リウマチQ&A
- Q.9白砂糖や白砂糖を使ったお菓子が関節リウマチに良くないと聞きましたが、極力摂らない方が良いのでしょうか。また、添加物を極力摂らない方が良いとも聞きましたが、添加物に対してどの程度気をつければ良いのでしょうか。
砂糖につきまして、特に関節リウマチによくないということはありません。ただ、甘いものばかりはでは栄養も偏りよくないので、バランスの良い食事を心がけてください。また、添加物についても通常の食品であれば問題ないかと思いますが、もし具体的に何かあるようでしたら、主治医の先生にご相談いただければと思います。
(令和3年8月更新)
- Q.660歳代の母が3年ほど前から関節リウマチの診断を受け、現在はメトトレキサートを服用中です。母の友人から、プロポリスが関節リウマチに効果があるかもしれないと勧められました。併用してもよいものでしょうか?
かつて関節リウマチの治療が十分に満足できる状況でなかった時代、一部の患者さんはさまざまなサプリメントや民間療法を自己判断で行なっていました。しかし、現在は関節リウマチの治療は大きく変化し、確実に病気を抑えたり、止めたり、あるいは発病早期では治すことも可能となりました。したがって、プロポリスなどを含めたサプリメントや民間療法は、たとえ効果があったとしても最近の治療薬の効果とは比べものにならないほどわずかですので、併用する意味はほとんどないといってよいでしょう。
逆に、サプリメントや健康食品類にビタミンのひとつである葉酸が多く含まれている場合(青汁や海藻類など)は、メトトレキサートの効果を減弱させ、せっかく安定していた関節リウマチを悪化させることもあります。サプリメントや健康食品類を併用する場合は、担当医と相談しながら、慎重に対応してください。 (平成24年12月/平成29年12月更新)
- Q.12免疫をあげたいと思っていますが、何が良いか分かりません。
免疫とは体を守るために様々な要素で出来上がっている極めて複雑な仕組みです。リウマチは免疫の一部が異常で過剰に反応している状態です。ですから免疫をさらにあげるということはリウマチを悪くしかねません。また健康薬品や食品で免疫力が低下している病気を治すほどに免疫全体を上げることが証明されているものはありません。
(令和5年6月更新)
- Q.1食べるもので気をつけるものはありますか? 穀物や大豆をよく摂取します。影響はありますか?
関節リウマチをはじめとする膠原病の原因(きっかけとなるもの)はまだ不明であるため、どうしたら予防できるのか、食べ物など生活で注意すべきものはあるか、現段階ではっきりお答えできるものはありません。しかし、一般には関節リウマチになることと食べ物との関係が問題にはなっていません。特に食べてはいけないものもありませんし、穀物(炭水化物)や大豆(植物性蛋白質)も関節リウマチに対する特別な影響はないとないと思われます。
ただ、副腎皮質ステロイドを服用されている患者さんは、肥満傾向、糖尿病の傾向、コレステロールの上昇などが起こりやすいので、過食や脂肪分の多いものは勧めません。また、葉酸が多く含まれる青汁や緑黄色野菜、海藻などを大量に食べると、メトトレキサートの効果を減弱させることもあります。
一方、関節リウマチがよくなるという食べ物は、全部といっていいほど根拠のないものばかりです。コンドロイチンなども注射をするのではなく、口から摂取した場合には腸での吸収時に分解されてしまい、効果はありません。こうした治療法を進められてどうしたらよいかわからないときには、必ず主治医に相談してください。
(平成29年12月更新)
- Q.2乳酸球菌EC-12菌を使用しているBH504というものは、もともと人の体内にある有効成分を抽出・培養した自然食品で副作用は全くないそうで医療現場での長い使用実績があり安心できる乳酸球菌食品だそうですが関節リウマチの治療に効き目があるのでしょうか?
残念ながら、ご指摘の健康食品に関する情報が有りませんのでお答えいたしかねます。しかし、明らかに関節リウマチに対して高い効果を有する健康食品は無いように思います。内容を確認した上で主治医の先生にご相談ください。
- Q.3クロレラは関節リウマチ治療に効果あるのでしょうか?
クロレラが関節リウマチの治療として有効であるというエビデンス(証拠)はありません。「効いた」という一部の報告のみでは信頼性はありません。またクロレラとともに葉酸が大量に入るとメトトレキサートの効果を弱めてしまう可能性があります。
- Q.4テレビ番組で赤ちゃん用ミルクが関節リウマチによいと放送されたのですが、どうでしょうか?
関節リウマチに対する食事療法で人工乳の効果についての御質問ですが、明確な治療効果を有する食物はないと思われます。動物実験において人工乳に含まれる脂肪酸の有効性を示す報告がありますが、否定的な報告もあり、明らかではありません。
- Q.11免疫抑制剤を飲んでいますが、免疫ケアの食品や免疫力をあげる食品などはとっても問題ありませんか?
免疫全体を強化し自己免疫疾患を悪化させると考えられる食品、サプリはありません。逆に高価な食料品やサプリの効果も明確には証明されていません。自分にあったものが見つかった場合は、継続することが問題になることは少ないですが、薬よりも安心で効果があるとも認められていないことも考慮して利用してください。また必ず主治医にご相談ください。
(令和5年2月更新)
- Q.10黒烏龍茶やコーヒーを飲むと、リウマチの薬の効き目が減退もしくは症状が悪くなりますか?
ウーロン茶やコーヒーが抗リウマチ薬の効果に直接影響するということは知られていません。烏龍茶にも20 mg/dL程度のカフェインが含まれるとのことです。メトトレキサート(MTX)が嘔気などで服用できない場合には、適度なカフェインの併用によって服用が可能となる、という報告はあります。このように適度なカフェインの摂取はむしろ良いこともあるようです。ただし1日2L以上というような過剰摂取は逆に問題を起こします。
(令和3年3月更新)
- Q.7最近商品として発売された『プラズマ乳酸菌飲料』ですが、各免疫細胞の司令塔を活性化させる働き、とのこと。自販機でも販売されていますが、自己免疫疾患の患者にとっては有益なものでしょうか?逆に有害なものでしょうか?メーカーに問い合わせたら『あくまで健常者の方を対象に安全性等の試験は行われており疾患のある方への影響は検査されていない』との回答でした。
一般的にプラズマ乳酸菌は、体内のプラズマ様樹状細胞(pDC)を活性化し、特にウイルスと戦うために免疫細胞を活性化する方向に働くという報告があります。しかしながら、関節リウマチは自己免疫疾患ですので、自己に対する免疫が必要以上に活性化すると、関節を破壊する方向へ進んでしまいます。最近のpDCと関節リウマチに関する研究論文で、pDCを活性化する物質は、その種類によって、免疫を活性化して炎症を増強するものあれば、炎症を抑制するの方向に働くものもある、と報告されています。プラズマ乳酸菌飲料を飲むことで、炎症の増強、抑制のどちらに働くのか、それによる影響や程度も明らかになっていないため、飲んで良いか、悪いかの判断は困難です。どうしても飲むことを希望される場合は、医師に相談し、症状や病態の程度に注意しながら用いる必要があると考えます。(令和2年6月更新)
- Q.5私は偽痛風ではないかと診断されました。偽痛風はピロリン酸カルシウムの沈着が原因とのことです。一方私はサプリメントとしてカルシウムを1日当り 224mgを摂取しております。偽痛風の原因は不明で、体質の可能性もあるとのことですが、過剰なカルシウムが一因となっている可能性を考えて、カルシウムの摂取を中止した方が良いでしょうか?
偽痛風はピロリン酸カルシウム(CPPD)が関節腔内に形成されて、痛風と同様に結晶誘発性関節炎をきたします、CPPD結晶は偽痛風の患者さんではかなり広範な部位に沈着しています。確かに加齢によるカルシウム代謝の異常がCPPD結晶の沈着をきたすとされていますが、カルシウムの過剰摂取が明らかに偽痛風を増やすとの成績はありません。したがって、記載されているようなカルシウム摂取量は特に多いものでなく、摂取は問題ないと考えてよいと思います。ただ、日本人に必要なカルシウム摂取量(第6次改定日本人の栄養所要量では60歳代男性では、目標量750mg/日、目安量600mg/日、上限量2,300mg/日)を越えた過剰なカルシウムの摂取は他の問題も生じますので注意が必要でしょう。(平成23年5月)
- Q.2家族が関節リウマチで、手足の変形があり、とても痛いようなので、手足のマッサージ機を購入しようかと思うのですが、マッサージは実施してもよいのでしょうか?。 関節リウマチに効果がある機器等があるのであれば、教えてください。
マッサージは、なでたり、優しくもんだりする程度のものであれば疼痛の軽減や疲労回復作用がありますが、高速で強く押したりひねったりするようなカイロプラクティックは、骨の弱い関節リウマチではむしろ危険です。最近のマッサージ機はつぼを押すような強い力のあるものが多いので危険かもしれません。主治医とよく相談されてから購入してください。
また、関節リウマチに効果があり安全な機器としては、電子レンジで温めて使えるようなホットパック低周波の電気刺激機などがあります。根治療法ではありませんが、疼痛を和らげたり、動かない筋肉の萎縮を防ぐリハビリテーションには役立ちます。(平成29年12月更新)
- Q.3関節リウマチの症状進行により、頸椎が損傷し、全身がしびれてきました。現在、カラーを着用しておりますが、装具の重みで肩こり、首筋の皮膚の痛みなどで苦労しています。 関節リウマチ患者に適した軽量でいい装具はないものでしょうか。
頸椎の装具の素材にはどのようなものが使われているのでしょうか。
確かに交通事故のむちうち(頚椎捻挫)などに使われるもの(ポリネック)では肩にくい込んだり、重いという不満はよく聞かれます。
メッシュにしたものや軽くて肌触りをよくしたスポンジ素材のものもあります。また、自費負担分はありますが、軽量金属のみで作られたはめ込み式のものも利用されています。手が不自由な患者さんも多いので、自分で着脱できるようにした前開き式のものもありますが、このなかにも軽量タイプのものがあります。一度主治医と相談されればと思います。
ただ質問の中に「全身のしびれが強い」とあります。脊椎が圧迫されている可能性が考えられますので、一度、リウマチの専門医(整形外科系)を受診してMRIなどの検査をされることをお勧めします。(平成29年12月更新)
- Q.4温泉は、関節リウマチに効果がありますか?
温泉が関節リウマチに効果があるというのは昔から知られている事実ですが、これは温泉に含まれている鉱物の影響もさることながら、温めるという効果が大きいためだと思われます。考えてみればほんの100年ほど前までは、いま使うことのできる薬のどれもなかったうえに、お湯で悪い場所を温めることでさえたいへん難しいことであったので、温泉はこうした治療ができる貴重な場所だったといえるでしょう。
しかし、現在の薬物療法以上に温泉の効果が高いと考えるのであれば、それは間違いだと思います。過度の期待は禁物です。よく「〇〇温泉は関節リウマチによい」などといわれていますが、実際にどの鉱物が関節リウマチに効果があるといえるほどの科学的エビデンス(証拠)は示されていません。また、関節が熱く腫れているようなときには、温めることはお勧めはできません。
しかし、動きが悪く硬くなってしまった関節を動かしたりするには、こうして保温してからリハビリテーションをするほうが効果的ですし、また、いまだ十分にわかっていないこともありますので、温泉中のなんらかの物質が関節リウマチの症状の改善をきたすことは考えられないわけではありません。
いずれにせよ、現在はたくさんの薬がある時代なので、あくまで温泉による効果は補助的手段として考えるべきものであると思います。(平成29年12月更新)
- Q.6固定装具とはどういうものですか?また費用はどのくらいかかりますか?
関節リウマチの関節炎症が強く痛みや腫れが続くときにこれを軽減させようとして用いられます。材質としては皮、布、ポリエチレン、可塑性プラスチックなど様々あります。主に関節可動域より除痛のほうが重視される手関節や足関節で使われます。既製品からオーダーメイドまで様々ありますが価格は7千円から2万円ぐらいまでが一般的です。保険が使われるのが一般的で主治医の診断書があれば保険の自己支払い分(3割負担であれば3割)が最終の支払額になります。
- Q.7リストバンド、スプリント等の装具は、どこで買い求めることができますか?
リウマチやリハビリテーションの専門医が勤務する整形外科には、義肢装具を取り扱う作業療法士がいたり、義肢装具の業者が定期的に来ているので、担当の先生と相談し、必要があれば医療保険を使って購入することが出来ます。また一部の自助具はリウマチ友の会でも販売しています。ご相談されては如何でしょうか?
ただし、装具は「装具選び」が最も大切です。正しくない装具選びは関節に悪いだけでなく、費用も無駄になってしまいます。リウマチ専門医や義肢装具士に相談してください。
(平成29年12月更新)
- Q.8リウマチ性多発性筋痛症のリハビリテーションは、どのようなことを行えばよいですか?
リウマチ性多発筋痛症は、副腎皮質ステロイドが劇的に奏功する疾患で、血管炎(巨細胞性動脈炎を含む)の合併がなければ2年くらいで完治する(ただし日本では再燃率が高い)ため、治療の主体は副腎皮質ステロイドによる薬物療法で、リハビテーションは直接の治療効果がないため積極的には行われていません。
治療方法は、小〜中等量副腎皮質ステロイドの服用からはじめ、その後副腎皮質ステロイドの漸減療法に移行し、少量副腎皮質ステロイド、最後に副腎皮質ステロイド離脱による薬物療法が主体となります(多くはこの薬物療法のみで治癒します)。
ただし、この間、消炎鎮痛を目的とした医療機関による疼痛局部への温熱療法などが行われることもあります。また、筋力維持のため無理のない範囲での(痛みをともなわない程度)握力訓練や下肢筋力訓練、拘縮予防のための軽いストレッチが症状に応じて併用されることもあります。(平成29年12月更新)
- Q.9関節リウマチのリハビリテーションにおける問題点について詳しく知りたい。
関節リウマチのリハビリテーションは、大別して①理学療法(物理療法・運動療法)、②作業療法、③装具療法にわけられます。
物理療法とは温熱・寒冷・光線・水治療などにより筋肉の緊張緩和、局所の血流改善、鎮痛消炎を目的に行われます。手技としては、パラフィン・電磁波(マイクロウェーブ)・超音波・低出力レーザー・牽引療法などがありますが、電磁波は人工関節などの体内金属がはいっている場合、金属も加熱してしまうためふさわしくありません。また進行した関節リウマチは頸椎に障害があることもあり、牽引は避けたほうが無難です。運動療法は、筋力増強や拘縮した関節可動域回復のために行われますが、痛みが残るほど過度の負荷をかけた運動はかえって関節破壊を進行させてしまうので、熟練した経験のある医療機関で治療されるのがいいでしょう。
作業療法は、作業訓練を通じて社会復帰を図るためのものです。絵画やパソコン指導などが行われていますが、クラフト(手工芸)は手指に負荷をかけることがあるので推奨されません。
装具療法は関節機能の代償や疼痛関節の痛み軽減を目的に利用されます。(平成29年12月更新)
- Q.10私は8歳のときに、若年性特発性関節炎と診断されました。病状はそれなりに落ち着いていますが、両手両足首と両ひじの可動域が狭くなっています。痛みがなくなるまで待っていたら、関節が固まってしまったのですが、これからリハビリを行うことで、可動域を元どうりに治すことは可能なのでしょうか?
関節炎の活動性が落ち着いている時期には、関節の動きや筋力を回復させるためのリハビリテーションを行います。関節可動域訓練は関節可動域に制限があれば、関節面に負荷がかからないように少し引っ張りながら、ゆっくりと曲げ伸ばしします。動かす時に痛みを感じるようであれば、温めたり、逆に冷やしたりすることで痛みを和げてから行うと効果的です。可動域が元どうりに戻ることは難しいですが、リハビリテーションを試してみる価値はあると考えます。
(平成26年8月)
- Q.11関節リウマチで生物学的製剤の治療を受けています。体力がなく困っています。リハビリを勧められましたが疲れが先に来て、発熱してしまい、中断になりました。体力や筋力を向上させる良い方法はありますか?
関節リウマチに特化した筋力向上トレーニングは知られていません。個々により状況が異なりますし、やリ過ぎれば筋肉や関節を逆に痛めてしまうこともありますので、理学療法士、作業療法士の先生とよくご相談して行ってください。またリウマチ体操がホームページにありますのでご参考にしてください。
(令和5年1月)
