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  04.治療について


 

 

 
 
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アクテムラの皮下注射をしていますが骨破壊の進行が進んでしまいました。骨破壊抑制の為にメトトレキサートを併用する、または手首の炎症を抑えるためステロイドを使用する事は有効なのでしょうか?それとも他の薬剤に変えるべきなのでしょうか?

 

 

生物学的製剤を使用しても、骨破壊が進行してしまうことは残念ながら珍しくはありません。特に軽度でも関節破壊をきたしている関節では、修復が起こることもありますが、反対に破壊が進行してしまうこともあります。メトトレキサートの併用が有効な場合もありますが、必ず骨破壊進行を抑制できるとは言えません。血液検査等で病気のコントロールがしっかりとなされていることが確認できれば、関節破壊の進行のリスクは減少しますが、病気のコントロールが不十分な場合はメトトレキサートをはじめとする抗リウマチ剤の併用は意味があると思います。また血液検査では、少数の小さな関節(例えば手指の関節)の炎症までは反映しないことも多く、そのような場合には炎症の残っている関節では関節破壊が進行する危険性がありますので、ステロイドなどを併用した関節注射は関節の炎症を抑えるために有用です。

(令和3年11月)

 

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4年前、手首の腫れと痛みで検査したところ、抗CCP抗体が329、CRP、RFは正常値でした。リマチルとピリドキサールが処方され、2年間は症状も安定して治った?と思っていましたが、2年後、CRP、RF、MMP3が少し基準値を超え、症状も悪化の一途で、MTXとフォリアミン6mgが追加され1年、さらに8mgになり1年服用。今度は肝機能が全て高値になり、4mgになりました。手足指の関節痛の腫れは良くならないのに減薬して大丈夫なのでしょうか?薬を服用していてもリウマチ は進行していくものなのですか?主治医は、薬が体に慣れてしまうからということですが。

 

 

関節リウマチRA)の診断でよいと考えます。発病間もない時期は一時的に軽快することもありますが、RAとして完成しますと、関節炎は持続し、病変関節も次第に拡大していきます。そこで、病変の持続、拡大を抑えるためにMTXが世界標準薬として使用されます。しかし、MTX単独では十分に病勢を抑えられないとか、肝障害などのような副作用で必要量を使用できない、あるいは中止せざるを得ない場合があります。そのような場合は他の抗リウマチ薬に変更ないし、併用療法が行われます。MTXの次に選択される薬剤は生物学的製剤(注射製剤)が一般的です。したがって、一度病変部の関節エコー(超音波)検査を受けられ、病変関節部のRA病勢の評価を行って、生物学的製剤併用療法の導入を考えることが関節機能を障害させないためも必要だと思います。担当医とご相談ください。

(令和3年8月)

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妊娠前はエンブレルで炎症をコントロールしていましたが、産後エンブレル3ヶ月続けましたが効果が現れず、シンポニーとメトトレキサート10ミリに切り替え半年経過しましたがCRPは6のまま高い状態でしたので増量しました。増量して2ヶ月になりますが効果がないのですがこの状態で好転しないのではないかと心配しています。職場復帰もして育児も平日はワンオペ状態なので心身共に限界を感じます。今の病院では取り扱っている注射は3種類らしく転院も視野に入れております。他に効果がありそうな選択薬はないのでしょうか。

 

 

エンブレルもシンポニーもTNFという炎症物質を抑える薬剤で、通常はリウマチに非常に効果がありますが、時に効果がでない患者さんもいます。その場合、IL-6という炎症物質を抑える薬剤(アクテムラ、ケブザラの2種類あります)が有効な場合が多いです(前者は4週間隔の点滴と2週間隔の皮下注射、後者は2週間隔の皮下注のみ)。その他、オレンシアという製剤もあります(4週間隔の点滴または毎週の皮下注射)。さらに、内服薬でJAK阻害薬という薬剤も非常に有効性が期待できます(ゼルヤンツは1日2回内服、オルミエント、スマイラフ、リンヴォック、ジセレカの4つは1日1回のみ)。リウマチの薬剤はかなり進歩して、有効性の高い薬剤が出ていますので、これらへの変更を検討していただくのが良いと思います。ただし、いずれも非常に高価(シンポニー50mgと同等)です。どれが適切かは、患者さんの種々の状態で少し変わりますので、主治医とよくご相談して決めて下さい。(令和3年8月)

 

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117

MTXを週1回、朝6㎎・夜6㎎飲んでいます。吐き気がするため、フォリアミンを5㎎、翌日と翌々日に飲んでいます。吐き気がしないように、週2回、3日ごとに夜6㎎MTXを飲んだりするのはダメでしょうか?MTX代謝物ポリグルタミン酸は半減期3日と、どこかの論文で読んだのですが、半減期3日であれば週3日ごとに、たとえば月曜日夜6㎎、木曜日夜6㎎MTXを飲んでもよいでしょうか?または、毎日夜2㎎飲んでもよいでしょうか?足指が腫れてきているので、MTXといういい薬を処方してもらっているのを、吐き気無く、倍、効くようにできたらいいなと思っています。

 

 

MTXポリグルタミン酸までご存知の患者さんはあまりいないと思いますが、医療関係のかたでしょうか? 関節リウマチの治療において、MTXの服用は1週間分を1〜2日で服用することになっていますが一定ではなく、1回で全て服用しても良いし、2〜3回に分割して12時間ごとに服用しても結構ですが、3日ごとに服用する、というのは用法として正しくありません。フォリアミンは葉酸を補充するだけのもので、肝機能障害や貧血や白血球減少の進行を防止するために必要ですが、吐き気を抑制する作用はありません。従って、MTXを服用する時にドンペリドンなど制吐作用のある薬剤を服用すれば改善すると思います。ただし、吐無理に継続するのは個人的にはあまり推奨しません。またMTXを12 mg/週で服用しても関節炎が抑えられない状態なら、MTXをさらに増量して治療強化するより、生物学的製剤やJAK阻害薬などを併用することをお勧めします。(令和3年7月)

 

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116

寛解して5年ほど経ちます。その間も膝の痛みがありますが、痛み止めを服用することで痛みを抑えています。最近、少しその痛みが強くなっている気がしますが、痛み止めで抑えることもできます。
痛み止めで抑えることができる程度であれば、医療機関を受診するほどでもないか、寛解後も受診は必要なのか教えてください。

 

 

初期の適切な対処により薬物療法なしで寛解が長期継続されることはありますが、再発した場合に再度長期間寛解を目指す場合は必要に応じた早期の治療が理想的と考えられます。受診して問題なければ安心材料になりますので、症状があれば対症療法のみで経過観察し続けることと、念の為でも再受診することの利点と不利益をよく考えて判断されることをお勧めします。(令和3年7月)

 

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115

20代前半です。昨年、膝が突然腫れて病院を受診したところ、リウマトイド因子の出ない偽陰性リウマチの診断を受けました。現在、メトトレキサート10mg、ケアラム25mg、アザルフィジン、フォリアミン、ロキソプロフェン、ランソプラゾールを服用しています。まだ膝に多少の違和感はあるものの、服用前に比べて症状はかなり落ち着きましたが、常に胃部不快感があり吐気で寝付けないこともしばしばあります。このような症状はこれらの薬を服用しているとよくあることなのでしょうか?また、胃部不快感に対する対処法や予防法はなにかありませんか?

 

 

胃部不快感に関してですが、現在服用されている中で、消化器系のお薬であるランソプラゾールは別として、ほぼ全てのお薬に消化器系の副作用があります。
メトトレキサートによる重篤な副作用対策としてのフォリアミンの併用やプロドラッグであるロキソプロフェンNaなど副作用に対する配慮はなされているものの、現在の症状からいたしますと薬剤の休薬や投与量の変更、あるいは他のお薬への変更などを必要とする場合も考えられます。
特にケアラムは消化性潰瘍のある患者さんは服用できません。
吐気で寝付けないこともしばしばあることから、早めに医師の診断が必要かと思います。

(令和3年7月)

 

 

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114

五年前に出産により関節リウマチを発症。
メトトレキサート、フォリアミンを使用していますが5錠/週を3~4ヶ月続けると脱毛が始まります。5錠飲んでる時のリウマチ症状はほとんどなく体調もよいです。減薬すれば脱毛は収まりますが脱毛が収まるまで減薬するので症状は悪化していきます。
よって薬を変えてメトトレキサート4錠/週とタクロリムス2mg/日、フォリアミンにしたところやはり3~4ヶ月で脱毛が始まりました。減薬で脱毛は収まりましたがやはり症状は悪化しました。
この悪化の時は痛みがでてとてもつらいです。脱毛以外の副作用はないのでどうにかしてこの脱毛を防ぎたいです。脱毛が始まる前に薬の量を調整して脱毛を回避できる様な指針となる血液検査の項目や他の方法などないでしょうか? 因みに白血球数は変化はありませんでした。

 

 

脱毛がひどいようでしたら、メトトレキサートを増やさない治療を検討するしかないように思われます。主治医とご相談いただき、別の抗リウマチ薬を検討してもらってはいかがでしょうか。リウマチの炎症が強い場合は生物学的製剤などが必要になることもあるかと思います。また、肝機能異常とともに脱毛が出てくるなどがない場合は、残念ながら血液検査で脱毛の指標となる項目はないかと思います。

(令和3年7月)

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113

関節リウマチの患者で、手指、足指に腱鞘炎が出ています。生物学的製剤は腱鞘炎の症状も改善させるのでしょうか?

 

 

一般的な(機械的刺激による)腱鞘炎とは違い、関節リウマチ患者さんでの腱鞘炎は“腱鞘滑膜の炎症”による腱鞘滑膜炎であることが多いため、生物学的製剤は有効なことが多いと思います。

(令和3年 5月)

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112

リウマチの診断を受けたのはもう20年以上前ですが初診を最後に通院を辞め痛みを堪えながら仕事をし生活をしてきました。今年に入り両腕を切り捨てたい程の痺れと強ばりが出てきましたがそれでも病院に行くのを躊躇い痛みをガマンしています。私のような人が他にもいるのでしょうか。

 

 

20年前とは診断も治療も大きく進歩しました。疼痛はかなりコントロールできるようになっています。
リウマチ専門医、登録医の先生にもう一度受診することをおすすめします。

(令和3年 5月)

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111

私はB型肝炎の無症候キャリアで半年に1度定期健診を受けています。

3月に手指の痛みがあり診察を受け関節リウマチと診断されました。
リウマトイド因子が20で腎臓や関節に異常はありません。
最近は痛みもあまり気にならないので痛み止めもほとんど飲まずに生活しています。
リウマトレックスを飲むことになったのですが薬を飲むにあたり肝臓にも影響があるとのことで同じ総合病院内の整形外科と内科を行ったり来たりして私が整形の先生と内科の先生に双方の話を説明して整形からリウマトレックス、内科から抗ウイルス薬のエンテカビルを処方してもらうことになったのですが肝臓に対してのリスクを考えると症状がほとんどないため薬を飲むのを延期してもらうことにしました。
できれば1人の先生に肝炎の状況も把握しながらリウマチの治療をしてもらうのが理想的ではないかとも思っていますがどうでしょうか?

 

当初関節痛があり、リウマチと診断されてリウマトレックスで効果があり、痛みも無くなったということですね。肝臓の専門医からエンテカビルを処方されている、ということはB型肝炎のキャリアだと思いますので、これは継続しておいた方が良いと思います。リウマトレックスは確かに長期投与で肝障害など、色々副作用が出てくる可能性がありますので、長期間良い状態が続いているなら、減量や中止を検討しても良いと思います。ただ、中止をするとリウマチが再燃する可能性はあります。 一人の医師がリウマチとウイルス肝炎を管理するのは理想的ですが、肝臓の専門医はリウマチを診療できません。リウマチを専門とする整形外科医も、ウイルス肝炎の管理が十分にできない場合が多いと思いますが、よく理解してくれる先生もいると思います。肝臓も見ながらリウマチ診療を行う医師が理想的ですが、そのような医師はどこでもいるわけではなく、現在の肝臓の専門医とリウマチ専門医にかかるのは、少し面倒かもしれませんが、医師間の連携がうまく取れていれば良いと思います。

(令和3年 4月)

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110

関節リウマチ と診断されて薬を飲む事になりました。不安でネットで検索したら薬は飲み始めの飲み方によってひどい副作用がでる事があると書いてありましたがどんな飲み方がよくないのかは具体的になく薬を飲むのが不安になりました。本当にその様な事があるのでしょうか?
また今は熱はないのですが喉が痛くて少し風邪気味です。この様な状態でも薬を始めてもいいのでしょうか?

 

 

どんな薬剤もアレルギーや消化器症状などの副作用は早期に出ることが多いです。また、新たに薬剤を服用したことによる不安感から、精神的な面による種々の症状も初期には出やすいです。逆に2週間以上服用しても大丈夫な場合は、その後も安全に継続できます。もちろん、抗リウマチ薬によっては、長期間の服用後に出てくる副作用もあり、それは主治医がしっかりわかって管理しているはずですので、患者さんはあまり心配しないで良いと思います。リウマチに使用する薬では、きちんと用法用量を守って服用していれば、細かい飲み方の違い(例えば、食後直後と1時間後に服用など、)で副作用の出方が変わる、ということはありません。軽度の感冒のみであれば、抗リウマチ薬はそのまま服用を続けても問題ないと思います。明らかな感染症を起こしている場合などでは、主治医と相談され、一時的に休薬するのが良いと思います。あまり細かいことにとらわれず、用法と用量をきちんと守って指示通りに服用していれば、まず大きな問題はないと思います。

(令和3年 4月)

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109

一か月前、関節リウマチと診断され、メトトレキサート2mg、フォリアミン錠を飲み始めました、2回目の血液検査でRFが405.CRPが0,50です、前回は572と1,15でした、少し下がったようですが、MMP-3が45.0とあります、整形外科で治療をしていますが、専門医に行ったほうがいいでしょうか?年齢は82歳です。

 

 

現在受診されている施設の先生が日本リウマチ財団の登録医、日本リウマチ学会の認定する“リウマチ専門医”、あるいは日本整形外科学会の認定する“リウマチ医”であれば、問題ありません。
もしそうでない場合で、治療に満足している(治療の効果を感じる)のであれば、転医する必要はないと思います。治療に対して満足していない場合は、他の施設に紹介していただく、あるいは自ら転医することも一案かと思います。ちなみにMMP-3 45.0は正常範囲内の値です。(令和3年 4月)

 

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108

生物学製剤へ移行する基準はありますか?CRP1.0が続いてます。

 

 

生物学的製剤に移行する基準は特にありません。主治医が現在の治療で不十分と判断したら、次のステップの治療を考慮します。CRPが1.0が持続しているとのことで、効果が十分とは言えないようです(寛解ではないと言えます)が、その場合も必ずしも生物学的製剤を使うとは限りません。患者さんの状態(肺や腎臓が悪くないか)、注射製剤が使えるかどうか(適応があるかどうか)、経済的負担、患者さんの好み、など種々の条件を鑑みて、患者さんに納得していただいた上で、生物学的製剤にするか、従来の抗リウマチ薬を併用するか、などを決定します。主治医と今後の治療をどうするか、よくご相談ください。

(令和3年 2月)

 

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107

関節リウマチで、乳がんも治療中です。関節リウマチがコントロールできないのでリウマチの主治医からリウマトレックスをアクテムラにかえることを勧められましたが、乳がんの主治医は再発のリスクが高くなると心配しています。どうしたらよいのでしょう。 

 

 

この量のリウマトレックスに乳がんを抑える効果があるのかは疑問です。一方でリウマトレックスが癌を誘発するという報告もありますが、これについても意見が分かれています。またアクテムラを使うときにリウマトレックスをそのまま併用することもできます。リウマチの医師と乳がんの医師でよく話し合っていただくようにお勧めします。

(令和3年 2月)

 

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106

線維筋痛症の患者です。
長い間何種類も薬を服用しており、現在は8種類処方されています。
調べてみるとてんかん薬や、胃薬のようなものもいただいているようなのです。どうして痛み対する薬でなく抗てんかん薬や胃の薬を服用したり、多数の薬が使用されるのでしょうか?また、薬は減らすことはできないでしょうか?

 

 

 線維筋痛症は原因不明の病気であり、原因療法ができないために、主症状であるつらい全身の痛みを和らげる(緩和)慢性疼痛治療薬が使われます。線維筋痛症の痛みは、痛みを感じる神経が、痛みを感じる場所(例えば腕や背中など)にまったく異常がなく、その部位の痛みを感じる神経が、自然に過剰に興奮しているために感じる痛みです。急性の痛みの薬剤(ロキソニン®など)はまったく効果がなく、痛みの過剰興奮を抑えるために、薬の分類としては本来は抗てんかん薬と分類される薬剤(リリカ®など)が使われます。十分な効果が得られない場合は、時には他の抗てんかん薬(デパケン®、リボトリール®など)を併用したり、抗うつ薬(サインバルタ®など)なども使用されます。ですから線維筋痛症に抗てんかん薬を使うのはてんかん発作を抑えるためではありません。一方、線維筋痛症では精神・心理療法(認知行動療法など)、運動療法も行われることがあります。さらに、線維筋痛症では痛み以外に、随伴症状として抑うつ気分、疲労、睡眠障害や脱力症状など多彩な症状があり、これらに対しても対症療法として、いくつかの薬剤(ドグマチール®など)が、しばしば追加されることがあり、結果的に多数の薬剤の服用(ポリファーマシー)となります。しかし、線維筋痛症の中心症状である身体の広範囲の痛みが緩和・軽減されれば、上記の随伴症状も改善し、薬剤を減らすことも可能です。
 線維筋痛症は痛みと多彩な随伴症状があっても、改善すれば、後遺症はまったく残しません。したがって、ご自身なりに、線維筋痛症とうまく付き合う無理のないライフスタイルを工夫され、軽い運動を定期に行い、症状の改善がみられれば、服用する薬剤を一つでも減らせ、気分もよくなり、さらなる好循環で薬剤の減量につながります。

(令和3年 1月)

 

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105

2年前より総合病院の整形外科で、右膝の変形性膝関節炎の治療を受けていましたが、改善が見られない事から内科転科で検査の結果、昨年、関節リウマチと診断されました。薬の服用により、血液検査の数値は正常値になりましたが、関節の症状に改善は見られません。先月のレントゲンでは膝関節の破壊が進んでいるとの診断を受けて、エンブレル投与が開始されました。丁度一か月が経ちますが、症状に改善がありません。むしろ、これまで唯一、右手中指にだけあった痛みが今は他の指にも広がり、強ばりがあります。このまま、内科で治療を続けるべきか悩みとても不安です。

 

 

現在の治療については、エンブレルを導入されても症状の軽快・消失がなく、逆に他の手指の症状やこわばり感の増強があるということですので、エンブレルの効果の判定(効いているのかいないのか?)やエンブレル以外の内服薬の変更などを主治医にまずご相談されてはいかがでしょうか?
関節リウマチの関節痛には主に二つの原因があります。一つは“関節の炎症(関節炎)”による痛みで、もう一つは“関節の変形・破壊”による痛みです。ご相談いただいた膝関節に関しては、元々“関節の炎症”による痛みよりは、“関節の変形・破壊”による痛みの方が強かったのではないかと考えます。“関節の炎症”による痛みのみであれば、エンブレルや他の薬剤に効果があればある程度治まるはずですが、今回の場合症状に改善がないということですので、エンブレルを含めた薬剤が効いていないか、あるいは“関節の変形・破壊”による痛みの方が強いのではないかと考えます。
小さな関節であれば生物学的製剤には関節修復の効果も期待できることがありますが、膝関節のような大きな関節では一般的に修復は望めません。“関節の変形・破壊”の程度にもよりますが、手術治療が必要となる場合もあります。

(令和3年 1月)

 

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104

この1月初旬から起床時に両手の指(第2、第3関節)にこわばりの症状が出始め、マッサージをすると5分くらいで治る感じです。でも毎日なので心配で今、検査をしてもらおうと考えています。
関節リウマチと診断された場合どのような治療が始まるのでしょうか?
現在ジョギングで週末10kmほど走っていますが、やめた方が良いでしょうか?治療しうまく寛解状態になったとしたら、どのくらいまで運動しても大丈夫でしょうか?これまでトレッキングもしていましたが続けることは出来ますか?

 

  ① ご相談いただいた症状からは関節リウマチの可能性が高いと思われます。なるべく早くリウマチ専門医の診断を受けた方がよいと考えます。
② 仮に関節リウマチの診断がなされた場合、治療に関しては内服の薬剤による治療が開始になると思います。その他関節保護や日常生活動作の指導なども必要になります。薬物治療の詳細に関しては、様々な選択がありますので主治医の先生と十分な話し合いをして決めていただくことが大切です。
③ 関節変形や関節破壊がなければ、元々運動をされていた方は寛解状態にあれば、元の運動レベルに戻してよいと考えます。

 

(令和3年 1月)

 

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103

母が2年前からリウマチの治療を受けており、現在シェーグレン症候群と間質性肺炎を併発しています。
薬はメトトレキサートを服用中です。
今年の7月に関節の痛みが酷くなり、かかりつけの病院を受診したところ、関節リウマチが急激に悪化していると診断され、アクテムラの皮下注射を週に1回、5週分処方して頂きました。
しかし、アクテムラの副作用の項目に間質性肺炎と書かれており、既に間質性肺炎を患っている母がアクテムラを打つ事により、病状が悪化するのではないかと心配です。

 

 

間質性肺炎は何らかのきっかけで炎症が一気に悪化することがあり、命に関わる非常に危険な状態であるため、何よりも早期発見が大切となっています。    

アクテムラを使用の際には間質性肺炎に気を付けなければならないのは確かですが、抗リウマチ薬には少なからず間質性肺炎への注意喚起がなされております。現在メソトレキサートを内服中とのことですが、この薬剤も(むしろ本剤の方が)同様に間質性肺炎について注意が必要な薬剤であります。            

大切なのは、肺炎の症状が悪化した時にしっかりと対応できることを考え、かかりつけの医師(呼吸器科の先生やリウマチの先生)に使用している薬剤と自覚症状の報告をきちんとしてフォローしてもらえるようにしてください。自覚症状は空咳が増えたり、倦怠感があったりしますが、自覚しづらい場合があるため、普段からお母様が呼吸を苦しそうにしていないか注意して観察するようにしてください。   

薬の影響のみならず、病態の影響があることを理解して、症状が悪化したときに自身が対応できる方法(普段から相談できるかかりつけ医や薬剤師などに相談)を検討ください。

(令和2年 10月)

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102

シェーグレン症候群と強皮症の未病といわれ、さらに関節が痛いのは血液学的陰性リウマチと言われて、たくさんの薬剤を処方されたが服用しなければならないのでしょうか?(メトトレキサート、プレドニン、フォリアミン、ネキシウム、ボンビバ、エディロール)

 

 

あなたの場合はいくつかの病気が合併しているように見えますが、これらはお互いに関係があり、もともとは同じ一つの病気から出ている症状と考えたほうがご理解いただけるものと思います。それらの症状に対していろいろな薬剤が必要になりますし、これらの薬の副作用を予防するためにあらかじめ葉酸、胃薬や骨粗鬆症の薬が必要になります。拝見したところ処方内容に医師としては違和感はありませんが、薬が多いというのであれば医師にそれぞれの薬の必要性を確認されてはいかがでしょうか?

(令和2年 7月)

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101

子供を出産後手のこわばりが強まり、検査で関節リウマチと診断されて治療していますが、数値が低いので医師は強い治療は控えています。しかし痛みが強いので注射を始めたほうが良いのか迷っています。注射をはじめて効かなくなったらとも思うと不安になります。

 

痛みが強いのは困りましたが、だから注射を使うというのではなく、医師は治療の方針を関節リウマチの病気の勢いを症状や検査の値から数値化してその判断をしています。注射(バイオ製剤)は単なる痛みどめではなく、病気をコントロールすることで痛みが消失するのです。また効かなくなる心配よりも使わないでいて関節が壊れてしまう方が心配です。リウマチの治療は多くの新しい薬が次々でてきており、効かなくなるのを心配して使わないという不安はありません。

(令和2年 7月)

 

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100

右中指第2関節の痛みと腫れが気になり健康診断でリウマトイド因子を調べて貰ったところRF数値が148となっており、再検査を勧められ
リウマチ科を受診。
再度詳細な血液検査をしたところRf153. MMP3は24、血沈17,抗ccp抗体0.5未満でした。
生物学的製剤での治療を勧められたたのですが迷っています。
リウマトイド因子があるのは確実かと思いますが今のところは日常生活には支障はありませんが早目にから治療開始した方が良いのでしょうか?

 


右第2近位指節間関節に腫れと痛みがあり、検査ではリウマトイド因子がそれなりに高値陽性であることから、発症早期の関節リウマチ(RA)であろうと評価されます。RAの治療方針は関節の構造的破壊を起こさないために、早期診断、早期治療が原則です。したがって、現在の関節炎症状で日常生活に影響がないから様子をみることは、好ましいことではありません。しかし生物学的製剤をはじめから使用することは現時点では推奨されていません。発病早期であればあるほど従来型の抗リウマチ薬でも十分な効果が期待でき、使用可能な方にはメソトレキサート(MTX)が第一選択薬とされています。生物学的製剤は次の段階での使用薬剤と分類されています。そこで、現在の担当医と開始すべき薬剤とについて相談頂くことが必要ではないかと思います。(令和2年 6月)

 

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99

東京医科歯科大学の研究で乳がんの治療薬CDK阻害剤がリウマチを根本から治す可能性があるとの記事を見ました。私は生物学的製剤4種類の効果なし&二次無効であまり後がない状態です。このお薬の治験や認可は進んでいるのでしょうか、また今後の発売される予定の新薬はどれくらいあるのかお解りになれば教えてください。

 

乳がん治療にすでに使用されているCDK(サイクリン依存性キナーゼ)阻害薬は、簡単に言うと細胞の増殖(分裂して増えること)を抑制する薬剤です。したがって、癌細胞の様に異常に増殖する細胞を抑える、ということで効果を発揮しています。関節リウマチは、関節の滑膜に炎症を起こす疾患で、癌ではありませんが、炎症を起こしている細胞があたかも「癌細胞」の様に増殖し、いろいろな炎症性サイトカイン(TNFアルファや、インターロイキン6など)を出して滑膜炎を起こします。したがって、この様な増殖する細胞を抑える、という観点から、理論的には抗癌剤はある程度関節リウマチに有効です。実際、関節リウマチの第1選択薬であるメトトレキサートは抗癌剤です。しかし、CDK阻害薬は現時点で乳がんだけに保険適用である様に、すべての癌に効く訳ではありません。まして癌ではない関節リウマチに本当に効果があるかどうかは、「治験」をきちんとしないとわかりません。医科歯科大学では、当初動物モデルや、患者の滑膜から得た細胞を使って基礎実験として、関節リウマチに効く「可能性」を指摘してきました。しかし、まだ実際にリウマチ患者に投与する様な治験は行われていません。これからに期待はしたいと思いますが、関節リウマチの新薬として使用できるまでの道のりは長く、そして簡単なものではないでしょう。ただ、最近では、JAK阻害薬が、生物学的製剤に勝とも劣らない有効性があることがわかってきました。開発も進み、2013年に発売されたゼルヤンツを皮切りに、2017年オルミエント、2019年スマイラフ、2020年にリンヴォックが発売されました。さらに9月頃に5番目のJAK阻害薬が製造承認される予定で、大変期待されています。安全性についても大きな問題はないことが徐々にわかってきました。JAK阻害薬は、生物学的製剤とは異なり、内服薬であり、現在の第1選択であるメトトレキサートより有効性が高いことも明らかになっていますので、今後のリウマチ治療の大きな柱になることが期待されています。(令和2年 6月)

 

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98

扁桃病巣感染症として、扁桃摘出術をすることで一部の関節リウマチに改善が見られたという情報を知り、かかりつけ医に扁桃摘出の了承を得たところです。
扁桃摘出後にリウマチの症状が改善された症例がどのくらいあるのか教えてください。

 

関節リウマチでは歯周病や腸内細菌が関連しているということが言われていますが、扁桃の病巣感染との関連は一般的ではないと思われます。扁桃摘出は、皮膚の掌蹠膿疱症という病気に伴う骨関節炎や、扁桃炎後にみられる溶連菌感染後反応性関節炎という病気では有効性が報告され、行われることがあります。関節リウマチに対して扁桃摘出が行われることは通常はありません。

(令和2年6月)

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97

悪性リウマチを10年以上患っています。
生物学的製剤も、レミケード、アクテムラをしましたが、足だけでしたが、右手も腫れて、物が持てなくなったので、オルミエントにかえて2ヶ月になろうとしていますが、膝から下の浮腫が酷く、靴が履けないくらいになり不安になっています。
足首からリウマチが始まっているので、足に薬が効果を出しているのでしょうか?
手の腫れはましになりましたが、足が浮腫み不安です。

 

悪性リウマチというのは悪性関節リウマチ(血管炎を伴い全身の臓器障害を伴う関節リウマチ)のことでしょうか?そうであれば心臓や腎臓にも影響を及ぼして、特に下肢(足)のむくみがでることがあります。また多くの薬剤の関連で浮腫むこともあります。さらに関節自身が腫れていてむくみになることもあります。これらのことを主治医の先生に鑑別していただき、どのような治療をするのかを考えていただくようにご相談ください。(令和2年4月)

 

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リウマチとがんの因果関係についてお尋ねしたいことがあります。
最近では、関節リウマチだからといってがんになる可能性が高くなるわけではないというふうに聞きますが、その真偽はどうなんでしょうか?
またその逆、がんが原因で、あるいはその治療の影響で、関節リウマチになることやリウマチになる可能性はあるのでしょうか?

 

現在のところ、血液のがんのひとつである悪性リンパ腫に関しては、関節リウマチの患者さんで一般人口と比べて多いとされ、肺がんに関しても、若干、その傾向があることが報告されています。しかし、がん全体でみると、関節リウマチと一般人口でほとんど差はないとされています。がん患者さんの一部では、関節痛が起こることがあります(腫瘍随伴症候群)。また、ニボルマブ(商品名オプジーボ)などの免疫チェックポイント阻害薬といわれる薬剤では、副作用として関節炎が起こることがあります。しかし、一般的には、がんやその治療薬が原因で関節リウマチが起こるとは考えられていません。(令和2年4月)

 

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95 10か月前に右足指の付け根が痛くなり、半年前に血液検査をしたとろ、RF:150,CRP:0.04,MMP3:64.6,抗CCP:75.5、白血球:3400という結果が出て、関節リウマチの診断を受けました。
4か月間ほどリウマトレックスを週に4錠服用した結果、痛みは軽減されたのですが、全くなくなるということはありませんでした。薬服用後の血液検査の結果は,RF:66,CRP:0.03,MMP3:43.2,白血球:3200となりました。初期であることと、白血球が少ないことから主治医に生物学的製剤への変更を提案されたのですが、高額なことと痛みが一か所ということもあり迷っています。

右足趾の付け根(MTP関節と言います)1箇所のみの関節痛で、CRPも陰性であり、現時点で関節リウマチとは診断できないと思います。関節リウマチの可能性も完全い否定はできませんが、関節エコーやMRIなどで本当に関節炎があるのか確認をした方が良いと思います。治療については、関節リウマチと確定したらメトトレキサート(リウマトレックスなど)で治療を開始するべきですが、疑い状態でメトトレキサートによる治療を開始することは、有用性がないことが臨床試験で言われています(van Aken Jら;Ann Rheum Dis 73: 396、2014年)。まして、生物学的製剤はおっしゃるように高価でもあり、「疑い」の状態で使用するべきではありません。まずは、本当に関節リウマチなのかどうか、セカンドオピニオンで他の専門医のご意見を訊くのが良いように思います。(令和2年4月)

 

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94

膠原病でトシリズマブを3回打ったあと、左右のお尻が歩けないほど急に痛くなり、帯状疱疹のような発疹が臀部に出現しました。かかりつけ医では、神経痛と診断され、ロキソニンとリリカを痛みどめで処方されました。これは、トシリズマブの副作用ではないでしょうか。もし副作用だった場合には、生物学的製剤を中止しすれば、痛みや発疹はなくなりますか。

 

 

トシリズマブによって帯状疱疹が起こることは一定頻度で知られていますが、他の生物学的製剤とほぼ同等です。トシリズマブ自体で神経痛を起こすことはほとんど知られていません。やめてみて改善するものではないように考えます。

 

(令和2年2月)


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93

関節リウマチと診断されて3年、リウマトレックス週10mgから始めて8mgに減薬、フォリアミンは10mgを服用しています。

投薬開始以降、治めはこわばりや痛みの症状はなかったのですが、夏頃から足裏のむくみ、足膝裏にしこり(ベーカー嚢胞とのこと)の症状があり、翌年冬から手指のこわばりが急に強く出始めました。

主治医にはリウマトレックス増量の希望を伝えましたが、気圧の関係だと言われ様子をみています。こわばりは少し治まってきましたが不安な毎日です。

薬を増やしてもらえなければセカンドオピニオンをした方がいいでしょうか?

 

ベーカー嚢胞そのものがリウマチの活動性を示しているわけではないので、これだけでリウマトレックスを増すかどうかは考えるところです。

セカンドオピニオンは治療に少しでも不安があり、それが忙しい外来では十分に解決しない場合に活用するための制度です。かかりつけの先生に効率的にご自身の疑問や不安を伝えるために紙に書いて持っていき、それでも治療を十分安心して受けることができなければ、お薬手帳とこれまでの検査結果などを持参して。躊躇せずにセカンドオピニオンを受けていただけばと思います。

 

(令和2年2月)


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92

4年ほどメトレート10mg週一回、フォリアミン5mg週一回、シムジア注射1本二週に一回、という治療を続けています。
ここ1年ほど強い痛みは出ておらず、ここ半年は血液検査の数値も平均で安定しています。
主治医にはシムジア注射をやめたいと相談していますが、続けた方が良いとの判断です。いつやめられるでしょうか?
薬剤別の標準投与期間等がありましたらご教示ください。

 

関節の痛みもなく、腫れている関節もほとんどなく、CRPなどの炎症反応も無い状態(いわゆる「寛解」)がある程度の期間(少なくとも半年以上)続いていれば、シムジアなど生物学的製剤はいつ辞めても良い、と思います。

製剤ごとの差については、正確にはわかりませんが、ほとんど無いと思います。多くの臨床研究では、リウマチが発症してから2年以内の早期にしっかり治療(メトトレキサートと生物学的製剤など)された患者さんでは、寛解達成後、生物学的製剤を中止しても、大まかに言って80%の方はその後1年はほぼ寛解を維持できる、という研究が沢山あります。これらの研究では、生物学的製剤を中止して再燃した患者さんでも、再び同じ生物学的製剤を投与することで、ほとんどの方が再度寛解を達成できる、と言われています。

ただ、病歴が長くて生物学的製剤が導入された場合は、寛解後に生物学的製剤を中止しても、およそ半分くらいの患者さんが再燃する、と言われています。

ご相談の患者さんが、発症してすぐにしっかりした治療を受けたかどうかで、生物学的製剤の中止後の寛解の維持率には差がありますが、経済的負担や安全性の面でも、一旦中止することは妥当な治療だと思います。もし、再燃したらすぐにシムジアを再開すればよいのですから。

もう一つの選択は、シムジアの投与間隔を2週間に1回から、3週に1回、さらに4週に1回などと間隔を延長することです。これも、試験が実施されており、ほとんど問題なく延長できる、と言われています。完全な中止が再燃のリスクで心配なら、投与間隔の延長をまずは試みてはどうでしょうか?

 

(令和2年2月)

 


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91

京都で一人暮らしをしている77歳の母が関節リウマチで苦しんでいます。治療法は注射で症状を抑えるとのことですが、1か月注射代だけで16万円のようです。
費用のこともあり、母は誰にも相談できず、離れて暮らしている私も何もしてあげられない状況です。現在は寒さゆえに手の痛みが激しいらしく、普通の生活が送れないと苦しんでおります。
治療方法、治療費の件等何か良い方法はないでしょうか。

 

現在の治療に疑問がある場合は、率直に主治医に尋ねることをお勧めします。使用している薬剤名、今後の治療の方針、6カ月、1年なども訪ねても良いかもしれません。十分納得できない場合は、不安を持ちながら治療を受けるよりも、お薬手帳とこれまでの検査結果を持参して他の医療機関を受診されることも問題ないと考えられます。薬剤名と検査結果は今のかかりつけの医療機関で問題なく受け取れると思います。京都市内には多くのリウマチを専門に診療している医療機関があります。リウマチ財団のホームページにも登録医の先生のリストがありますので参考にしてください。
また、金銭的な問題については市の高齢者福祉課・保険課や地域包括ケアセンター(高齢者いきいきセンター)などにもご相談されるとよいと思います。高額医療費の支払いには上限があり、実際に毎月16万円を払っている方はおりません。

 

(令和2年2月)

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90

 

血液検査にほとんど表れない状態で両親指の変形1度。シェーグレンありです。
関節リウマチだろうと診断され、タクロリムス0.5㎎ケアラム25㎎1日1錠ずつと、メトレート2㎎を週1回で2年近く治療し、今はほとんど痛みが出ない状態です。
主治医は先月の血液検査の結果、薬を増やしたかったようですが、私が状態がいいと言ったので、薬は今までの分量で様子をみることとなりました。
長期間の薬の服用は問題ありませんか?
断薬はどうなると出来るのでしょうか?

 


薬の用量調整は関節炎の活動性、長期の関節破壊のリスク、血液検査での副作用モニタリングなどで相談となります。適切な副作用モニタリングがされていれば、薬剤を長期に使っても問題ないことがほとんどです。タクロリムス、ケアラムでは腎機能、メトレートでは肝機能などがモニタリングの対象になりますので、アルブミン、クレアチニン、AST、ALTなどが服用開始時から変化していないかご自身で確認して主治医と相談することも可能と思います。病状が落ち着いてきたら徐々に減量し断薬することも可能になることはありますが、まずは関節破壊を進行させないことが重要ですのであまり焦らないことも、高血圧や糖尿病の治療と同じで慢性疾患においては必要かもしれません。

 

(令和2年2月)

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89

 

現在,、関節リウマチの治療中ですが、線維筋痛症に似た症状が出てきているようなのです。
関節リウマチの治療中でも線維筋痛症になるのでしょうか?

 

関節リウマチと線維筋痛症との関連については、わが国では情報が少ないのが現状ですが、欧米では古くから両疾患は相互に併存しやすことが知られています。その併存頻度は、およそ10%前後です。線維筋痛症はわが国でも、人口の1.7%(約200万人)にみられるとされていることから、関節リウマチでは約6倍も高い合併率で線維筋痛症を併存します。このことは、関節リウマチに対してメソトレキサート(MTX)や生物学的製剤・経口分子標的薬などで積極的な治療を行って、関節の診察所見、採血検査やエコーによる画像検査で、関節リウマチの活動性が十分に抑えれているにもかかわらず、関節や筋肉・腱などに痛みやこわばりが残っている場合は、線維筋痛症の併存している可能性を考慮する必要があります。線維筋痛症の治療は関節リウマチの治療とまったく異なることから、線維筋痛症の有無の診断は重要です。

 

(令和2年1月)

 

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88

7年前に関節リウマチと診断されリウマトレックス、レミケード、シンポニーの治療を続けました。痛みがなくなり寛解状態が長く続きましたが2年前の冬に乳がんが見つかり抗がん剤治療、手術をして現在はホルモン治療中です。その間リウマチの治療はできず薬も服用しておりませんでした。最近の検診でRF定量が100を超えましたがMMPー3の値が平均値であるため経過観察中ですが今後痛みが出た時にはシンポニーを再開する事を勧められました。生物学的製剤を使うことによって癌が再発するのではないかと不安です。どのように治療すればよいでしょうか?

 

一般には、関節リウマチの治療中にがんなどの悪性腫瘍を合併した場合は、生物学的製剤などの免疫抑制薬は休薬となります。がんの治療後関節リウマチの積極的治療が必要な場合は、乳がん治療後5年間(がんの種類によっては10年間)再発などがなく、がんが治癒していると評価される状態であれば、生物学的製剤などの免疫抑制薬などの使用が可能となります。当然、乳がん治癒後といえどもこれら薬剤の使用により乳がんの再発の有無の定期的評価は必要です。しかし、乳がん治療後5年以内でも関節リウマチが活動性であったり、再燃した場合は、生物学的製剤などの薬剤は使用はできませんので、従来から用いられている抗リウマチ薬での治療となります。今回ご質問のケースでは、乳がん手術後ホルモン療法が継続中であり、また治療後5年以内の時期でもあり、関節リウマチが再燃しても、以前のように生物学的製剤使用は困難と思いわれます。現在の担当医と、乳がんの主治医との緊密な連携で現在の乳がんの術後の状況と今後のがん治療の見通しなどを考慮して生物学的製剤などの免疫抑制薬の使用のタイミングを決めて頂く必要があるようです。

(令和元年12月)

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87

 

 

関節リウマチと診断され、アザルフィジン250ミリを処方されました。抗ccp抗体は一昨年からわずかに上昇、今回500を超え、関節の痛みもあります。比較的小さな関節のためか、炎症反応や血沈の数値は正常でした。
関節リウマチの治療ははじめにメトトレキサートを使っていらっしゃる方がおおく、不安になりました。ご意見をいただきたいです。ちなみに、mmp3も正常でした。
シェーグレン症候群もあるので関節の腫れはそれでも起こると診断か遅れた気もしています。

 

アザルフィジン250mg/日の服用は効果もほとんど期待できず、服用の意味はありません。関節炎があり、CRPも陽性で関節リウマチの診断が確実なら、禁忌がない限りメトトレキサートを使用すべきです。ご相談のケースは、シェーグレン症候群があるようですが、シェーグレン症候群では、リウマトイド因子や抗CCP抗体が陽性になりますので、関節リウマチと間違われることが多いです。両疾患を合併していることもありますが、もし活動性の関節リウマチを合併している場合は、CRPが陽性とになります。

(令和元年11月)

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86

3ヶ月前に整形外科で関節リウマチと診断され治療開始していますが、関節の痛み以外に手の甲などに赤い斑点が出たり喘息の様な症状が出てきました。関節リウマチは膠原病の一種で関節以外にも症状が出ると聞きましたが、整形外科ではなく内科のリウマチ科で治療した方が良いのでしょうか?

 

関節リウマチの診療に関しては、リウマ財団登録医、日本リウマチ学会専門医等、関節リウマチに関する専門的な知識を有している医師であれば、整形外科、内科を問わず、治療が可能です。もし呼吸器など内臓の病気で、内科的な判断が必要である場合には、内科と連携して治療を進めることになるかと思われますが、特に内科的に気になることがあるようであれば、主治医にご相談されてみては如何でしょうか。

(令和元年7月)

 

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85 乾癬性関節炎という診断を受け治療が始まり、リウマトレックスを服用していますが毎回吐き気 倦怠感 頭痛 口内炎に悩まされます。
まだ飲み始めたばかりで、リウマトレックスは増量していく予定のようです。
多発性硬化症のため10年前からタクロリムスを毎日3mg服用していますが、リウマトレックスではなく生物学的製剤を使用する事は可能でしょうか?

生物学的製剤は炎症をおこすサイトカインと呼ばれる物質なとに作用して働きを抑えますが、乾癬で使用される生物学的製剤は大きく分けてTNF、インターロイキン(IL)-17、IL-23という3つのサイトカインを抑えるものがあります。このうちレミケードやヒュミラといったTNFを抑える製剤は多発性硬化症を悪くする可能性があるため、多発性硬化症の患者さんに使用することはできません。その他のIL-17やIL-23を抑える生物学的製剤は多発性硬化症の患者さんでも通常は使用可能で、タクロリムスとも併用できると考えられます。但し、使用にあたっては多発性硬化症の主治医の先生にあらかじめ確認していただくことが必要です。

(令和元年6月)

 

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84

私は3歳から5歳の間に関節リウマチになりました。

リウマトレックス系の薬を使ったのですが、これらの薬で吐いてしまいます。
吐き気の副作用がでない、変形を抑えられる薬はありますか?
私は高校生ですので、これから先ずっと痛みと薬の副作用と変形と戦いながら生活するのは辛いです。家族に治療費の負担をかけたくないというのもあります。

 

 

どの薬もそれなりの副作用はありますが、あなたにリウマチの薬を使った時に全ての薬で副作用が必ず起こるということではありません。

また、メトトレキサートの吐き気も量によって変わってきます。

メトトレキサート製剤で嘔気があり使用できない場合、経済的問題を考えなければ注射製剤(生物学的製剤)で治療をするのが、1番良い選択だと思います。特にIL-6を抑制する製剤(商品としてアクテムラとケブザラの2つがあります)は、メトトレキサートが使用できない場合の単独使用で有効性が証明されています。しかも、肺や腸の病気など他の内臓の病気がなければ、吐き気が出ることはまずありません。

しかし、治療費は1か月あたり3割負担の方で3〜4万円程度かかります。

ただ、病状が安定すれば注射の間隔を伸ばしたりすることもできますので、もう少し節約することは可能です。

最近話題になっている内服薬のゼルヤンツやオルミエントも大変有効性の高い薬剤ですが、注射製剤と同じくらい高価なのが難点です。

安価な薬剤としては、内服のイグラチモド(商品名ケアラム)、ブシラミン(商品名リマチルなど)が有効性もある程度期待できます。メトトレキサートよりはどれも副作用は少ないといえます。概ね、前者は肝機能障害、後者は膜性腎症という腎臓の障害がたまに出ることがあります。

症状が軽い場合は、作用は弱いですがアザルフィジンという薬剤も安価である程度有効です。

 

(平成31年1月)

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83

関節リウマチでメトトレキサートと生物学的製剤で治療して痛みはなく落ち着いていましたが、副作用でニューモシスチス肺炎になり治療しました。現在、肺炎は完治しましたが、以前の治療はもうできないのでしょうか。

メトトレキサートと生物学的製剤を中止してもリウマチが落ち着いているのであればあえて再開しなくてもよいかもしれません。しかし必要な場合には、ST合剤(バクタ錠)という薬剤でニューモシスチス肺炎の再発予防が十分にできれば、メトトレキサートなどの再開は不可能ではないと思われます。但し、その他の状況にもよりますので、主治医とよくご相談ください。

 

(平成30年10月)

 

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82

関節リウマチと診断され、間質性肺炎もあると言われています。間質性肺炎があると使えない抗リウマチ薬はありますか?

間質性肺炎が重症でない限り、抗リウマチ薬の使用は可能です。しかし、多くの抗リウマチ薬で副作用として間質性肺炎があげられています。メトトレキサートは副作用で急性の間質性肺炎がみられることがまれにあり、間質性肺炎がある場合には慎重に投与することとなっています。生物学的製剤は通常、間質性肺炎の副作用はありませんが、もともと間質性肺炎がある場合は肺感染症が起こりやすいため、より注意が必要です。

(平成30年10月)

 

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81 乾癬性関節炎は皮膚科で診ていただくのでしょうか?

乾癬性関節炎の診療については、リウマチの専門医・リウマチ財団登録医等をお探しになるのが良いと思います。また、皮膚科の先生でも関節を診てくださる先生もおりますので、皮膚科の先生にご相談されるのも一法です。

(平成30年7月)

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80

平成20年に間質性肺炎を発症しステロイド50ミリで治療開始、漸減する中で平成24年に関節リウマチも発症しました。現在整形外科医でアザルフィジン1000mg、リマチル100mg、プログラフ2.5mgを服薬治療中ですが、継続する関節痛2カ所、CRP0.15、ESR16の状況です。平成21年に呼吸器内科主治医から肺炎球菌ワクチンの接種を受け、今回プレベナー13の接種を勧められています。他に高血圧症でアジルバ、上室性頻拍でワソランを服薬治療中ですが、ワクチン接種時に治療薬の休薬は必要でしょうか?

 

肺炎球菌ワクチンは不活化ワクチン(生ワクチンではなく、活性化することはない)ですので免疫抑制薬使用中でも感染することはありません(むしろ勧められます)。従って、抗リウマチ薬やタクロリムスのような免疫抑制薬を中止する必要はありません。ところでなぜプレベナーなのでしょうか?通常プレベナーは小児の肺炎球菌ワクチンとして公費負担で使用されます。ニューモバックスの方が65歳からの公費負担を受けることができます。確かに対応する血清型が若干異なるので、ニューモバックスでカバーできない血清型をカバーするためなら良いとは思いますが。        (平成30年7月)

 

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79

突発性器質化肺炎で入院、発病から2ヶ月後に関節リウマチと診断されました。大量のステロイドで高熱や全身の関節の痛みはかなり改善。しかし炎症反応はその後も下がりきらず、わずかながら骨びらんも始まっていました。アザルフィジン、シムジアは効果が不十分で、2ヶ月半後からリウマトレックス16mg/週、3ヶ月半後からゼルヤンツを開始、その後検査数値は徐々に良くなり、ステロイドを減量、現在は1.5mg/日までになっています。ただ、発病から4ヶ月で両手の中指などにスワンネック変形が出始め、発病後15ヶ月の現在痛みと動きにくさがあります。医師から中指の手術を勧められていますが、進行が早いので手術後も変形が進んで手術の繰り返しになるのではと不安です。手首にも痛みがあります。手術を急ぐべきでしょうか?
また、最近足がとても冷たくて1ヶ月前から指や踵に霜焼け(かゆくはない)のような症状があります。血管に炎症が起きた結果血流が悪くなっていると言われ、血流を良くする薬をもらいました。ネットで悪性関節リウマチで血管に炎症が起きるとありましたが、その可能性はありますか?

 

リウマチの炎症が落ち着いており、その状態を維持できそうであれば手術自体に問題はないかと思われます。しかし、手術を行うか、またその時期に関しては、日常生活での不便さや手術の内容によりますし、術後にまた変形してしまう可能性はないとはいえないように思われます。そのあたりも踏まえてご担当の医師とよく相談されてください。皮膚症状が血管炎かどうかは、拝見していないので何とも言えません。通常、血管炎はリウマチの関節症状が悪い時期に出ることが多いのですが、可能性がないとは言えません。疑わしければ皮膚生検という検査で診断がつくことがあるので、一度大きい病院の皮膚科を受診されてみては如何でしょうか。

 

(平成30年7月)

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78

37歳の娘が関節リウマチの診断を受けました。血液検査でCRP H0.69、RF H 130、抗CCP抗体 H 1746との結果が出た上でのことです。ただ関節症状は現在軽微で日常生活において特段の支障はない状態です。医師からは抗CCP抗体の数値が高く積極的な治療を始めたいとのことで、シムジアの投与から始める旨、診断を受けて参りました。ただ現在痛みなどが余り無いため、次回の受診時から開始するということでした。リウマチの治療について調べましたが、メトトレキサート服用が第1段階としての標準治療と聞きます。娘の場合のように一足飛びに生物学的製剤から始めて良いものかと迷っています。アドバイスを頂けましたら幸いです。

 

抗CCP抗体陽性で炎症反応(CRP)も陽性であり、多分関節リウマチという診断には間違いないと思います。抗CCP抗体の高い患者は将来関節破壊が進みやすいという成績も確かにあります。したがって、メトトレキサート単独より初めからメトトレキサート+生物学的製剤(シムジアなど)で治療する方が平均としては成績が良いのも確かです。しかし、これらは全て多くの患者さんのデータの平均であり、個々の患者さんに全て当てはまる訳ではありません。現時点で関節症状が少なく日常生活にあまり支障がないこと、CRP=0.69と低く炎症も弱いこと、などから、まずメトトレキサートのみから始めるのが一般的です。患者さんから希望(どうしても早く確実に良くなりたいので生物学的製剤を使って欲しい、など)があればシムジアやヒュミラを最初から使っても良いと思いますが、経済的にも大きな負担になりますので、今回ご相談の患者さんにおいては、まずメトトレキサートだけで治療を開始しても十分に満足行く治療ができる可能性は高いと思います。     (平成29年9月)

 

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77

先日、初めてメトトレキサート(メトレート)を飲みました。その晩から38度以上の熱とだるさ、頭痛、口の渇き、が続き、1日の中で平熱だと思ったら、頭痛とともにぐっと熱があがってしまう状態を繰り返し咳も出始め、結局入院しました。間質性肺炎の疑いと尿から白血球が出てしまっている、肝臓の数値が700超え、腎臓も数値があがり膀胱炎になり、1週間入院し、退院してから10日くらいでようやく普段の生活にもどってきました。担当の先生は、メトトレキサートとEBウイルスの関連性はないから、症状が落ち着いたら、またメトトレキサートを始めましょうと言われました。再開して、また同じような症状にはなりませんという保証があるのか、EBウイルスとの関連性があるように思えてならないのですが。

 

今回のEBウイルス感染とメトトレキサートはおそらく関連はないと思われます。但し、はっきりしたことはわかっていませんが、ごく一部の患者さんではメトトレキサートやそのほかの免疫を抑える薬剤を内服中にリンパ腫が起きることがあり、この時にはEBウイルスが陽性のことが多いとされています。また、メトトレキサートとの関連がいわれているわけではありませんが、まれに慢性のEBウイルス感染症が起こることがあります。これはEBウイルスを排除することができない特別なタイプの方です。ほとんどの関節リウマチの患者さんはEBウイルスにすでに感染しているので、実際にはメトトレキサート(メトレート)を内服するうえでEBウイルス感染について問題にすることはありません。今回が初めてEBウイルスに感染したのだとすれば、今後はEBウイルスに感染はしないことになります。またメトトレキサートを1日飲んだだけでその日に感染がでてくるようなこともありませんので、関連性があるとは逆にいえないと考えます。(平成29年8月)

 

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76

私は20代から関節リウマチになり、しばらく炎症が基準値の1プラスで落ち着いていましたが40代に悪化し、メトレートを週に5錠など処方されています。別の科で薬を処方するのも困るよとも言われました。今日また増えました炎症は2、23でした。

 

「炎症」が2.23ということは、CRPが2.23 mg/dlと思いますが、関節も痛み、腫れてるのであれば、「関節リウマチの活動性(病気の勢い)が高い」ということになり、現在の治療は効果が不十分と判断されますので、抗リウマチ薬の増量や変更は妥当です。メトレートは1週間に8錠(16mg)まで使えますが、これでも効果がなければ生物学的製剤の併用が勧められます。また、最近では内服薬でゼルヤンツという強力な抗リウマチ薬もあり試す価値はあります。他の科にはどんな疾患でかかられて、どんな薬を飲んでるのかわかりませんが、少なくともメトレートでは併用に障害となる薬剤はほとんどなく、「薬を処方するのも困る」ということはないと思います。可能なら一人のリウマチの専門医にすべての処方を任せて一元的に管理してもらうことをお勧めします。(平成29年6月)

 

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75

関節リウマチの診断で、リマチル1か月で効果がありましたが、その後診察が3か月空いた間に、肝臓の数値が全体的に高くなりました。それで全ての薬を休止後しばらく痛みなどは治まっていましたが、休薬3ヶ月後に体中の激痛が続くようになり、急遽病院へ駆け込み、CRP8以上でやむなくプレドニン6.5mg/日を処方されました。即日痛みが消えましたが、数週間で腰椎圧迫骨折となり、現在プレドニン2か月弱です。高齢で骨折経験も数回ありました。その他の抗リウマチ薬もアレルギーが出たり、プレドニン1か月の時点で肝臓の数値も下がりきらず、MTXも間質性肺炎があるので使えないようです。肝臓の数値が下がった後にステロイド減薬して、生物学的製剤しかないと言われていますが、感染症、アナフィラキシー、間質性肺炎のリスクがあり、考えられません。間質性肺炎は、リウマチだから膠原病肺とは限らないようで、原因解明と治療を優先して、関節リウマチは民間療法を試すしかないのでしょうか、アドバイスをお願いします。

 

いろいろな問題が起こり、関節リウマチの治療が思うようにできずお気の毒です。お話をまとめると、リマチルで肝障害になった、その他の抗リウマチ薬も使えず、MTXは間質性肺炎で使用ができない、ステロイドで骨粗しょう症が起こった、生物学的製剤は感染症、間質性肺炎などがあって不安だ。どのような治療法があるのか、という質問かと思います。大変辛い思いをされていることと思いますが、たくさんのお薬にこのような副作用を示すことは実はリウマチ患者さんでは珍しいことではありません。このようなことに慣れているリウマチの専門医に診ていただくことと、生物学的製剤を怖がらずに上手に利用することであると思います。生物学的製剤は一度使ったら、取り返しのつかないことになるような薬ではありません。使用法に慣れている専門医にみていただけば、必ずあなたに合った治療法を見つけてくれると思います。(平成29年3月)

 

 

 
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