リウマチQ&A
- Q.22旅行で8日間の1人参加のツアーに行くか悩んでいます。リウマチ歴1年半で抗リウマチ薬を飲んでいます。症状は殆ど無く、ただリウマトイド因子がずっと30〜40だったのが先週の検査で100に上がっていました。かなり重いスーツケースを1人で持って行動するとリウマトイド因子が悪化するかもと、中止にするかと迷っています。初診時(リ値30〜40の時)は旅行は行けますと医師にいわれました。
スーツケースなど重いものをもつことでリウマトイド因子があがることはありませんが、傷んでいる関節に負荷をすることは良いとはいえません。ただ主治医の先生がよいとおっしゃっているならばよろしいかと思います。
(令和4年3月)
- Q.6リウマチ患者さんのクーラーについて教えて頂けませんでしょうか。友人が関節リウマチですが、クーラーを使うと痛みがひどくなるからと、使用しません」。しかし、今年は6月から連日35℃の気温が続き、このままでは倒れてしまうのではないかととても心配しています。暑さをしのぐ対策はありますでしょうか?
昨今のわが国の夏季では一部の地域を除いて、エアコンを使って室温管理をしないと、過ごせない気象状況になっています。リウマチ患者さんではエアコンの冷気が手足の露出部の関節に直接あたることは避けた方がよいでしょう。関節が冷えることによって痛みが悪化するからです。
そこで、リウマチ患者さんがエアコンを使う工夫として、手足を露出させない衣服を着用し、エアコンからの冷気が直接身体にあたらないように冷気の吹き出し方向を水平か天井に少し向け、弱い冷気に調節したり、冷房よりは除湿条件で使用するなど冷えすぎないようにするとよいでしょう。
しかし、冷気により関節痛が悪化してもリウマチは進行しません。症状の悪化のみです。
なお、エアコンなど冷房機を使わずに夏季をすごすことは、熱中症や脱水を起こし、腎機能が急激に低下し、服用中の抗リウマチ薬(特にメトトレキサート:MTX)が腎臓から排泄されず、思いがけない急激な体内薬物濃度(MTX)の上昇で危険な副作用が出ていしまうこともありますので注意が必要です。 (平成30年8月)
- Q.5関節リウマチは湿度が高いといけないと聞きますが、冬場加湿器で乾燥する室内の湿度を調整してよいものでしょうか。だいたい何十パ−セントくらいだったら加湿してもよいのでしょうか?
天候とリウマチに関するご質問かと思います。残念ながら湿度のパーセンテージの数字は明言できませんし、数字であらわされた論文や科学的エビデンス(証拠)もありません。なぜならば、関節リウマチの状態は湿度(高湿度)でも悪くならないとする論文も幾つもあるからです。
これまで関節リウマチについては、低温、高湿度が症状を悪くすると信じられてきました。天候が悪くなる前に関節リウマチの痛みが出るので、天気予報ができるという話もよく聞きます。しかし、天候と関節リウマチの関係を医学的に細かく解析した幾つかの報告では確かに関連するとする報告から、全く関係しなかったとする反対の意見を示す報告まで様々出てきています。
ただし極端な高湿度、高気圧、低温度は関節リウマチに限らず慢性疾患の状態(変形性関節症や線維筋痛症の痛み)を悪くする可能性があるので、日ごろ過ごされるお部屋の温度や湿度は一定に保つようにされるのがいいと思われますが、あまり神経質になる必要はないと思います。(平成29年12月更新)
- Q.4手指4本、足指根元3本、くるぶし、首、手首に炎症があり、関節リウマチの診断を受けました。メトトレキサート8mg/週を4週間前から服用しています。 関節が固まってしまうのを避け、血液循環を確保したいので、エアロバイクや水泳を軽くやりたいのですが、医者は安静に、といいます。やってはいけないのでしょうか?
医師の言う「安静」という意味は「関節をまったく動かさない」といことではありません。手足の筋力や関節の可動域(動かせる範囲)を維持するために運動を行うことはとても重要なことで、一般には大いに勧められます。
しかし、関節の腫れや痛みがあるのに無理に運動をしても、治ることはありません。せっかく治療を行っている関節炎を悪化させることもあります。
したがって炎症があるとき(検査でCRPが高いとき、関節の腫れや痛みがあるとき)は、痛みが生じない程度のごく軽い運動のみにして、関節には負担をかけないのがよいかと思います。(平成29年12月更新)
- Q.13母は指先から手、手首や膝の関節リウマチを患っているのですが、そんな母に一般的な電動のハンドマッサージャーをプレゼントしようと思っているのですが関節、リウマチの人にもプレゼントしていいものでしょうか?危険性などはありますでしょうか。
お母様の関節リウマチ(RA)による辛い思いを少しでも楽にとの気持ちから、マッサージ機により少しでも楽にしてあげたいとの心遣いは大事です。しかし注意しなければならない点が少しあります。RAの活発さがある部位は刺激が避けた方がよいでしょう。また、関節が変形しているとか、RAが発症し、長期間経過している場合は皮膚が萎縮し、弱くなり、そのような部位などへのマッサージ機の刺激で皮膚が傷ついたり、皮下出血などが生じることがあります。したがって、マッサージ機を使うかは担当医と相談され、使っても良い場合はどのように使うかを受診医療機関の理学療法士に具体的に教えてもらうとよいでしょう。
(令和2年6月)
- Q.11母(50代)が3年程前から関節リウマチの診断がついたのですが、筋力向上目的でフィットネスクラブに通いたいと言っています。 マシーントレーニングをする際のメニュー例があれば教えてほしいです。主治医からは「無理の無い程度に」としか言われなかったそうです。 また、マシーントレーニングのメニュー例が載っているサイトや書籍があれば教えてください。
フィットネスクラブのトレーニング(特にマシンを使ったもの)は本来関節変形のない人の体に負荷をかけて行うトレーニングが主体です。関節に変形のある人のトレーニングとして負荷が強すぎると関節変形が進行したり、関節痛がひどくなる恐れもあります。主治医の先生が言われるように自分にあった無理のないエクササイズをする必要があります。またその程度は患者さん個々に違いがあります。このような理由から関節リウマチ患者さんに推奨されるマシントレーニングを記載した書籍はないと思います。
(令和元年6月)
- Q.12生物学的製剤を始めましたが、同時に高濃度のビタミンC点滴をうっても薬の作用に影響を与えることはあるのでしょうか?無いと言う医師もいれば、やめていた方がいいと言う医師もいて、判断できません。ビタミンC点滴は頻繁に引いてた風邪が引かなくなったとか、炎症の緩和など実体験で感じているので、できれば併用したいのです。量は週に一度25mlの点滴です。ご助言頂ければ嬉しいです。
ビタミンC(アスコルビン酸)に免疫を高める作用は無いと思います。したがって、風邪など感染症を予防する効果はありません。一方で、ビタミンCは不足すると様々な異常がおきますが、過剰に摂取して害があるという悪影響(ビタミン中毒)も、他のビタミンと異なりあまり言われていないと思います。従って、生物学的製剤使用中の関節リウマチ患者様にビタミンCを投与することは、抗リウマチ薬の作用に特に悪影響は無いと思いますが、効果も無いと思います。ビタミンC不足のある方の補充は必要ですが、必要以上にビタミンCを摂取することは、無駄だと思います。
(令和元年9月)
- Q.15生物学的製剤投与中は感染症に注意しなければならないため、温泉旅館などの大浴場などで入浴しても良いのでしょうか? 良い場合でも何か注意する事はありますか?
町の公衆浴場を含め旅館などの浴場、温泉には国の衛生基準が定めれれており、その基準に沿った定期的検査も行われ、その結果を保健所等へ報告が必要となっています。したがって、基本的には、大浴場などの温泉への入浴は生物学的製剤使用中でも可能です。
まれにメディアで報道されるごとく、お湯の消毒用機器の故障などで、温泉(時に温水プールでも)の利用でレジオネラ肺炎の発生(時に集団発生)があります。この菌は通常環境に存在し、空調機のクーリングタワー、浴場のお湯(特に循環式お湯)などにも存在し、打たせ湯やジェットバブルなどのしぶきで細かい水滴が飛散する環境、まれには岩風呂の岩のくぼみなどからの飛沫などでレジオネラ菌がお湯とともに飛散します。
ただしこれは生物学的製剤の使用の有無とは関係なく一般の方も感染するものです。ご心配なら、温泉地の大浴場の入り口になどに温泉成分とともに、国の衛生基準の定期検査の日付を記入した表が貼っありますので、確認されれば安心でしょう。
(令和2年12月)
- Q.9白砂糖や白砂糖を使ったお菓子が関節リウマチに良くないと聞きましたが、極力摂らない方が良いのでしょうか。また、添加物を極力摂らない方が良いとも聞きましたが、添加物に対してどの程度気をつければ良いのでしょうか。
砂糖につきまして、特に関節リウマチによくないということはありません。ただ、甘いものばかりはでは栄養も偏りよくないので、バランスの良い食事を心がけてください。また、添加物についても通常の食品であれば問題ないかと思いますが、もし具体的に何かあるようでしたら、主治医の先生にご相談いただければと思います。
(令和3年8月更新)
- Q.1食べるもので気をつけるものはありますか? 穀物や大豆をよく摂取します。影響はありますか?
関節リウマチをはじめとする膠原病の原因(きっかけとなるもの)はまだ不明であるため、どうしたら予防できるのか、食べ物など生活で注意すべきものはあるか、現段階ではっきりお答えできるものはありません。しかし、一般には関節リウマチになることと食べ物との関係が問題にはなっていません。特に食べてはいけないものもありませんし、穀物(炭水化物)や大豆(植物性蛋白質)も関節リウマチに対する特別な影響はないとないと思われます。
ただ、副腎皮質ステロイドを服用されている患者さんは、肥満傾向、糖尿病の傾向、コレステロールの上昇などが起こりやすいので、過食や脂肪分の多いものは勧めません。また、葉酸が多く含まれる青汁や緑黄色野菜、海藻などを大量に食べると、メトトレキサートの効果を減弱させることもあります。
一方、関節リウマチがよくなるという食べ物は、全部といっていいほど根拠のないものばかりです。コンドロイチンなども注射をするのではなく、口から摂取した場合には腸での吸収時に分解されてしまい、効果はありません。こうした治療法を進められてどうしたらよいかわからないときには、必ず主治医に相談してください。
(平成29年12月更新)
- Q.2乳酸球菌EC-12菌を使用しているBH504というものは、もともと人の体内にある有効成分を抽出・培養した自然食品で副作用は全くないそうで医療現場での長い使用実績があり安心できる乳酸球菌食品だそうですが関節リウマチの治療に効き目があるのでしょうか?
残念ながら、ご指摘の健康食品に関する情報が有りませんのでお答えいたしかねます。しかし、明らかに関節リウマチに対して高い効果を有する健康食品は無いように思います。内容を確認した上で主治医の先生にご相談ください。
- Q.12免疫をあげたいと思っていますが、何が良いか分かりません。
免疫とは体を守るために様々な要素で出来上がっている極めて複雑な仕組みです。リウマチは免疫の一部が異常で過剰に反応している状態です。ですから免疫をさらにあげるということはリウマチを悪くしかねません。また健康薬品や食品で免疫力が低下している病気を治すほどに免疫全体を上げることが証明されているものはありません。
(令和5年6月更新)
- Q.11免疫抑制剤を飲んでいますが、免疫ケアの食品や免疫力をあげる食品などはとっても問題ありませんか?
免疫全体を強化し自己免疫疾患を悪化させると考えられる食品、サプリはありません。逆に高価な食料品やサプリの効果も明確には証明されていません。自分にあったものが見つかった場合は、継続することが問題になることは少ないですが、薬よりも安心で効果があるとも認められていないことも考慮して利用してください。また必ず主治医にご相談ください。
(令和5年2月更新)
- Q.10黒烏龍茶やコーヒーを飲むと、リウマチの薬の効き目が減退もしくは症状が悪くなりますか?
ウーロン茶やコーヒーが抗リウマチ薬の効果に直接影響するということは知られていません。烏龍茶にも20 mg/dL程度のカフェインが含まれるとのことです。メトトレキサート(MTX)が嘔気などで服用できない場合には、適度なカフェインの併用によって服用が可能となる、という報告はあります。このように適度なカフェインの摂取はむしろ良いこともあるようです。ただし1日2L以上というような過剰摂取は逆に問題を起こします。
(令和3年3月更新)
- Q.8最近、関節リウマチと診断され治療を開始したところです。現在メトトレキサート8mgとステロイド5mgを服用しています。痛みのある時はセレコキシブも服用します。 カフェインがよくないような事を聞いたのですが、コーヒーやコーラなどは控えた方がいいですか?また、オレンジジュースやグレープフルーツジュースなど飲み物で気をつけた方がいいものはありますか?
グレープフルーツなどは、フラノクマリンという成分を含んでおり、一部の薬剤の濃度を上げることが知られています。リウマチで使用する薬剤ではタクロリムスが該当しますが、現在服用されているメトトレキサートやステロイドには影響はありません。逆にカフェインはメトトレキサートの効果を減弱する可能性が指摘されています。過剰なカフェイン(コーヒー、紅茶、緑茶、チョコレートなど)の服用は、メトトレキサートの効果を減らしてリウマチ が悪くなる、という可能性もありますので、過剰摂取は控えましょう。
(令和3年1月更新)
- Q.7最近商品として発売された『プラズマ乳酸菌飲料』ですが、各免疫細胞の司令塔を活性化させる働き、とのこと。自販機でも販売されていますが、自己免疫疾患の患者にとっては有益なものでしょうか?逆に有害なものでしょうか?メーカーに問い合わせたら『あくまで健常者の方を対象に安全性等の試験は行われており疾患のある方への影響は検査されていない』との回答でした。
一般的にプラズマ乳酸菌は、体内のプラズマ様樹状細胞(pDC)を活性化し、特にウイルスと戦うために免疫細胞を活性化する方向に働くという報告があります。しかしながら、関節リウマチは自己免疫疾患ですので、自己に対する免疫が必要以上に活性化すると、関節を破壊する方向へ進んでしまいます。最近のpDCと関節リウマチに関する研究論文で、pDCを活性化する物質は、その種類によって、免疫を活性化して炎症を増強するものあれば、炎症を抑制するの方向に働くものもある、と報告されています。プラズマ乳酸菌飲料を飲むことで、炎症の増強、抑制のどちらに働くのか、それによる影響や程度も明らかになっていないため、飲んで良いか、悪いかの判断は困難です。どうしても飲むことを希望される場合は、医師に相談し、症状や病態の程度に注意しながら用いる必要があると考えます。(令和2年6月更新)
- Q.660歳代の母が3年ほど前から関節リウマチの診断を受け、現在はメトトレキサートを服用中です。母の友人から、プロポリスが関節リウマチに効果があるかもしれないと勧められました。併用してもよいものでしょうか?
かつて関節リウマチの治療が十分に満足できる状況でなかった時代、一部の患者さんはさまざまなサプリメントや民間療法を自己判断で行なっていました。しかし、現在は関節リウマチの治療は大きく変化し、確実に病気を抑えたり、止めたり、あるいは発病早期では治すことも可能となりました。したがって、プロポリスなどを含めたサプリメントや民間療法は、たとえ効果があったとしても最近の治療薬の効果とは比べものにならないほどわずかですので、併用する意味はほとんどないといってよいでしょう。
逆に、サプリメントや健康食品類にビタミンのひとつである葉酸が多く含まれている場合(青汁や海藻類など)は、メトトレキサートの効果を減弱させ、せっかく安定していた関節リウマチを悪化させることもあります。サプリメントや健康食品類を併用する場合は、担当医と相談しながら、慎重に対応してください。 (平成24年12月/平成29年12月更新)
- Q.5私は偽痛風ではないかと診断されました。偽痛風はピロリン酸カルシウムの沈着が原因とのことです。一方私はサプリメントとしてカルシウムを1日当り 224mgを摂取しております。偽痛風の原因は不明で、体質の可能性もあるとのことですが、過剰なカルシウムが一因となっている可能性を考えて、カルシウムの摂取を中止した方が良いでしょうか?
偽痛風はピロリン酸カルシウム(CPPD)が関節腔内に形成されて、痛風と同様に結晶誘発性関節炎をきたします、CPPD結晶は偽痛風の患者さんではかなり広範な部位に沈着しています。確かに加齢によるカルシウム代謝の異常がCPPD結晶の沈着をきたすとされていますが、カルシウムの過剰摂取が明らかに偽痛風を増やすとの成績はありません。したがって、記載されているようなカルシウム摂取量は特に多いものでなく、摂取は問題ないと考えてよいと思います。ただ、日本人に必要なカルシウム摂取量(第6次改定日本人の栄養所要量では60歳代男性では、目標量750mg/日、目安量600mg/日、上限量2,300mg/日)を越えた過剰なカルシウムの摂取は他の問題も生じますので注意が必要でしょう。(平成23年5月)
- Q.4テレビ番組で赤ちゃん用ミルクが関節リウマチによいと放送されたのですが、どうでしょうか?
関節リウマチに対する食事療法で人工乳の効果についての御質問ですが、明確な治療効果を有する食物はないと思われます。動物実験において人工乳に含まれる脂肪酸の有効性を示す報告がありますが、否定的な報告もあり、明らかではありません。
- Q.3クロレラは関節リウマチ治療に効果あるのでしょうか?
クロレラが関節リウマチの治療として有効であるというエビデンス(証拠)はありません。「効いた」という一部の報告のみでは信頼性はありません。またクロレラとともに葉酸が大量に入るとメトトレキサートの効果を弱めてしまう可能性があります。
