リウマチQ&A
- Q.83関節リウマチでメトトレキサートと生物学的製剤で治療して痛みはなく落ち着いていましたが、副作用でニューモシスチス肺炎になり治療しました。現在、肺炎は完治しましたが、以前の治療はもうできないのでしょうか。
メトトレキサートと生物学的製剤を中止してもリウマチが落ち着いているのであればあえて再開しなくてもよいかもしれません。しかし必要な場合には、ST合剤(バクタ錠)という薬剤でニューモシスチス肺炎の再発予防が十分にできれば、メトトレキサートなどの再開は不可能ではないと思われます。但し、その他の状況にもよりますので、主治医とよくご相談ください。
(平成30年10月)
- Q.82関節リウマチと診断され、間質性肺炎もあると言われています。間質性肺炎があると使えない抗リウマチ薬はありますか?
間質性肺炎が重症でない限り、抗リウマチ薬の使用は可能です。しかし、多くの抗リウマチ薬で副作用として間質性肺炎があげられています。メトトレキサートは副作用で急性の間質性肺炎がみられることがまれにあり、間質性肺炎がある場合には慎重に投与することとなっています。生物学的製剤は通常、間質性肺炎の副作用はありませんが、もともと間質性肺炎がある場合は肺感染症が起こりやすいため、より注意が必要です。
(平成30年10月)
- Q.97悪性リウマチを10年以上患っています。 生物学的製剤も、レミケード、アクテムラをしましたが、足だけでしたが、右手も腫れて、物が持てなくなったので、オルミエントにかえて2ヶ月になろうとしていますが、膝から下の浮腫が酷く、靴が履けないくらいになり不安になっています。 足首からリウマチが始まっているので、足に薬が効果を出しているのでしょうか? 手の腫れはましになりましたが、足が浮腫み不安です。
悪性リウマチというのは悪性関節リウマチ(血管炎を伴い全身の臓器障害を伴う関節リウマチ)のことでしょうか?そうであれば心臓や腎臓にも影響を及ぼして、特に下肢(足)のむくみがでることがあります。また多くの薬剤の関連で浮腫むこともあります。さらに関節自身が腫れていてむくみになることもあります。これらのことを主治医の先生に鑑別していただき、どのような治療をするのかを考えていただくようにご相談ください。(令和2年4月)
- Q.98扁桃病巣感染症として、扁桃摘出術をすることで一部の関節リウマチに改善が見られたという情報を知り、かかりつけ医に扁桃摘出の了承を得たところです。 扁桃摘出後にリウマチの症状が改善された症例がどのくらいあるのか教えてください。
関節リウマチでは歯周病や腸内細菌が関連しているということが言われていますが、扁桃の病巣感染との関連は一般的ではないと思われます。扁桃摘出は、皮膚の掌蹠膿疱症という病気に伴う骨関節炎や、扁桃炎後にみられる溶連菌感染後反応性関節炎という病気では有効性が報告され、行われることがあります。関節リウマチに対して扁桃摘出が行われることは通常はありません。
(令和2年6月)
- Q.99東京医科歯科大学の研究で乳がんの治療薬CDK阻害剤がリウマチを根本から治す可能性があるとの記事を見ました。私は生物学的製剤4種類の効果なし&二次無効であまり後がない状態です。このお薬の治験や認可は進んでいるのでしょうか、また今後の発売される予定の新薬はどれくらいあるのかお解りになれば教えてください。
乳がん治療にすでに使用されているCDK(サイクリン依存性キナーゼ)阻害薬は、簡単に言うと細胞の増殖(分裂して増えること)を抑制する薬剤です。したがって、癌細胞の様に異常に増殖する細胞を抑える、ということで効果を発揮しています。関節リウマチは、関節の滑膜に炎症を起こす疾患で、癌ではありませんが、炎症を起こしている細胞があたかも「癌細胞」の様に増殖し、いろいろな炎症性サイトカイン(TNFアルファや、インターロイキン6など)を出して滑膜炎を起こします。したがって、この様な増殖する細胞を抑える、という観点から、理論的には抗癌剤はある程度関節リウマチに有効です。実際、関節リウマチの第1選択薬であるメトトレキサートは抗癌剤です。しかし、CDK阻害薬は現時点で乳がんだけに保険適用である様に、すべての癌に効く訳ではありません。まして癌ではない関節リウマチに本当に効果があるかどうかは、「治験」をきちんとしないとわかりません。医科歯科大学では、当初動物モデルや、患者の滑膜から得た細胞を使って基礎実験として、関節リウマチに効く「可能性」を指摘してきました。しかし、まだ実際にリウマチ患者に投与する様な治験は行われていません。これからに期待はしたいと思いますが、関節リウマチの新薬として使用できるまでの道のりは長く、そして簡単なものではないでしょう。ただ、最近では、JAK阻害薬が、生物学的製剤に勝とも劣らない有効性があることがわかってきました。開発も進み、2013年に発売されたゼルヤンツを皮切りに、2017年オルミエント、2019年スマイラフ、2020年にリンヴォックが発売されました。さらに9月頃に5番目のJAK阻害薬が製造承認される予定で、大変期待されています。安全性についても大きな問題はないことが徐々にわかってきました。JAK阻害薬は、生物学的製剤とは異なり、内服薬であり、現在の第1選択であるメトトレキサートより有効性が高いことも明らかになっていますので、今後のリウマチ治療の大きな柱になることが期待されています。(令和2年 6月)
- Q.113関節リウマチの患者で、手指、足指に腱鞘炎が出ています。生物学的製剤は腱鞘炎の症状も改善させるのでしょうか?
一般的な(機械的刺激による)腱鞘炎とは違い、関節リウマチ患者さんでの腱鞘炎は“腱鞘滑膜の炎症”による腱鞘滑膜炎であることが多いため、生物学的製剤は有効なことが多いと思います。
(令和3年 5月)
- Q.112リウマチの診断を受けたのはもう20年以上前ですが初診を最後に通院を辞め痛みを堪えながら仕事をし生活をしてきました。今年に入り両腕を切り捨てたい程の痺れと強ばりが出てきましたがそれでも病院に行くのを躊躇い痛みをガマンしています。私のような人が他にもいるのでしょうか。
20年前とは診断も治療も大きく進歩しました。疼痛はかなりコントロールできるようになっています。
リウマチ専門医、登録医の先生にもう一度受診することをおすすめします。
(令和3年 5月)
- Q.111私はB型肝炎の無症候キャリアで半年に1度定期健診を受けています。 3月に手指の痛みがあり診察を受け関節リウマチと診断されました。 リウマトイド因子が20で腎臓や関節に異常はありません。 最近は痛みもあまり気にならないので痛み止めもほとんど飲まずに生活しています。 リウマトレックスを飲むことになったのですが薬を飲むにあたり肝臓にも影響があるとのことで同じ総合病院内の整形外科と内科を行ったり来たりして私が整形の先生と内科の先生に双方の話を説明して整形からリウマトレックス、内科から抗ウイルス薬のエンテカビルを処方してもらうことになったのですが肝臓に対してのリスクを考えると症状がほとんどないため薬を飲むのを延期してもらうことにしました。 できれば1人の先生に肝炎の状況も把握しながらリウマチの治療をしてもらうのが理想的ではないかとも思っていますがどうでしょうか?
当初関節痛があり、リウマチと診断されてリウマトレックスで効果があり、痛みも無くなったということですね。肝臓の専門医からエンテカビルを処方されている、ということはB型肝炎のキャリアだと思いますので、これは継続しておいた方が良いと思います。リウマトレックスは確かに長期投与で肝障害など、色々副作用が出てくる可能性がありますので、長期間良い状態が続いているなら、減量や中止を検討しても良いと思います。ただ、中止をするとリウマチが再燃する可能性はあります。 一人の医師がリウマチとウイルス肝炎を管理するのは理想的ですが、肝臓の専門医はリウマチを診療できません。リウマチを専門とする整形外科医も、ウイルス肝炎の管理が十分にできない場合が多いと思いますが、よく理解してくれる先生もいると思います。肝臓も見ながらリウマチ診療を行う医師が理想的ですが、そのような医師はどこでもいるわけではなく、現在の肝臓の専門医とリウマチ専門医にかかるのは、少し面倒かもしれませんが、医師間の連携がうまく取れていれば良いと思います。
(令和3年 4月)
- Q.110関節リウマチ と診断されて薬を飲む事になりました。不安でネットで検索したら薬は飲み始めの飲み方によってひどい副作用がでる事があると書いてありましたがどんな飲み方がよくないのかは具体的になく薬を飲むのが不安になりました。本当にその様な事があるのでしょうか? また今は熱はないのですが喉が痛くて少し風邪気味です。この様な状態でも薬を始めてもいいのでしょうか?
どんな薬剤もアレルギーや消化器症状などの副作用は早期に出ることが多いです。また、新たに薬剤を服用したことによる不安感から、精神的な面による種々の症状も初期には出やすいです。逆に2週間以上服用しても大丈夫な場合は、その後も安全に継続できます。もちろん、抗リウマチ薬によっては、長期間の服用後に出てくる副作用もあり、それは主治医がしっかりわかって管理しているはずですので、患者さんはあまり心配しないで良いと思います。リウマチに使用する薬では、きちんと用法用量を守って服用していれば、細かい飲み方の違い(例えば、食後直後と1時間後に服用など、)で副作用の出方が変わる、ということはありません。軽度の感冒のみであれば、抗リウマチ薬はそのまま服用を続けても問題ないと思います。明らかな感染症を起こしている場合などでは、主治医と相談され、一時的に休薬するのが良いと思います。あまり細かいことにとらわれず、用法と用量をきちんと守って指示通りに服用していれば、まず大きな問題はないと思います。
(令和3年 4月)
- Q.53祖母(87歳)が間質性肺炎と関節リウマチを患っています。最近では特に手足のリウマチの痛みがひどいらしく、歩行が困難になっており生活に支障をきたしています。良い治療法はありますでしょうか?
現在、メトトレキサートや生物学的製剤といった有効性が高い治療薬がありますが、これらの薬剤はご高齢の患者さん、間質性肺炎がある患者さんで使うと肺炎などの副作用の危険性が高くなることが知られております。炎症が強い場合は高齢者でも止むを得ずオレンシアやエンブレルなどの生物学的製剤を単独で治療して症状の改善が得られることもあります。ただし、リウマチが悪くなっているためではなくて、壊れてしまった関節が痛いということもあり、この場合には抗リウマチ薬では痛みを抑えることができません。その場合は薬だけでなく手術やリハビリを含めた整形外科的な対処が必要になります。リウマチの専門医にご相談されたら良いかと思います。
(平成25年7月/平成29年10月更新)
- Q.109一か月前、関節リウマチと診断され、メトトレキサート2mg、フォリアミン錠を飲み始めました、2回目の血液検査でRFが405.CRPが0,50です、前回は572と1,15でした、少し下がったようですが、MMP−3が45.0とあります、整形外科で治療をしていますが、専門医に行ったほうがいいでしょうか?年齢は82歳です。
現在受診されている施設の先生が日本リウマチ財団の登録医、日本リウマチ学会の認定する“リウマチ専門医”、あるいは日本整形外科学会の認定する“リウマチ医”であれば、問題ありません。
もしそうでない場合で、治療に満足している(治療の効果を感じる)のであれば、転医する必要はないと思います。治療に対して満足していない場合は、他の施設に紹介していただく、あるいは自ら転医することも一案かと思います。ちなみにMMP-3 45.0は正常範囲内の値です。(令和3年 4月)
- Q.108生物学製剤へ移行する基準はありますか?CRP1.0が続いてます。
生物学的製剤に移行する基準は特にありません。主治医が現在の治療で不十分と判断したら、次のステップの治療を考慮します。CRPが1.0が持続しているとのことで、効果が十分とは言えないようです(寛解ではないと言えます)が、その場合も必ずしも生物学的製剤を使うとは限りません。患者さんの状態(肺や腎臓が悪くないか)、注射製剤が使えるかどうか(適応があるかどうか)、経済的負担、患者さんの好み、など種々の条件を鑑みて、患者さんに納得していただいた上で、生物学的製剤にするか、従来の抗リウマチ薬を併用するか、などを決定します。主治医と今後の治療をどうするか、よくご相談ください。
(令和3年 2月)
- Q.107関節リウマチで、乳がんも治療中です。関節リウマチがコントロールできないのでリウマチの主治医からリウマトレックスをアクテムラにかえることを勧められましたが、乳がんの主治医は再発のリスクが高くなると心配しています。どうしたらよいのでしょう。
この量のリウマトレックスに乳がんを抑える効果があるのかは疑問です。一方でリウマトレックスが癌を誘発するという報告もありますが、これについても意見が分かれています。またアクテムラを使うときにリウマトレックスをそのまま併用することもできます。リウマチの医師と乳がんの医師でよく話し合っていただくようにお勧めします。
(令和3年 2月)
- Q.106線維筋痛症の患者です。長い間何種類も薬を服用しており現在は8種類処方されています。調べてみると、てんかん薬や胃薬のようなものも処方されているようです。どうして痛みに対する薬ではなく、抗てんかん薬や胃薬など多数の薬が処方されるのでしょうか?また、薬は減らすことはできないでしょうか?
線維筋痛症は原因不明の病気であり、原因療法ができないために、主症状であるつらい全身の痛みを和らげる(緩和)慢性疼痛治療薬が使われます。線維筋痛症の痛みは、痛みを感じる神経が、痛みを感じる場所(例えば腕や背中など)にまったく異常がなく、その部位の痛みを感じる神経が、自然に過剰に興奮しているために感じる痛みです。急性の痛みの薬剤(ロキソニンなど)はまったく効果がなく、痛みの過剰興奮を抑えるために、薬の分類としては本来は抗てんかん薬と分類される薬剤(リリカなど)が使われます。十分な効果が得られない場合は、時には他の抗てんかん薬(デパケン、リボトリールなど)を併用したり、抗うつ薬(サインバルタなど)なども使用されます。ですから線維筋痛症に抗てんかん薬を使うのはてんかん発作を抑えるためではありません。一方、線維筋痛症では精神・心理療法(認知行動療法など)、運動療法も行われることがあります。さらに、線維筋痛症では痛み以外に、随伴症状として抑うつ気分、疲労、睡眠障害や脱力症状など多彩な症状があり、これらに対しても対症療法として、いくつかの薬剤(ドグマチールなど)が、しばしば追加されることがあり、結果的に多数の薬剤の服用(ポリファーマシー)となります。しかし、線維筋痛症の中心症状である身体の広範囲の痛みが緩和・軽減されれば、上記の随伴症状も改善し、薬剤を減らすことも可能です。
線維筋痛症は痛みと多彩な随伴症状があっても、改善すれば、後遺症はまったく残しません。したがって、ご自身なりに、線維筋痛症とうまく付き合う無理のないライフスタイルを工夫され、軽い運動を定期に行い、症状の改善がみられれば、服用する薬剤を一つでも減らせ、気分もよくなり、さらなる好循環で薬剤の減量につながります。(令和3年1月)
- Q.1052年前より総合病院の整形外科で、右膝の変形性膝関節炎の治療を受けていましたが、改善が見られない事から内科転科で検査の結果、昨年、関節リウマチと診断されました。薬の服用により、血液検査の数値は正常値になりましたが、関節の症状に改善は見られません。先月のレントゲンでは膝関節の破壊が進んでいるとの診断を受けて、エンブレル投与が開始されました。丁度一か月が経ちますが、症状に改善がありません。むしろ、これまで唯一、右手中指にだけあった痛みが今は他の指にも広がり、強ばりがあります。このまま、内科で治療を続けるべきか悩みとても不安です。
現在の治療については、エンブレルを導入されても症状の軽快・消失がなく、逆に他の手指の症状やこわばり感の増強があるということですので、エンブレルの効果の判定(効いているのかいないのか?)やエンブレル以外の内服薬の変更などを主治医にまずご相談されてはいかがでしょうか?
関節リウマチの関節痛には主に二つの原因があります。一つは“関節の炎症(関節炎)”による痛みで、もう一つは“関節の変形・破壊”による痛みです。ご相談いただいた膝関節に関しては、元々“関節の炎症”による痛みよりは、“関節の変形・破壊”による痛みの方が強かったのではないかと考えます。“関節の炎症”による痛みのみであれば、エンブレルや他の薬剤に効果があればある程度治まるはずですが、今回の場合症状に改善がないということですので、エンブレルを含めた薬剤が効いていないか、あるいは“関節の変形・破壊”による痛みの方が強いのではないかと考えます。
小さな関節であれば生物学的製剤には関節修復の効果も期待できることがありますが、膝関節のような大きな関節では一般的に修復は望めません。“関節の変形・破壊”の程度にもよりますが、手術治療が必要となる場合もあります。(令和3年 1月)
- Q.104この1月初旬から起床時に両手の指(第2、第3関節)にこわばりの症状が出始め、マッサージをすると5分くらいで治る感じです。でも毎日なので心配で今、検査をしてもらおうと考えています。 関節リウマチと診断された場合どのような治療が始まるのでしょうか? 現在ジョギングで週末10kmほど走っていますが、やめた方が良いでしょうか?治療しうまく寛解状態になったとしたら、どのくらいまで運動しても大丈夫でしょうか?これまでトレッキングもしていましたが続けることは出来ますか?
① ご相談いただいた症状からは関節リウマチの可能性が高いと思われます。なるべく早くリウマチ専門医の診断を受けた方がよいと考えます。
② 仮に関節リウマチの診断がなされた場合、治療に関しては内服の薬剤による治療が開始になると思います。その他関節保護や日常生活動作の指導なども必要になります。薬物治療の詳細に関しては、様々な選択がありますので主治医の先生と十分な話し合いをして決めていただくことが大切です。
③ 関節変形や関節破壊がなければ、元々運動をされていた方は寛解状態にあれば、元の運動レベルに戻してよいと考えます。
(令和3年 1月)
- Q.103母が2年前からリウマチの治療を受けており、現在シェーグレン症候群と間質性肺炎を併発しています。 薬はメトトレキサートを服用中です。 今年の7月に関節の痛みが酷くなり、かかりつけの病院を受診したところ、関節リウマチが急激に悪化していると診断され、アクテムラの皮下注射を週に1回、5週分処方して頂きました。 しかし、アクテムラの副作用の項目に間質性肺炎と書かれており、既に間質性肺炎を患っている母がアクテムラを打つ事により、病状が悪化するのではないかと心配です。
間質性肺炎は何らかのきっかけで炎症が一気に悪化することがあり、命に関わる非常に危険な状態であるため、何よりも早期発見が大切となっています。
アクテムラを使用の際には間質性肺炎に気を付けなければならないのは確かですが、抗リウマチ薬には少なからず間質性肺炎への注意喚起がなされております。現在メソトレキサートを内服中とのことですが、この薬剤も(むしろ本剤の方が)同様に間質性肺炎について注意が必要な薬剤であります。
大切なのは、肺炎の症状が悪化した時にしっかりと対応できることを考え、かかりつけの医師(呼吸器科の先生やリウマチの先生)に使用している薬剤と自覚症状の報告をきちんとしてフォローしてもらえるようにしてください。自覚症状は空咳が増えたり、倦怠感があったりしますが、自覚しづらい場合があるため、普段からお母様が呼吸を苦しそうにしていないか注意して観察するようにしてください。
薬の影響のみならず、病態の影響があることを理解して、症状が悪化したときに自身が対応できる方法(普段から相談できるかかりつけ医や薬剤師などに相談)を検討ください。
(令和2年 10月)
- Q.102シェーグレン症候群と強皮症の未病といわれ、さらに関節が痛いのは血液学的陰性リウマチと言われて、たくさんの薬剤を処方されたが服用しなければならないのでしょうか?(メトトレキサート、プレドニン、フォリアミン、ネキシウム、ボンビバ、エディロール)
あなたの場合はいくつかの病気が合併しているように見えますが、これらはお互いに関係があり、もともとは同じ一つの病気から出ている症状と考えたほうがご理解いただけるものと思います。それらの症状に対していろいろな薬剤が必要になりますし、これらの薬の副作用を予防するためにあらかじめ葉酸、胃薬や骨粗鬆症の薬が必要になります。拝見したところ処方内容に医師としては違和感はありませんが、薬が多いというのであれば医師にそれぞれの薬の必要性を確認されてはいかがでしょうか?
(令和2年 7月)
- Q.101子供を出産後手のこわばりが強まり、検査で関節リウマチと診断されて治療していますが、数値が低いので医師は強い治療は控えています。しかし痛みが強いので注射を始めたほうが良いのか迷っています。注射をはじめて効かなくなったらとも思うと不安になります。
痛みが強いのは困りましたが、だから注射を使うというのではなく、医師は治療の方針を関節リウマチの病気の勢いを症状や検査の値から数値化してその判断をしています。注射(バイオ製剤)は単なる痛みどめではなく、病気をコントロールすることで痛みが消失するのです。また効かなくなる心配よりも使わないでいて関節が壊れてしまう方が心配です。リウマチの治療は多くの新しい薬が次々でてきており、効かなくなるのを心配して使わないという不安はありません。
(令和2年 7月)
- Q.100右中指第2関節の痛みと腫れが気になり健康診断でリウマトイド因子を調べて貰ったところRF数値が148となっており、再検査を勧められ リウマチ科を受診。 再度詳細な血液検査をしたところRf153. MMP3は24、血沈17,抗ccp抗体0.5未満でした。 生物学的製剤での治療を勧められたたのですが迷っています。 リウマトイド因子があるのは確実かと思いますが今のところは日常生活には支障はありませんが早目にから治療開始した方が良いのでしょうか?
右第2近位指節間関節に腫れと痛みがあり、検査ではリウマトイド因子がそれなりに高値陽性であることから、発症早期の関節リウマチ(RA)であろうと評価されます。RAの治療方針は関節の構造的破壊を起こさないために、早期診断、早期治療が原則です。したがって、現在の関節炎症状で日常生活に影響がないから様子をみることは、好ましいことではありません。しかし生物学的製剤をはじめから使用することは現時点では推奨されていません。発病早期であればあるほど従来型の抗リウマチ薬でも十分な効果が期待でき、使用可能な方にはメソトレキサート(MTX)が第一選択薬とされています。生物学的製剤は次の段階での使用薬剤と分類されています。そこで、現在の担当医と開始すべき薬剤とについて相談頂くことが必要ではないかと思います。(令和2年 6月)
