるのが良いかと思います。IL-6阻害薬が効果がない場合、再びTNF阻害薬への変更は可能です。ただし、同じ薬剤(この場合はエンブレル)を再開した場合、薬剤に対する免疫反応(抗体)ができて、効果が低下することもありますが、頻度は低いと思います。レミケード以外はどのTNF阻害薬(ヒュミラ、シンポニー、シムジア&ナノゾラ)もMTXと併用しなくても使用はできますが、MTXと併用しない場合は効果がやや劣るかもしれません。

(令和6年4月更新)

Q.172関節リウマチで目の合併症があります。予防する方法はありますか?

目はどのような合併症でしょうか?関節リウマチ自身の治療が適切になされていれば合併症は予防しやすくなると思いますが、また合併症により治療は異なることもあります。

(令和6年1月更新)

Q.13ベータdグルカンとは

真菌類に共通する多糖類の化合物です。真菌類であるニューモシスチス肺炎の時に上昇するために検査で測定されます。

(令和5年12月更新)

Q.9関節リウマチを発症したら献血できないですか?

関節リウマチを発症、治療を受けている場合献血できますが、使用されている薬によっては献血できないことがあります。詳しくは日本赤十字社のHPの献血基準を参照していただくか、献血当日に健診医にご相談ください。(令和6年1月)

Q.8関節リウマチの治験はやっていますか?治験を受ける場合はどうしたらよいのでしょうか。

リウマチの専門医のいる病院にご相談ください。ただあなたの病態がその薬の治験にマッチしていなければ候補にはなりません。   (令和5年11月)

Q.24かなり初期に関節リウマチと診断され、治療が開始できたので寛解する可能性が高いと説明を受けています。リウマチ治療中の注意点などは見つかるのですが、寛解後の注意点は治療を続けましょう程度のことしか見つかりません。関節への負荷の程度を気にしなくて良くなったりするものなのでしょうか。はたまた生涯関節への負荷を気にしながら生活する必要があったりするのでしょうか。寛解後も重いものを運んだり長時間歩いたりするのは避けるべきなのでしょうか。身体を使う仕事をしているのでアドバイスいただきたいです。

寛解後は、疾患活動性としての寛解をいかに維持するかがとても重要です。薬物治療の継続・減量あるいは中止に関しては、身体所見と疾患活動性評価によります。一方、身体機能に関しては、炎症のない関節に対しては特別な負荷の軽減を短期的にも長期的にも気にする必要はないと思います。身体を使う仕事でも問題なくできると思います。一般的に言えば全く落ち着いてる関節に多少の負荷をかけても、その関節の炎症が再発するとは考えられていません。もし関節エコー検査が可能であれば、関節の状態を判断していただき、局所の炎症を裏付ける所見がなければ通常の生活で構わないと思います。関節症状が再燃した場合には、全身的な薬物治療の見直しや局所の炎症を治める治療(関節注射など)を、その際に考えればよいと思います。今の生活をしっかりと楽しんでください。(令和6年1月)

Q.23免疫をあげたいと思っていますが、何が良いか分かりません。

免疫とは体を守るために様々な要素で出来上がっている極めて複雑な仕組みです。リウマチは免疫の一部が異常で過剰に反応している状態です。ですから免疫をさらにあげるということはリウマチを悪くしかねません。また健康薬品や食品で免疫力が低下している病気を治すほどに免疫を上げることが証明されているものはありません。
(令和5年5月更新)

Q.13関節リウマチの治療中でメトトレキサートを服用していますすが、栄養ドリンクは摂取可能ですか?

一般的に栄養ドリンクの摂取は、メトトレキサート内服中でも可能です。その場合、栄養ドリンクの用法用量を守ることは必要です。ご心配な場合は、主治医に相談することをお勧めします。(令和6年1月)

Q.48関節リウマチの炎症がひどい時単球数がとても増えます。どういう意味ですか?単球はどんな役割をしていますか?

単球数は慢性の炎症などで増加します。通常は感染に対する防御の早い段階で働きます。関節リウマチの関節内では炎症を起こすサイトカインという物質を作ったりしています。(令和6年1月)