日本リウマチ財団は、昭和62年「財団法人日本リウマチ財団」として発足以来、一貫してリウマチ性疾患の征圧を目指し、リウマチ性疾患に関する調査研究の実施、医師等リウマチ性疾患の医療に従事する専門職の養成に努め、国民の健康と福祉の増進を希求してまいりました。その間、税制上、特定公益増進法人としての認定を受け、リウマチ性疾患の征圧にご理解ある各層の個人、法人の皆様から、調査研究に必要な財政上の支援を受けてきたところであり、皆様に感謝申し上げます。
平成22年末、新公益法人制度に基づく、公益財団法人への移行の認定を申請したところ、首尾よく認定を受け、平成23年4月から、財団の名称に公益の二文字が加わり、公益財団法人日本リウマチ財団として、新たな一歩を踏み出すことになりました。このことは、当財団の活動が、より公益性が高いものと評価された結果であると考えます。これを機に新公益法人法の精神に則り、より高い公益性を追求した事業を展開して参りたいと思います。
従来から実施している必要な事業を継続実施し、対策の充実強化を図り、対策の質を高めることは勿論、ここ10年来、生物学的製剤の登場により、リウマチの診療が大きく進歩し、治療の目的、戦略が変化している医療現場の状況を踏まえ、時代性のある事業の実施が必要であると考えます。リウマチ性疾患の医療現場でチーム医療がより重要になったことを鑑み、「日本リウマチ財団登録リウマチケア看護師」制度を発足いたしました。また、従前、看護師等コ・メディカルスタッフのみを対象にした研修会を、よりよいチーム医療の普及、質の向上を図るべく、「リウマチの治療とケア研修会」として開催し、医師を含めてチーム医療に携わるすべての皆さんが、リウマチ性疾患医療に関する知識、情報を共有できる機会といたしました。
わが国では、平成2年度から当時の厚生省の厚生科学研究の一環として、リウマチ対策を広範にわたって実施しており、その成果は関節リウマチを中心に分子あるいは、遺伝子レベルでの病因・病態の解明に寄与し、それに基づく独自の創薬が産学連携のもとに展開され、国際的にもこの方面の研究の大きな牽引力となっていることは、広く知られております。
リウマチ性疾患の征圧には、産・官・学、そして患者さん団体との密接な連携が重要であり、当財団はその役割について使命感を持ち、関係者のご理解・ご支援のもと我が国のリウマチ性疾患征圧に向けて活動を続けて参ります。
平成23年4月1日
公益財団法人 日本リウマチ財団
代表理事 髙 久 史 麿
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