生物学的製剤   

 

妊娠と授乳時の使用は?

 生物学的製剤を妊娠中も継続するかについては主治医との相談が必要ですが、これまで妊娠中に生物学的製剤を使用したことで、明らかに奇形や流産等が増えるということはありません。生物学的製剤のなかで、特にTNF阻害薬について最も多くの安全性に関する報告があり、なかでも、シムジア、エンブレルは胎盤、胎児への薬剤の移行が少ないことが知られており、より安全性が高いと考えられています。メトトレキサートは奇形を起こす可能性があり妊娠中に使用できないことから、メトトレキサート併用が必要であるレミケードは妊娠中継続できません。妊娠の希望がある場合は治療薬の選択にも関連するため、事前に主治医に伝えて相談しておくことが重要です。また、TNF阻害薬は妊娠中に継続した場合、胎児に移行して出産後の免疫機能に影響を与える可能性があるため、乳児の生ワクチン(BCGやロタウイスルワクチン)の接種時期は生後6か月以降にすることが推奨されています。
授乳に関して、生物学的製剤は母乳中にもわずかに移行することが知られていますが、これを飲んでも乳児に大きな影響はないと考えられています。


令和5年1月更新

 

生物学的製剤   

NEXT

 

 

 

  1. メトトレキサート
  2. 生物学的製剤
  3. JAK阻害薬
  4. メトトレキサート以外の抗リウマチ薬と免疫抑制薬
  5. 副腎皮質ステロイド(ステロイド) 
  6. 非ステロイド抗炎症薬(消炎鎮痛薬)  
  7. 骨粗鬆症の治療薬

 

 

 
  • 生活の注意
  • 妊娠と育児
  • T2T