リウマチQ&A
- Q.29手首が関節裂隙狭小化しているのですが、工場で(立ち仕事)働いています。毎日物を持って運んだり積んだりしています。 重いものはなるべく避けたり両手を使ったりと工夫はしているのですが、このまま関節の負担がかかる仕事はやらないほうがよいでしょうか?休日は痛みがそんなにありませんが、やはり仕事が始まると翌朝痛みが強くなります。
なかなか大変な状況ですね。生活していく上で、労働することが時として関節を保護することに反してしまう場合があります。まず純粋に医学的なことだけを申し上げます。すでに手関節の関節裂隙が狭小化しているのであれば、重いものを運ぶなど手首に負担のかかる肉体労働はお勧めできませんね。やはり、座ってできる事務系のお仕事が将来の関節破壊の進行を抑えるという意味でも良いと思います。しかし「そうは言ってられない、生活がかかっているのだから」ということであれば、こんなアドバイスができます。①労働時には手首に割とがっちり目のサポーターをして関節を保護しましょう。②物を運ぶ際にはできるだけ台車やカートを使いましょう。③可能なら肉体労働の時間を例えば午前だけにするとか、午後だけにするとか、区切ってはみるのはどうでしょう? ④ペアの人がいれば助けて頂く。以上、少しでもご参考になれば幸いです。(2025年6月掲載)
- Q.18メトトレキサートを服用しています。サプリのコラーゲンは飲んでも大丈夫ですか?成分はフィッシュコラーゲンペプチド、デキストリン、大豆抽出物/L-シスチン、ビタミンC(一部に大豆を含む)です。
巷にはサプリメントが溢れていますね。リウマチに効くサプリは今まで聞いたことがありませんが、耳鳴りに聞く、膝の痛みに効くなどなどたくさん見掛けます。お値段もそれなりにしますので、効果がありそうな感じもします。かくいう回答者である私も自分で気に入ったサプリを飲んでいます。ただここでちょっと考えてみましょう。たとえば、軟骨の成分であるコラーゲンを飲んだとしても、それは胃の中でアミノ酸にバラバラに消化されてから吸収されます。つまりコラーゲンがそのまま膝の関節に補充されるとは考えにくいわけです。さらに言うと、リウマチの患者さんがサプリメントを服用しても、プラセボ効果以上の効果はなかったという学術論文がすでに発表されています。以上より、まずサプリメントを飲むか飲まないかをもう一度、ご自身でよくお考えください。その上で「飲んでみたい」というお気持ちが変わらないのであれば、主治医の先生と成分を見ながらお決めになるのがよいでしょう。「では、なぜあなたは飲んでいるのですか?」と私自身よく患者さんから質問されます。「本当に効果があるのか自分で確かめてみたい。効いたら儲けもの」くらいの感覚です。少々長くなりましたが、ご参考にして頂ければ幸いです。(2025年6月掲載)
- Q.28箱根で宿をワンオペでシェフをやっています。今回リウマチと診断され、 アクマテラの注射で少しマシになりました。このままシェフと経営が出来るか?悩んでます。寒い箱根で立ち仕事、ワンオペでただいま休業中です。腱板断裂もあります。腱板断裂のオペの前にリウマチなのでオペ延期に、あと気管支拡張があります。気合いで仕事して来ましたがどうしようかと悩んでいます。年齢もあります。仕事が生きる希望でした。アドバイスは出来ないかもしれませんが、寒い立ち仕事でそれなりのストレスがあります。
リウマチを抱えながら、シェフと経営の両立、大変ですね。腱断裂があっても包丁は握れるのですね?人生の希望・生きがいと健康を天秤にかけること自体、大変悩ましい問題です。多分、正解はないのでしょう。ご自身そして周りの方とよくご相談されて時間をかけて結論を出すしかないと思います。回答になっていなくて申し訳ございません。(2025年6月掲載)
- Q.198関節リウマチの治療でメトトレキサートを週に8㎎服用しています。服用前から、疲れがたまった時などに口唇ヘルペスがでることがあります。もしまたヘルペスができたら、メトトレキサートは1、2回休薬した方が良いでしょうか?
口唇ヘルペスが出るということは、免疫が少し弱っている可能性があります。したがって、免疫抑制剤であるメトトレキサートはひとまず休薬し、口唇ヘルペスに対する治療(外用薬や内服薬)を行うことをお勧めします。もちろん主治医の先生とご相談したうえで治療をおすすめください。(2025年6月掲載)
- Q.17高額療養費制度の負担額が上がったら治療費を賄えないため生物学的製剤の治療は困難になりやめようと思います。 私は副作用で飲み薬タイプの抗リウマチ薬が飲めません。何種類も試しました。今は、生物学的製剤とステロイドです。 このような社会情勢において、私のような方が増えると思いますがどのようにお考えでしょうか?
高額療養費制度の見直しにより、経済的な理由で十分な治療を受けられない患者さんが増えることは問題であると認識しております。患者さんが必要な治療を受けることができるように今後、関連学会や患者団体などと協力しながら、高額療養費制度の改善を国に働きかけることも重要であると考えております。
もし高額療養費制度の負担額が上がってしまった場合、治療につきましては、現在使用されている生物学的製剤よりも費用を抑えることができる方法がないか、例えばバイオシミラーの使用など、主治医と改めてご相談されることをお勧めいたします。なお、メトトレキサートについては皮下注射製剤が発売されましたので、もし服薬時の嘔気などの副作用で使用できない場合は、注射製剤もご検討いただけるのではないかと思います。(2025年3月)
- Q.71エンブレル25mgを週2回注射していますが、注射後、翌日~翌々日の夜明けから早朝時に後頭部~首にかけて痛みが生じます。 朝起き上がってしばらくすると徐々に痛みは治まっていきます。痛みが生じる原因は何でしょうか?
販売元に確認しましたが、エンブレル副作用としての「頭痛」の副作用報告はあるようですが、後頭部の痛みでの報告は無いとのことでした。但し、頭痛が注射後の2日間に出現するということですので、被疑薬の可能性は否定できませんので、主治医と相談の上、他の薬剤への変更も考えてもよいかと思います。これとは別に、一般的な話として頚椎の椎間関節に炎症があれば、頭痛が生じる可能性もあります。また関節リウマチでは、環軸椎亜脱臼といって頚椎の一番目と二番目の骨がずれることがあります。この場合にも後頭部から首のかけての痛みが生じます。一度、整形外科専門医を受診してMRIを含めた詳しい検査をなさってはいかがでしょうか。(2025年3月)
- Q.70首、肩、腕などが痛くて、現在プレドニン、ボルタレン、レパミドを飲んでます。今日血液検査をしたら、RFが14→15になっていました。リウマトレックスを追加で飲むことになりました。 RF15という数値は、普通と比べてどうなのでしょうか? 痛みはとてもあって、夜中から痛みで起きてしまい寝られません。 薬を飲んでもあまり効きません。
RF(リウマトイド因子)の基準値は 15 IU/mL以下 ですので、ご質問者さまのRF値は正常上限ということになります。ただ、RFが正常範囲であってもリウマチと診断される場合があります。主治医の先生は、抗CCP抗体の値や、炎症マーカーであるCRPの値、そして何より現在の痛みやつらさを考えて、あなたにあったリウマチ薬を探している最中だと思います。わからないことがあったら、主治医の先生に一度お聞きになることをお勧めします。(2025年3月)
- Q.69リウマチと診断されて14年目になります。途中MTX-LPDになり薬を変えたりといろいろありましたが、なんとか仕事に支障なく続けられています。ここ1~2か月、正座したあとにジーンとするような痺れが左足のすねにだけあります。24時間ずっとです。これはリウマチと関係あるのでしょうか?
痺れの症状が出ているということですね。しかも24時間ということになると、第一に脛の部分の感覚を司っている神経の問題であると予想されます。関節リウマチでは腰椎という腰の背骨がずれてしまって、その部分で神経が圧迫されることがあります。またリウマチとは関係のない椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの別の病気が起こっている可能性もありますので、一度、主治医の先生(整形外科の先生が良いと思います)に相談して、MRIを含めた腰の詳しい検査をしてみてはいかがでしょうか?(2025年3月)
- Q.197同じ抗tnfα製剤でも効果があるものとないものがあるのはなぜですか?どのような違いがあるのでしょうか? 例)シムジアは効果あり、エタネルセプトは効果なし。
現在、TNF-α阻害剤には、点滴製剤と皮下注製剤がありますが、その有効性を示す指標として、標的分子である血中TNFα濃度や骨破壊や炎症の程度、また、薬剤を使用続けることによる抗体の産生、薬剤の投与量など、効果発現に関わる因子の数により、患者さんが感じる効果に差が生じることがあります。
その結果、効果が減弱したり効かなくなってしまった場合には、抗体ができにくい生物学的製剤や異なる作用機序のお薬に変更することもあります。
製剤の違いとしては、胎盤通過性が低ことから妊婦には比較的安全に使用できる製剤や、基礎疾患や高齢者、易感染性のリスクの高い方など、患者さんの背景により使い分けが可能な製剤があります。(2025年3月)
- Q.16関節リウマチと変形股関節症との因果関係はありますか?
関節リウマチと変形性股関節症の直接的な因果関係はありません。(2025年3月)
- Q.15関節リウマチは免疫が強すぎて関節を攻撃をするので、もともと健康すぎる人がなる病気だと知人に言われました。本当でしょうか。
関節リウマチの原因はまだそのすべてがわかっているわけではありません。しかし、リウマチになりやすい遺伝的素因(必ず遺伝するという意味ではありません)があります。また、喫煙、歯周病といった生活習慣がリウマチの発症の要因になり得ると言われています。最近では腸内細菌がリウマチと関連するという研究報告もあります。「健康すぎる人がなる病気」とは言えないと思います。(2025年3月)
- Q.196リウマチと診断されて10年以上、メトトレキサート+ブレドニゾロン+ファモチジンで治療をしてほとんど痛みのない生活を送っていました。1年ほど前にMTX-LPDになりメトトレキサートをやめ、イグラチモドにかえました。メトトレキサートを使用していた頃の痛みのない生活よりかは多少痛みのある生活になりました。MTX-LPDになってしまうと、やはり薬の制限があるので仕方のないことなのでしょうか?
MTX-LPD(メトトレキサート関連リンパ増殖性疾患)を発症された場合、再発を避けるためにメトトレキサートの継続が難しくなることが多く、他の治療薬への変更が必要になります。現在使用されているイグラチモドもリウマチの治療薬として有効ですが、メトトレキサートと比べると抗炎症作用の強さが異なるため、以前より痛みを感じやすくなることがあります。
治療の選択肢としては、イグラチモド以外のサラゾピリンなどの抗リウマチ薬(DMARDs)やIL-6Rに対する生物学的製剤、JAK阻害薬などが考えられます。ただし、これらの薬剤の使用がMTX-LPDの既往のある方に適しているかどうかは慎重な判断が必要です。担当医と相談しながら、ご自身に合った治療を見つけていくことが大切です。日常生活の工夫やリハビリも痛みの軽減に役立つことがありますので、主治医に被薬物療法に関してもご相談ください。(2025年3月)
- Q.68リウマチで、右手の痛みがなかなか治らない為整形外科でレントゲンを撮ったところ、手首の骨の隙間が狭くなり軟骨が擦り減っていました。 バイオシミラーでの治療を考えているのですが、擦り減った部分は痛いままでしょうか?
「手首の骨の隙間が狭くなり軟骨が擦り減っていました」とのことですが、おそらく手関節周囲の骨の周りの軟骨の厚さが減ってきている(関節裂隙狭小化といいます)のだと思います。関節リウマチの滑膜炎による影響だと思います。症状としては、局所の痛みや腫れ、そして関節の変形などが起こる可能性があります。既に関節裂隙狭小化が始まっていると考えると、生物学的製剤(バイオ)、バイオシミラーやJAK阻害薬などの強力な治療薬は関節炎を止めるためには有効な薬剤です。うまく効けば疼痛は止まる可能性があります。(2024年12月)
- Q.27少量5mgのステロイドを内服しています。 医療費がキツく、夜勤の仕事を考えいますが、ステロイド内服中でも夜勤の仕事は可能ですか? 影響はありますか?
ステロイドを内服しているから夜間勤務ができないということはないと思いますが、睡眠不足、夜勤による心身へのストレスは関節リウマチにとっては良い状況とは言えないと思います。(2024年12月)
- Q.26アザルフィジン朝1錠内服中なのですが、家電美容機器には免疫疾患、免疫抑制剤服用の方は使えないと書いてあるのですが免疫調整剤でも使うことはできないのでしょうか?
どのような家電美容機器かにもよるとは思いますので、主治医の先生・製造メーカーにお問い合わせになるのがよろしいと思います。(2024年12月)
- Q.16関節痛と皮疹があり検査しましたが陰性でした。数年たち検査結果が陰性から陽性に変わることはありますか?疑われたのは混合性結合組織病か皮膚筋炎でした。細かい抗体も陰性でした。しかし、どんどん皮疹がひどくなっていきます。混合性結合組織病か皮膚筋炎を疑われたが、血液検査結果は陰性。医師から「普通は陽性にでるんだけどな・・」と言われましたが、皮膚症状はひどくなっていきます。今後、血液検査が陽性に変わることはありますか?
診断が確定していない点が悩ましいです。今かかっている医師は何科の医師でしょうか?リウマチ内科でしょうか?整形外科ですか?皮疹がメインの症状ということであれば、信頼のおける皮膚科で一度診て頂くのはいかがでしょうか?まずはしっかりと診断を確定させることが大切でしょう。(2024年12月)
- Q.14関節リウマチです。温めるといいと言われましたが、温泉に入れば良くなる治るというわけではありません。リウマチと温泉の誤解はなぜ生まれたのでしょうか?何か対処はされていますか?
関節リウマチと温泉の関係は、医学の進歩とともに変化してきました。かつては、関節リウマチを含むさまざまな関節痛が温泉療法によって改善すると考えられていましたが、現代の医学では、関節リウマチは免疫が関与する病気であることが明らかになり、薬物療法が中心的な治療法となっています。温泉療法は、温熱効果による筋肉の弛緩や血行促進、浮力により関節にかかる負担が減少するなど、痛みを和らげる効果が期待できるため、薬物療法の補助的な手段として活用されることがあります。しかし、関節リウマチの根本的に治療するには、専門医の指導の下、適切な薬物療法を受けることが重要です。日本リウマチ財団や日本リウマチ学会も、関節リウマチの早期診断と早期治療を積極的に推奨しています。(2024年11月)
- Q.13関節リウマチで治療中ですが、風邪を引いたり、一般的な病気でも近医での受診を断られたり、診察してもらっても分からない点が多く、主治医に聞いた方がいいと言われることが多々あります。普段は大きな病院にかかっているため、簡単に受診できません、風邪かもしれないとき、発熱時の原因が不明な時、お薬など専門医しか分からない時、など簡単に受診できません、リウマチの方はどのようにしているのでしょうか?
関節リウマチ治療中は免疫を抑える薬を使用しているため感染症にかかりやすい状態にあります。そのため、軽い風邪でも肺炎の可能性がある場合があるので、早めの対策が必要となります。
特に、咳がとまらない、38度を超える発熱、食欲がほとんどない、息苦しい、ひどくだるいなどの症状がある場合には、その症状をお伝えして、できるだけ早い受診を行うことが必要です。
軽度な場合には市販薬の風邪薬や抗生物質を併用しても問題ありませんが、上記症状がある場合には主治医や専門医に確認して必要に応じて受診することが基本となります。
判断に迷った場合には、かかりつけ薬局に相談しても良いと思います。(2024年11月)
- Q.195関節リウマチで生物学的製剤の治療を受けています。数値も落ち着いています。痛みは少しは出ますが、金銭的な影響で例えば、生物学的製剤を1年間だけ使わないなどの選択をしたいと考えています。慢性期(ずっと変化なしと言われています)であればすぐに進行しない、維持できる期間があったりしますか?
関節リウマチが非常に落ちついている状況が半年以上続いている場合には、生物学的製剤をやめられることがあります。しかし、やめることによりリウマチがまた悪くなる可能性もあります。通常は現在のリウマチの状態、生物学的製剤の種類、他の抗リウマチ薬の使用状況などを参考にします。また生物学的製剤をやめられなくても、種類によっては投与量を減らすこともあります。いずれにせよ主治医とよく相談してどうするか決めることが大事です。(2024年11月)
- Q.12関節リウマチの治療でリツキシマブの投与がガイドラインに載せられ承認される見込みと聞きました。実際に承認され使えるようになる見込みはあるのでしょうか?いつ頃ですか?
すでに治験は終了していますので、数年以内には使用可能となる可能性が高いと考えられます。(2024年11月)
