生物学的製剤   

 

 

 

 

 

バイオシミラーとジェネリック医薬品

 

 

 

 

 

 まず、ジェネリック医薬品についてご説明します。

 

 

ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは?

 


先発医薬品の特許期間等が終わり、厚生労働大臣の承認後、他の医薬品メーカーが製造・販売することができるようになった医薬品のことをいいます。ジェネリック医薬品は、有効成分の構造が先発医薬品と同じであるため、有効性と安全性を評価する臨床試験は行わなくても良いとされ開発された医薬品です。
ジェネリック医薬品には服用しやすくするために味を変更したり、水なしで服用できる錠剤(口腔内崩壊錠)に改良するなど先発医薬品を改善した薬剤があります。また、添加物の異なる医薬品も多くありますが、有効成分のみならず、原薬、添加物、製法等も先発医薬品と同じであるオーソライズドジェネリックという医薬品もあります。

ジェネリック医薬品は、開発期間が新薬ほどかからないことから先発医薬品に比べて薬価が安くなるため、患者さん一人ひとりの自己負担軽減や国民医療費の削減にもつながります

 

 

では、バイオシミラーとはどのようなお薬なのでしょう。

 

 

バイオシミラーとは?

 


バイオシミラーは、別名「バイオ後続品」や「後発バイオ医薬品」と呼ばれ、既に国内で先行発売されている生物学的製剤(先行バイオ医薬品)とは異なる医薬品メーカーで開発された同等の医薬品のことをいいます。
バイオシミラーは、先行バイオ医薬品と有効成分の構造は全く同じではありませんが、臨床試験を含む多くのデータによって有効性・安全性に差異はないとされています。
先行バイオ医薬品と同様にバイオシミラーも遺伝子組み換え技術を用いて細胞を培養・精製して医薬品をつくるため、厳密な品質管理の中で製造されています。そのため、一般的な医薬品に比べて高額になりますが、先行バイオ医薬品に比べてバイオシミラーの方が安価なため、医療費の負担軽減に繋がります。

 

 

 そして、2つのお薬はどのように違うのでしょう

 

ジェネリック医薬品とバイオシミラーの違いについて


先行バイオ薬品とバイオシミラーとの関係は、化学合成医薬品の先発品とジェネリック医薬品との関係とは異なります。
ジェネリック医薬品は、有効成分が完全に同じであるため有効性と安全性を確認するために臨床試験を行う必要はありません。これに対してバイオシミラーは、構造が複雑で分子量の大きい物質であるため、分子レベルで同一性を証明することは困難であり、有効性、安全性に関する同等性・同質性を検証するために、臨床試験を行うことが求められています。
ジェネリック医薬品とバイオシミラーは、そもそも開発過程が異なり、有効成分が完全に同じ成分が使用されているジェネリック医薬品に対し、バイオシミラーでは全く同一ではないことが大きな違いとなります。

 

 

令和5年1月更新

 

 

 

 

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