リウマチQ&A
- Q.129祖父が関節リウマチと診断されています。肺結核の既往あり。石灰化されていますが胸水もあります。メトトレキサートの禁忌に胸水がありますが、臨床上それを踏まえた上でも第1選択となるのでしょうか?それとも絶対禁忌なのでしょうか?
いわゆる潜在性結核といわれる状態かと思われますが、事前に肺の状態のチェックが必要です。メトトレキサートは禁忌ではないと思われますが、他の免疫抑制が弱い経口抗リウマチ薬で治療できれば安全性は高いと考えられます。メトトレキサートを使用する場合には抗結核薬の事前からの投与が必要となります。投与前の肺の状態の評価や、メトトレキサート投与の是非、治療開始後の経過観察などは呼吸器内科の先生と相談して進めていくことが必要と思われます。
(令和4年5月)
- Q.128ケアラム開始を開始して一週間後、寝れない程の痛みが続き鎮痛剤をいただけないかと受診した所、エタネルセプトBSをすすめられました。即効性があり副作用も少ないとの説明を受け注射をしてもらいましたが、後に生物学的製剤は抗リウマチ薬の有効性が見られない場合の次の段階の治療法だと知りました。現在ケアラムの有効性の有無を見ている段階ですが、注射を続ける必要性はありますか?注射は一回で中止しても問題はありませんか?
関節リウマチに対する生物学的製剤は1回注射後であっても中止しても、まったく問題がありません。一方、生物学的製剤はいずれの時期から使用するかについては、以前は従来の経口抗リウマチ薬で十分にコントロールされない場合に生物学的製剤導入が考慮され、使用の適否を患者さんとよく話し合った上で使用されの一般的でした。しかし、最近の生物学的製剤開始の時期については、関節リウマチの関節の破壊・変形はリウマチ発病早期にからすでに強く起こることから、病勢の強い、あるいは急速に関節の破壊が起こることが予測される場合には、従来の経口抗リウマチ薬と同時に生物学的製剤が開始されるようになってきています。したがって、貴方のリウマチが病勢が強く、早期から関節の破壊を予防する必要があるために、ほぼ経口抗リウマチ薬(ケアラム)の使用と同時に生物学的製剤が併用されたものと思われます。生物学的製剤併用によるリウマチの病勢が十分に抑えられ、一定期間コントロール(寛解)された時期が続けば、生物学的製の休薬も可能となることもあります。したがって、自己判断で併用開始となった生物学的製剤を中止するjことなく、担当医とよくご相談頂いて、リウマチ治療の方針を理解され、患者さんと担当医が協働で貴方のリウマチをベストコントロールにもっていきましょう。
(令和4年4月)
- Q.127ロキソニンはどのくらい飲んでも大丈夫なんでしょうか? 生物学的製剤を使っていますが痛みがありロキソニンをもっと使ってもいいと言われましたが使い過ぎるのも心配です。どのくらいまでなら大丈夫なのでしょうか?
医師処方のロキソニンは腎臓や肝臓に問題がなければ、1日3回1錠づつの計3錠までは服用できます。しかし、関節リウマチとして生物学的製剤使用中でもまだロキソニンを使わなければならないほどの関節の痛みがあることの原因も考える必要があります。すなわち、生物学的製剤を使用しても、現在もなお関節痛がある原因として、1つは関節リウマチがまだ十分にコントロールされていない可能性があります。その場合には、治療方針の再検討が必要となります。治療法の変更には、他の生物学的製剤に変更するとか、さらに種々の生物学的製剤を使用してきても十分に関節リウマチがコントロールできなければ、ジャック(JAK)阻害剤の経口薬への変更などが行われます。2つ目は、関節リウマチが現在の治療により十分コントロールされているにもかかわらず、リウマチの治療が遅れたとか病勢コントロールまでに長時間要した場合には、リウマチの病勢と関係なく、痛みが慢性化して、いわゆる「慢性疼痛」に変化(痛みの中枢性感作といいます)し、関節の痛みが長期間持続することがあります。この慢性疼痛はロキソニンなどのいわゆる消炎鎮痛剤では効果がなく、慢性疼痛用治療薬 (リリカ、タリージェ、サインバルタン、トラムセット配合錠など)の薬剤で痛みの緩和が行われます。3つ目はこれまでの関節リウマチが進行性であり、関節の変形をきたしている場合は、生物学的製剤によるリウマチ治療でコントールされていても、関節変形に伴う関節痛が残ります。関節変形による痛みは、関節の安静時(関節を動かさない状態)には基本的には関節痛はほとんどありません。治療中にもかかわらず関節痛が残っている場合は、以上のような原因が考えられますので担当医といずれの原因によるかご相談ください。
(令和4年4月)
- Q.126乾癬による関節炎でCRPの値が高くなりリウマトレックスを増やしました。 服用を初めて2か月目までは肝機能の数値は変わりなかったのですが、3か月目に上がってしまいました。薬の副作用は服用を初めてどのくらいの期間で出るものなのでしょうか? 肝機能数値は一時的なもので、下がったり上がったりするものでしょうjか。肝機能障害になってしまうことはありますか。 また、食生活で肝機能を上昇してしまうものがあるのでしょうか。
薬自体による肝機能の上昇は3カ月以内に出ることが多いですが、その後でも薬に加えて過労、脂肪肝などの薬事以外の要因などでも異常値になることもあります。一般的にはAST、ALTが正常値の上限の2倍以上になったときにはメトトレキサート(リウマトレックスなど)を減量、3倍以上では一時的に休薬して改善を確認してから減量して再開となることが多いです。肝障害の予防として葉酸を服用することが多いですが、併用にて改善するのは80%程度とされています。長期的に肝機能障害とならないために、定期的に検査を受けていただくこと、生活習慣などで脂肪肝などにも気をつけていただくことは重要です。いずれにせよ、一度肝臓の数値が上がったからといってメトトレキサートがもう服用できないというわけではありませんので、主治医の先生と相談して葉酸の併用、用量の調整などを行っていただくことをお勧めします
(令和4年4月)
- Q.125脊椎関節炎と診断され IgA腎症の持病があるのでタクロリムスを処方されました。調べてみると腎機能への影響のある薬を処方されたような気がするのですが、処方された通り飲んでも大丈夫なのでしょうか
脊椎関節炎の治療としてケアラムやタクロリムスを使用することは通常少ないと思われますが、詳しい状況がわからないので何とも言えません。
タクロリムスの副作用として腎障害があり腎機能が低下している場合には慎重に投与する必要がありますが、腎機能が正常でば定期的に検査をすれば大きな問題になることは多くありません。(令和4年3月)
- Q.124現在43歳です。両肩と両手首が順々に痛くなったので血液検査をしたところ、RF22.1 MMP3 57.4 抗CCP抗体72.3 血沈120分19でした。目立った骨の変形はありませんが、年齢相応に骨の隙間が狭くなっていること、肩が少しいびつになっていることを指摘されました。主治医から次回の診察までにリウマトレックスを飲むか否か決めてくるように言われましたが、治療を開始するべきでしょうか。 現在は、半月に一度程度、軽く肩が痛くなります。
RF、抗CCP陽性で両側の手関節(いわゆる小関節)に6週間以上持続する疼痛(関節炎?)がある、となると早期の関節リウマチ(RA)として、リウマトレックス(MTX)を開始するのは妥当です。しかし、120分の血沈が19(通常は60分値が基準でこのケースではおそらく10 mmくらいと推定しますので正常です)、現在は手首は痛まず肩の軽度の疼痛のみとのことで、明らかな関節腫脹がない(できれば関節エコーで確認すべき)ならば、当面はRA疑いとして非ステロイド抗炎症薬のみで経過観察の方が良い思います。
(令和4年3月)
- Q.120アクテムラの皮下注射をしていますが骨破壊の進行が進んでしまいました。骨破壊抑制の為にメトトレキサートを併用する、または手首の炎症を抑えるためステロイドを使用する事は有効なのでしょうか?それとも他の薬剤に変えるべきなのでしょうか?
生物学的製剤を使用しても、骨破壊が進行してしまうことは残念ながら珍しくはありません。特に軽度でも関節破壊をきたしている関節では、修復が起こることもありますが、反対に破壊が進行してしまうこともあります。メトトレキサートの併用が有効な場合もありますが、必ず骨破壊進行を抑制できるとは言えません。血液検査等で病気のコントロールがしっかりとなされていることが確認できれば、関節破壊の進行のリスクは減少しますが、病気のコントロールが不十分な場合はメトトレキサートをはじめとする抗リウマチ剤の併用は意味があると思います。また血液検査では、少数の小さな関節(例えば手指の関節)の炎症までは反映しないことも多く、そのような場合には炎症の残っている関節では関節破壊が進行する危険性がありますので、ステロイドなどを併用した関節注射は関節の炎症を抑えるために有用です。
(令和3年11月)
- Q.122メトトレキサートを服用してから10カ月たち、関節リウマチが収まってきたのですが、2か月に1回くらい痛いことがあり、また自然に治ります。CRPや血沈は正常だと言われます。メトトレキサートを痛いときにのみ服用するのではだめでしょうか?
メトトレキサートは基本的は抗リウマチ薬ですので、疼痛時のみ頓用で服用するという飲み方は正しくありません。疼痛時のみ非ステロイド系抗炎症薬を服用して対応すれば良いと思います。ただ、普段痛みもなく、検査も正常になっている状態であれば、メトトレキサートの減量は可能かもしれませんので主治医にご相談されたらいかがでしょうか?
(令和4年1月)
- Q.132私は診断から6年目の関節リウマチ患者で、ずっとメトレートを週一回現在は8mgを服用しています。また約1年前からリンヴォックを服用しています。 最近メトレートを朝に飲むと昼ごろから具合が悪くなり、下痢をするようになりました。排便したもののなかにメトレート(あるいはリンヴォック)の錠剤がそのままの形でありました。この現象が3週くらい続いています。下痢の体調不良は大変辛いですが半日程度で動けるようになり、関節リウマチ自体は良くも悪くもなっていないと感じています。これはよくある副作用なのでしょうか、すぐに主治医に受診したほうがよいでしょうか。
メトレートを服用した後に下痢や気分不快があり、服用しない日はあまり異常が無いならば、メトレートの副作用である可能性が高いと思いますので、主治医に相談してメトレートの減量や中止を検討していただくのが良いと思います。もし、下痢が持続してるなら、メトレートだけでなくリンヴォックも含めた薬剤の有害事象(感染症や悪性腫瘍など)かもしれませんので、やはり主治医に相談して、消化器科の専門医に診療をいらしてもらい、内視鏡などできちんと精査をしてもらうのが良いと思います。
(令和4年7月)
- Q.1331年半程前から、アクテムラ皮下注射と、ケアラム25mg朝1錠、ファモチジンD10mg朝1錠服用しています。 主治医からケアラムで胃が荒れないようにと言われていますが必ずファモチジンも飲んだ方がいいのでしょうか。 私はやせ形で、体力をつけるため食事に気をつけていますが、全く体重が増えず、胃酸抑制剤が原因のひとつではないかと思っています。
まず、医師から処方されたお薬は、医師の指示通りに服用することが大原則です。それは、医師は診察の際に処方されたお薬をきちんと服用した上での治療効果や副作用などを総合的に判断して治療方針を立てているからです。
現在服用されているケアラム錠には副作用として消化性潰瘍があらわれる可能性があることから、主治医の先生はファモチジンを処方されている意図が読み取れますので、自己判断で中止しないで必ず主治医に相談してください。
(令4年7月)
- Q.143リウマトレックスを飲んでいましたが吐き気が酷く中止になりました。他の治療をしていますがだんだん効かなくなり、リウマトレックスを飲んでないとできない治療や効果が続かないものもあると言われ治療が限られています。また、リウマトレックスを試してみることはできないのですか?量を調整することはできないのでしょうか。
メトトレキサート(リウマトレックスの一般名)を少ない量にすれば吐き気は弱くなる可能性がありますが、効果も低下します。最近、メトトレキサートの注射製剤が発売されました(商品名:メトジェクト)。週1回の皮下注射ですが、ご自宅で自分で打つ自己注射も可能です。飲み薬に比べて、吐き気などの消化器症状が出にくいことが知られていますので主治医の先生に相談していただくとよいかと思います。
(令和5年2月)
- Q.142今はJAK阻害薬を服用しています。効果無し、副作用等で3種類目です。次は生物学的製剤の注射の治療しかないといわれていますが、どうしても注射は苦手です。他に方法はないのでしょうか?
関節リウマチの治療法は、現在幅広く、一般的な効果と一人一人の患者さんにおける反応は必ずしも同じではありません。まずは、診断や併存疾患の検索も含めて相談してみることも一つの方法と考えられます。
(令和5年2月)
- Q.14188才の母が、2年前にリウマチ性多発筋痛症と診断され、プレドニンを1年以上服用(徐々に減薬)し、今はアクテムラの皮下注射のみを月2回していて、血液検査の結果が良く、変化がなければ、今後は減らしていくようです。アクテムラはいつまで、投与しなければなりませんか?筋肉低下がみられますが、改善方法はありますでしょうか?胸のレントゲンで、胸部大動脈瘤があるかも、と言われ、もし、動脈瘤があった場合、アクテムラは継続して良いのでしょうか?
リウマチ性多発筋痛症にはアクテムラは日本の健康保険での利用はできません。ただし有効であることは国内外の報告でわかっています。特に高齢者ではステロイドの長期投与による骨粗鬆症、糖尿病などの有害事象を回避することができます。本例はステロイドを中止してアクテムラのみでも症状が治まってるとのことですが、いつまで続けるかの決まりはなく、ある程度良い状態が続けば、アクテムラの投与間隔を伸ばして(3〜4週に1回など)、その後に中止できれば良いと思います。
筋力低下はステロイドの長期投与ではステロイドミオパチーと呼ばれるステロイドの副作用で見られます。それ以外では、疼痛であまり動けなかったための廃用性筋萎縮が原因と思われます。回復には大変時間がかかりますがリハビリを丹念に行うしかないと思います。
大動脈瘤については、ほとんどが動脈硬化が原因ですが、リウマチ性多発筋痛症では巨細胞性動脈炎による動脈瘤であった可能性もあります。その場合はしっかりアクテムラを使用して炎症を抑えることが重要です。
- Q.140関節リウマチです。生物学的製剤、JAK阻害薬と色々試しJAK阻害薬で落ち着いています。しかし少しずつ痛みが増えて来ました。これまでの流れだと違う治療薬に変更していますが今の薬にしてから初めてこわばりがありません。このままで治療の追加とかはできないのでしょうか?薬が効かなくなってから薬の変更以外にできることはありますか?
JAK阻害薬だけで落ち着いていたのが少し関節リウマチの炎症に再燃傾向が出てきた、ということでしょうか。再燃の場合、いくつか方法があります。①他の抗リウマチ薬を追加併用する②他のJAK阻害薬に変更する、③今まで使用していない生物学的製剤に変更する、などです。軽い再燃なら現在のJAK阻害薬を継続して、非ステロイド抗炎症薬や少量のステロイドを追加併用するのも良いかもしれません。またリウマチの再燃でなく、関節が壊れたりしている場合などは薬でなく外科的な治療法も考えられます。
(令和5年2月)
- Q.13910年ほど前から関節リウマチがありメトトレキサートで治療を受けてきました。最近痛みが増してきたので、先生からエンブレルを薦められ、悩んでいます。エンブレルを使用するとき、現在服用しているメトトレキサートも併用するというお話がありました。メトトレキサートをやめて、エンブレルだけにすることはできますか?
痛みが増してきたとのこと、お辛いかと思います。
今回医師から勧められたエンブレルは、単独使用も可能な薬剤ではありますがが、これまでの臨床データによりますと、メトトレキサートと併用することで、その効果を最大限発揮できるため、エビデンスに基づき、寛解を目指してメトトレキサートを併用することを医師がお勧めしているかと思います。
しかしながら、メトトレキサートの副作用等でどうしても使用継続が困難な場合には、単独使用も可能な薬剤です。
関節リウマチは早期から適切な治療を行えば、症状をコントロールできるため、現在何が一番辛いのかを担当の医師と十分に話し合った上で治療をすすめることが大切と思います。
(令和5年1月)
- Q.138母親(70代)が関節リウマチのため、治療開始時からメトトレキサートとプレドニンを約20年間服用しています。また、骨粗鬆症のための注射、胃炎の薬も使用しています。症状は落ち着いた状態が長く続いています。 このように関節リウマチの関節炎や痛みがコントロールされている状態で、数十年という長期間、ステロイドを使用することがあるのでしょうか。
現代においてはリウマチの治療薬が進歩し、ステロイドは少量で使用するとしてもなるべく短期間とすることが推奨されています。もちろんステロイドは使用しなくてすめば、それに越したことはないのですが、他剤の副作用やそのリスクある場合や、経済的理由など、何らかの理由で有効な薬剤が使用できないことがあり、ステロイドを使わざるを得ない場合もあります。また、過去長期間使用されている場合にはなかなか中止できない場合も少なくありません。 (令和5年1月)
- Q.137B型肝炎Hbs抗体陽性です。45歳に発症して現在63歳です。いままでメトトレキサートを使って来ましたが、肝臓の数値が悪い状態が1年以上続いているので、肝臓がこれ以上悪くならないか心配です。何か別の治療方法があるのでしょうか?
ご相談の患者さんにみられる肝臓の障害には、メトトレキサート(MTX)が原因の場合とB型肝炎の悪化、そしてMTX以外の薬剤が原因の場合が考えられます。B型肝炎の悪化についてはB型肝炎のDNAを定期的に調べてると思いますので、それを確認すれば良いと思います。葉酸を1錠(5mg)毎週服用してれば葉酸の摂取量は十分であり、葉酸欠乏が原因の肝臓の障害ではありませんので葉酸を増量する必要はありません。むしろMTX自体による肝臓の細胞毒性が原因と思いますので、リウマチの状態が安定しているならMTXを減量(可能なら中止)するのが良いと思います。リウマチの状態もある程度活動性があるなら、MTXは減量して頂き、肝障害のリスクの少ない他の抗リウマチ薬(ブシラミン、タクロリムス、生物学的製剤など)を代わりに投与していただくのが良いと思います。 (令和4年12月)
- Q.136関節リウマチで治療中です。ネットで見たのですがリンパ球除去療法(LCAP)という治療は現在も行われていますか。
関節リウマチのリンパ球除去療法(LCAP)につきましては、使用するフィルターの製造が困難となり、2020年3月に製造中止となったことに伴い、現在は行われておりません。また、残念ながら製造再開の見込みはないとのことです。(令和4年12月)
- Q.135関節リウマチとアレルギーは関係ありますか?関節リウマチになってから色々な薬にアレルギーが出ることが多くなりました。今後色々な薬を使うことも不安です。
関節リウマチと薬剤アレルギーの関連は特にいわれておりません。ただ、抗リウマチ薬の副作用で、薬疹がみられる場合があります。点滴で投与する生物学的製剤レミケードは投与中や投与後にアレルギー症状がみられることがあり、重篤な場合もあるため、慎重に投与します。内服薬ではアザルフィジンで強い薬疹がみられることがあります。バファリン(アスピリン)で喘息となったことがある場合は、痛み止めは避けることが必要です。その他の薬剤でも薬疹の可能性はありますが、アナフィラキシーなど重篤なアレルギーがみられることはあまりありません。主治医とよく相談し、治療薬を選択するようにしてください。
(令和4年9月)
- Q.123母が関節リウマチです。 関節リウマチによる手の痛みがあります。 炎症からきているものと思いますが、鎮痛炎症作用のあるフェルビナク軟膏を塗っても大丈夫でしょうか?
局所の治療としては塗っても構いませんが、関節リウマチは全身の病気なので、まず全身の治療をしたうえで治らないところに重点的に塗布されることが大事です。そうでないともぐらたたきになりかねません。(令和4年2月)
